【怪人トンカラトンが出た！】

――765プロ事務所
――17:30

小鳥「トンカラトンが出たんですって！プロデューサーさん！」

Ｐ「はっ？なんですって？」ﾁﾗｯ

小鳥「トンカラトンですよ！怪人トンカラトン！」ﾜｸﾜｸ､ﾜｸﾜｸ

Ｐ「トンカラトンって、俺たちの子どもの頃に流行ったあの…」

Ｐ「包帯ぐるぐる巻きで日本刀で人を斬る、あのトンカラトンですか？」

小鳥「そうです。ネットで噂になってるんですよ。トンカラトンが出た、って…」

Ｐ「はぁ…そんなのあるわけないじゃないですか。第一、妖怪の類いでしょ？あれって」ﾊｧ...

小鳥「一応、気を付けてくださいね？」

小鳥「トンカラトンを撃退するには、トンカラトンって言った方がいいらしいですよ？」

Ｐ「はいはい…」

小鳥「もう！トンカラトンに襲われても知りませんからね！」

―――
――
―

――帰り道
――20:30

Ｐ「やれやれ…小鳥さんの噂好きにも困ったものだなぁ…」ｽﾀｽﾀｽﾀ

Ｐ「トンカラトンなんか居るわけ無いだろうに…」ﾊｧ...

――ﾄﾝ...ﾄﾝ...

Ｐ「ん？なんだ？声？」ｷｮﾛｷｮﾛ

――トン...トン...

Ｐ「どっから聴こえてくるんだ？近付いてくるぞ？」ｷｮﾛｷｮﾛ

「トン...トン...トントントン」ｻﾞｯ...ｻﾞｯ...ｻﾞｯ...

Ｐ「」

Ｐ「えっ？」ﾁﾗｯ､

「トン...」ﾋﾟﾀｯ

Ｐ「ひぃっ！マジで出た！」ﾋﾞｸｩｯ

Ｐ「にっ、逃げなきゃ！」ﾊﾞｯ

「ニガサナイ」ｶﾞﾊﾞｧｯ

Ｐ「うぉっ！」ﾄﾞﾃﾝ

「」ｽﾗｧ...

Ｐ「にっ、日本刀！？」

「トン...トン...トントントン...」ﾆﾀﾆﾀ､ﾆﾀﾆﾀ

Ｐ「」ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

「トンカラトンといえ…」

Ｐ「へっ？」

「トンカラトンといえ…」

Ｐ「あっ…あっ…トッ…」ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

「イワナイナラ…」ﾁｬｷﾝ

「」ｽﾞﾊﾞｧｯ

Ｐ「」ﾌﾞｯｼｬｱ

「」ﾆﾀｧ...

「トン...トン...トンカラトン...」ｻﾞｯ...ｻﾞｯ...ｻﾞｯ...

――ｼｭﾙｯ...ｼｭﾙｼｭﾙｼｭﾙｯ...

Ｐ「」

Ｐ「トン...トン...」

Ｐ「トンカラトン...」ｻﾞｯ...

