1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 02:33:19.30 :IMTDRvjf0
深夜
翠星石は眠れませんでした
翠星石 「ひとりかくれんぼですぅ」
ひとりかくれんぼをする事にしました
翠星石 「でもお人形がありませんね…
仕方ありません
蒼星石でやるです…」そー カチャ
蒼星石は鞄の中で眠っていた
それはもう普通の人形と見分けはつかなかった
深夜
翠星石は眠れませんでした
翠星石 「ひとりかくれんぼですぅ」
ひとりかくれんぼをする事にしました
翠星石 「でもお人形がありませんね…
仕方ありません
蒼星石でやるです…」そー カチャ
蒼星石は鞄の中で眠っていた
それはもう普通の人形と見分けはつかなかった
2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 02:39:02.08 :IMTDRvjf0
翠星石 「ひゃぁ… 良く眠っていますね
きれー…」
蒼星石は冷たい顔をして眠っている
それはとても綺麗な人形だった
翠星石 「ふぅ 蒼星石を見るのはまた今度にしまして
はじめましょう」
翠星石は蒼星石をそーっと抱っこして
台所に降りて行った
翠星石 「ひゃぁ… 良く眠っていますね
きれー…」
蒼星石は冷たい顔をして眠っている
それはとても綺麗な人形だった
翠星石 「ふぅ 蒼星石を見るのはまた今度にしまして
はじめましょう」
翠星石は蒼星石をそーっと抱っこして
台所に降りて行った
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 02:43:23.76 :IMTDRvjf0
台所
翠星石 「本来は米を詰め直して
お風呂に沈めるなど残酷な手続きが
あるのですが…
まさかそんな事はしませんよ
よしよし いいこいいこです 蒼星石ぃ」
翠星石は蒼星石を椅子に置いてみた
部屋は電気が消えて真っ暗だった
蒼星石は静かに座っている
台所
翠星石 「本来は米を詰め直して
お風呂に沈めるなど残酷な手続きが
あるのですが…
まさかそんな事はしませんよ
よしよし いいこいいこです 蒼星石ぃ」
翠星石は蒼星石を椅子に置いてみた
部屋は電気が消えて真っ暗だった
蒼星石は静かに座っている
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 02:48:27.34 :IMTDRvjf0
翠星石は数を数え始めた
翠星石 「いーち にーい さーん…」
蒼星石はやっぱり眼を瞑ってテーブルに
向かっている
翠星石 「はい 蒼星石みーつけましたよー」
蒼星石は黙ってうつむいている
翠星石 「じゃあ次は蒼星石が鬼ですよ
翠星石は隠れますから
百数えたら来てくださいね
ひゃあー どきどきしますぅ…」とたとた…
翠星石は台所を出た
出際にちょっと食卓の方を見た
薄暗い中で蒼星石は本当に人形みたいに見えた
翠星石は数を数え始めた
翠星石 「いーち にーい さーん…」
蒼星石はやっぱり眼を瞑ってテーブルに
向かっている
翠星石 「はい 蒼星石みーつけましたよー」
蒼星石は黙ってうつむいている
翠星石 「じゃあ次は蒼星石が鬼ですよ
翠星石は隠れますから
百数えたら来てくださいね
ひゃあー どきどきしますぅ…」とたとた…
翠星石は台所を出た
出際にちょっと食卓の方を見た
薄暗い中で蒼星石は本当に人形みたいに見えた
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 02:54:07.60 :IMTDRvjf0
二階の部屋
翠星石 「ふふふ… 蒼星石はきっとジュンの部屋を
探すだろうと思いまして
裏をかいて誰も使ってない部屋に
隠れましたよー」
翠星石はその部屋の押し入れの中に入っている
襖はぴったり閉じてある
翠星石はなるべく静かに三角座りして待っていた
翠星石 「ふうー どきどきしますねー…
自分の思い入れのあるものでやるのは
良くないのですが
蒼星石だと安心ですねー フフフ…」
二階の部屋
翠星石 「ふふふ… 蒼星石はきっとジュンの部屋を
探すだろうと思いまして
裏をかいて誰も使ってない部屋に
隠れましたよー」
翠星石はその部屋の押し入れの中に入っている
襖はぴったり閉じてある
翠星石はなるべく静かに三角座りして待っていた
翠星石 「ふうー どきどきしますねー…
自分の思い入れのあるものでやるのは
良くないのですが
蒼星石だと安心ですねー フフフ…」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 02:57:29.95 :IMTDRvjf0
翠星石は気付いて言った
翠星石 「あっ 今のは別に蒼星石に思い入れが
ないっていう意味じゃないですよ
蒼星石は大好きですから
蒼星石でやるのは本来あんまり良くないですが
あんまり大好きですから
蒼星石だったらなーんも怖くないですよー」
翠星石はうれしそうにくすくす笑った
一階からは何の物音もしない
蒼星石はどうなったのだろうか?
翠星石は気付いて言った
翠星石 「あっ 今のは別に蒼星石に思い入れが
ないっていう意味じゃないですよ
蒼星石は大好きですから
蒼星石でやるのは本来あんまり良くないですが
あんまり大好きですから
蒼星石だったらなーんも怖くないですよー」
翠星石はうれしそうにくすくす笑った
一階からは何の物音もしない
蒼星石はどうなったのだろうか?
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 03:01:52.32 :IMTDRvjf0
翠星石 「ん… なんだか暗い中にいますと
眠くなってきちゃいましたね…
あー 真紅も一緒に誘えば良かったですね…
なんか…」
***
翠星石 「はっ 眠っちゃってました…
どのくらいたったのでしょうか」
どのくらいたったのだろうか
少なくとも十分は過ぎていただろう
しかし未だ何の兆候もなかった
ただ静かに時間が過ぎていくばかりだ
翠星石 「ん… なんだか暗い中にいますと
眠くなってきちゃいましたね…
あー 真紅も一緒に誘えば良かったですね…
なんか…」
***
翠星石 「はっ 眠っちゃってました…
どのくらいたったのでしょうか」
どのくらいたったのだろうか
少なくとも十分は過ぎていただろう
しかし未だ何の兆候もなかった
ただ静かに時間が過ぎていくばかりだ
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 03:07:19.56 :IMTDRvjf0
翠星石はちょっと寂しい顔をした
翠星石 「えーと… そりゃ蒼星石は
眠っているですから来ませんね…
ふぅ そろそろさみしくなっちゃいましたですから」
そっと襖を開けて外を覗いてみた
しかしもちろん何もなかった
ただ真っ暗い部屋だった
家中がしーんとして寝静まっている
翠星石はドアを開けてそーっと一階へ降りて行った
翠星石はちょっと寂しい顔をした
翠星石 「えーと… そりゃ蒼星石は
眠っているですから来ませんね…
ふぅ そろそろさみしくなっちゃいましたですから」
そっと襖を開けて外を覗いてみた
しかしもちろん何もなかった
ただ真っ暗い部屋だった
家中がしーんとして寝静まっている
翠星石はドアを開けてそーっと一階へ降りて行った
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 03:11:10.08 :IMTDRvjf0
ところが
テーブルには蒼星石はいなかった
翠星石 「あっ…」
どこへいったのだろう
翠星石は思わずあっと言ってしまった
台所はまったくの空っぽ
まるで今まで誰もいなかったかのようだ
ところが
テーブルには蒼星石はいなかった
翠星石 「あっ…」
どこへいったのだろう
翠星石は思わずあっと言ってしまった
台所はまったくの空っぽ
まるで今まで誰もいなかったかのようだ
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 03:15:13.22 :IMTDRvjf0
翠星石はちょっと不安になった
翠星石 「も もしかして
いやいや きっと起きちゃったですね
鞄に戻ったのですよきっと」
しかし二階に戻って鞄を調べたが
鞄も翠星石が開けた時のまま
空っぽだった
翠星石はここにきて少し怖くなってしまった
翠星石 「え… えーと…
あ あわわ ど どうして」
どうして蒼星石はどこにもいないのだろう
まさか本当に翠星石の事を探しているのだろうか?
翠星石はちょっと不安になった
翠星石 「も もしかして
いやいや きっと起きちゃったですね
鞄に戻ったのですよきっと」
しかし二階に戻って鞄を調べたが
鞄も翠星石が開けた時のまま
空っぽだった
翠星石はここにきて少し怖くなってしまった
翠星石 「え… えーと…
あ あわわ ど どうして」
どうして蒼星石はどこにもいないのだろう
まさか本当に翠星石の事を探しているのだろうか?