春香さん「」ｼｭﾀｯ

春香さん「ゆうれいしばりリボン！ゆうれいよ、闇の世界へ戻りなさーい！」ｼｭﾙﾙﾙﾙｰ

Ｐ「あふぅ…」ﾊﾞﾀﾝ

春香さん「これでプロデューサーさんは大丈夫ね」

春香さん「こうやってトンカラトンは増えていくの。まぁ、そこの貴方が襲われても、助けられるかわからないから気を付けるのね」ﾋｭﾊﾞｯ

Ｐ「んっ…んん…トッ、トンカラトンは！？」ｷｮﾛｷｮﾛ､ｷｮﾛｷｮﾛ

Ｐ「たっ…助かったのか…」ﾊﾟｻｯ

Ｐ「んっ？リボン？」ｻｯ

Ｐ「これ…春香のリボンに似てる…」

Ｐ「たしか…」

Ｐ「幽霊に襲われたとき、気まぐれで助けてくれる幽霊がいるって噂…あったよな？」

Ｐ「名前が確か…【春香さん】」

Ｐ「まさか、な？」

Ｐ「…ははっ。ないない！」

Ｐ「一応、持って帰ろう…助けてくれて、ありがとう」ﾎﾞｿｯ

Ｐ「」ｽﾀｽﾀｽﾀ

春香さん「ふふっ」

【怪人トンカラトンが出た！】
おわり

(ハルハルハルハル)春香さーん
(ハルハルハルハル)春香さーん
よべば(気まぐれで)たすけてくれるよ
しんしゅつきぼつの(ハルハルハルハル)
ぼくらのアイドルさ(ハルハルハルハル)
ハルハルハルハル　ハルハルハルハル
春香さんにまかせよう(ハルハルハルハル)
ダイジョブ　ダイジョブー(ハルハルハルハル)
ゆうきをくれるよ　たすけてくれるよ

――ジャン

【さっちゃんが出た！】

――765プロ事務所
――17:50

小鳥「プロデューサーさん、知ってます？」ﾜｸﾜｸ

Ｐ「何をです？」ﾊｧ...

小鳥「さっちゃんですよ、さっちゃん！」

Ｐ「さっちゃん？幸子ですか？幸子なら帰りましたけど？」

小鳥「違いますよ！さっちゃんの歌です」

Ｐ「あぁ、バナナのやつですか？」

小鳥「そうそう！童謡のさっちゃん！あれ、さっちゃんの噂ってのがあるんですよ！」

Ｐ「はぁ…またですか？」

小鳥「かくかくしかじか」

小鳥「なんて風に、さっちゃんの噂をしていると…夜中にさっちゃんが手足をチョン切りに来るそうですよ？」ﾆﾔﾆﾔ

Ｐ「はぁ…そんなの、あるわけないじゃないですか…」

小鳥「ふふっ。今夜は…バナナを用意しておいてくださいね？」ｸｽｸｽ

Ｐ「はいはい」

春香「…」

―――
――
―

――Ｐの部屋
――23:50

Ｐ「ぐぅ…ぐぅ…」zzz...zzz...

――ちゃんはね…

Ｐ「ぐぅ…」

――さっちゃんはね…

Ｐ「んぐぁっ？」ﾊﾟﾁｯ

「さっちゃんはね…線路で足をなくしたよ…」ｼﾞｬｷﾝ､ｼﾞｬｷﾝ

Ｐ「えっ？」

「だからお前の足をもらいに行くんだよ」ｼﾞｬｷﾝ､ｼﾞｬｷﾝ

Ｐ「ちょっ！マジかよ！ハサミでけぇ！」ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

「今夜だよ さっちゃん」ｼﾞｬｯｷﾝ...

――ﾌﾞｼｬｯ

Ｐ「ちょっ！いてぇ！」ﾊﾞﾀﾝ

Ｐ「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ､ﾋﾟｸﾋﾟｸ

春香さん「はぁ…」ｼｭﾀｯ

「さっちゃんはね…お前の足も貰うんだよ」ｼﾞｬｷﾝ､ｼﾞｬｷﾝ

春香さん「ゆうれいしばりリボン！ゆうれいよ、闇の世界へ戻りなさーい」ｼｭﾙﾙﾙﾙ

「ぐぇぇぇ…」ﾋｭﾊﾞｯ

春香さん「プロデューサーさんも運がないですねぇ…」

春香さん「えぃっ」ﾋﾟｶｯ

春香さん「うん。これでよし」

春香さん「そこのアナタ？もしかしたらアナタのとこにも来るかもね、さっちゃん」

春香さん「ちゃんと、バナナを用意しておいてね？」ﾋｭﾊﾞｯ

Ｐ「んっ…んん…」ﾊﾟﾁｯ

Ｐ「足がねぇ！」ｶﾞﾊﾞｯ

Ｐ「あっ、あれ？足がある…」ｽﾘｽﾘ

Ｐ「まさか…」ﾁﾗｯ

Ｐ「リボンが増えてる…ありがとう、春香さん」

【さっちゃん】
おわり

春香さんからあいをこめてみんなをまもります
みんなでたのしくおどろう
うたってはしゃぐのもいーね
花子さんからあいをこめておばけをはらいます
みんなでたのしくわらおう
メソメソなくのはやめよう
インキなおばけはにげてっちゃうよ

――ジャン

おわり

はい。ここまでありがとうございました