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 03:20:10.18 :IMTDRvjf0
しかし家はしんとしている
誰も動いている気配はなかった
蒼星石が歩いているのならば
足音位してもいいのではないだろうか?
翠星石 「あわわわ こっ 怖いですぅ…
し 真紅ぅ!」
でも真紅はぐっすり眠っているのか
全く起きなかった
それもまるで人形のように
翠星石 「真紅ぅ… ああん… 怖いですぅ…
ぐすんぐすん…」
翠星石はぽろぽろ涙をこぼして泣いてしまった
しかし家はしんとしている
誰も動いている気配はなかった
蒼星石が歩いているのならば
足音位してもいいのではないだろうか?
翠星石 「あわわわ こっ 怖いですぅ…
し 真紅ぅ!」
でも真紅はぐっすり眠っているのか
全く起きなかった
それもまるで人形のように
翠星石 「真紅ぅ… ああん… 怖いですぅ…
ぐすんぐすん…」
翠星石はぽろぽろ涙をこぼして泣いてしまった
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 03:34:58.01 :IMTDRvjf0
翠星石 「でも… でも蒼星石は翠星石を探してるです…
だから見つかってあげないと」
翠星石は部屋を出て一階へ降りた
翠星石 「おーい 蒼星石ぃ
私はここですよお…」
翠星石 「こうやって暗い家の中を歩いていますと
イザナギがイザナミを探して
よみの国に行った話を思い出します…」
翠星石は廊下をとたとた歩いて
蒼星石の名前を呼びながら探した
翠星石 「でも… でも蒼星石は翠星石を探してるです…
だから見つかってあげないと」
翠星石は部屋を出て一階へ降りた
翠星石 「おーい 蒼星石ぃ
私はここですよお…」
翠星石 「こうやって暗い家の中を歩いていますと
イザナギがイザナミを探して
よみの国に行った話を思い出します…」
翠星石は廊下をとたとた歩いて
蒼星石の名前を呼びながら探した
19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 03:46:31.65 :IMTDRvjf0
しかしどこにも蒼星石は見つからなかった
翠星石 「やっぱり二階でしょうか」
一階にいなければ二階
二階にいなければ?
あるいはこれは夢なのかもしれない
翠星石は二階へ戻ってきた
もう一回蒼星石の鞄を見てみたが
やはり空っぽだ
翠星石 「どこいっちゃったのでしょう…
やっぱり やっぱり翠星石が…」
翠星石は自分の鞄を開けた
すると
なんとそこには自分とそっくりな人形が横たわっていた
翠星石 「ああっ!」
蒼星石 「翠星石 見つけた」
しかしどこにも蒼星石は見つからなかった
翠星石 「やっぱり二階でしょうか」
一階にいなければ二階
二階にいなければ?
あるいはこれは夢なのかもしれない
翠星石は二階へ戻ってきた
もう一回蒼星石の鞄を見てみたが
やはり空っぽだ
翠星石 「どこいっちゃったのでしょう…
やっぱり やっぱり翠星石が…」
翠星石は自分の鞄を開けた
すると
なんとそこには自分とそっくりな人形が横たわっていた
翠星石 「ああっ!」
蒼星石 「翠星石 見つけた」
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 03:53:10.64 :IMTDRvjf0
蒼星石は悪戯っぽく笑って
翠星石を抱きしめた
翠星石 「ああう… 蒼星石ぃ」
蒼星石 「ふふ… よくもこんなふうにしてくれたね
今夜はねかさないよ…」
翠星石 「きゃ…」
蒼星石は翠星石と一緒にぱたりと床に倒れた
おしまい
蒼星石は悪戯っぽく笑って
翠星石を抱きしめた
翠星石 「ああう… 蒼星石ぃ」
蒼星石 「ふふ… よくもこんなふうにしてくれたね
今夜はねかさないよ…」
翠星石 「きゃ…」
蒼星石は翠星石と一緒にぱたりと床に倒れた
おしまい
24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 03:59:19.49 :g/ZN8ilc0
ちょっとビビった乙
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/03/19(火) 04:01:30.76 :qapiTulT0
お疲れ~
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