春香｢いっけなーい！ 遅刻しちゃう！｣ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

春香「いってきまーす！｣ｶﾞﾁｬ

春香「まずいまずい～｣ﾀｯﾀｯﾀ

p「よっ」

春香「p君！おはよ～！」

春香「今日晴れて良かったね！」

p「そうだな、でもこんな日に遅刻なんて春香らしいな」

春香「ごめんごめん♪｣ﾍﾟﾛｯ

p「ははは」

春香「わー！もうこんな時間！早くいこ！｣ﾀﾀｯ

p「おう、そうだな｣ﾀﾞｯ

p(そう、今日は高校の始業式)

p(俺と春香の学校生活の始まりだ…！)

p(春香とは幼稚園からの幼馴染。昔からすぐ転ぶ、すぐ泣く、しかし芯が太い明るい女の子だった)

p(晴れて一緒の高校に合格した俺はそんな彼女のことが気になっていた)

p(いつからだろう、意識し始めたのは)

春香「p君！はーやーくー！」

p「おっ、おお｣ﾀﾞｯ

p(これから始まる毎日はきっと大事なものになる)

p(…そんな予感がした)


おわり

そして時が経ち、二年生の夏休みも間近になった暑い日の夕方

春香「ねえ、p君｣ｽﾀｽﾀ

p「ん｣ｽﾀｽﾀ

春香「もうすぐ夏休み、だね…｣ｽﾀｽﾀ

p「そうだな、今年もおばあちゃん家に行くのか？｣ｽﾀｽﾀ

春香「…それがさ、うち、車買い替えたでしょ？｣ｽﾀｽﾀ

p「かっこいいけどちっさい車になったよなあ｣ｽﾀｽﾀ

春香「その車は二人乗りだから私、今年はお留守番なんだよね｣ｽﾀｽﾀ

p「ふーん…？｣ｽﾀｽﾀ

春香「で、でさ…｣ﾋﾟﾀｯ

p「うん？｣ｸﾙｯ

春香「私がおばあちゃん家に行ってる期間にちょうど夏祭りがあったでしょ？」

p「そういえばあったなあ、そんなの」

春香「その夏祭り、一緒に行かない…？」

p「えっ…？」

春香「い、いやならいいんだよっ！？」

春香「私おばあちゃん家に行けなくて暇だからさ、どうかなーって…」

春香「でもp君モテるから一緒に行く人いるよね！｣

春香「ごめんねっ！今の忘れて？」

p「お、おう…」

春香「！ …じゃあまたねっ｣ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

p「……」

春香(振られちゃったのかな…)

春香(せっかく嘘ついてまで誘ったのに…)

春香(で、でもp君もびっくりしてたみたいだし電話かメールしてくるよね…？)

春香(そうだよ春香！p君パニックになったら口数が極端に少なくなるから改めて誘われるよ！きっとそう！)

春香(とりあえず今日は寝よう！)カチッ

そして夏祭り当日


春香(はーあ、結局なんにも連絡無し、かあ…)

春香(やっぱり振られちゃったんだ)

春香(仕方ないよねこんな普通の子じゃ…)

春香(まわりにもっと魅力的な女の子はいっぱいいるもんね…)

春香(…窓でも開けて空気の入れ替えしよっと)ｶﾞﾗｯ

春香「あ、太鼓の音…｣ﾃﾞﾃﾞﾄﾞﾝﾃﾞﾃﾞﾄﾞﾝ

春香(p君どうしてるんだろ…)

春香「！！！」

春香「あ、あれってまさか…」

春香(p君！？)

春香(ここからじゃ良く見えないけど誰かと歩いてるみたい…)

春香(うう、すっごく気になる…)

春香(こんなことしたくないけど…)ﾋﾟｯﾎﾟｯﾊﾟ

trrrrr trrrrr

ｶﾞﾁｬ

春香「もしもし！？」

美希『あ、春香なの！どうしたの？』

春香「今日やってる夏祭り、一緒にどうかなって思って！」

美希『あー、ごめんなの。もう先客がいるの。』

春香「そ、そっか…」

美希『じゃあ忙しくなるからもう切るのっ！』

春香「ごめんね？いきなり電話しちゃって…」

美希『なんくるないのっ！じゃあまたね！春香！』ﾌﾟﾂｯ

春香「美希モテるからなー、ダメかー」

春香「じゃーあ！｣ﾊﾟﾋﾟﾌﾟﾌﾟﾍﾟ

trrrrr trrrrr

ｶﾞﾁｬ

春香「もしもし！」

千早『春香？どうしたの？』

春香「今日千早ちゃん暇！？暇だよね！？｣ｽﾞｲｯ

千早『え、ええ、今日は合唱部の練習もないし…』

春香「じゃあ今日の夏祭り、一緒に行かない！？」

千早『随分急ね』

春香「そこをなんとかお願いします！千早さん！！｣ﾊﾟﾝｯ

千早『…そこまで行きたい理由があるのね？』

春香「え！？｣ｷﾞｸｯ

千早『春香とは高校からの付き合いだけど、隠し事なんてすぐ見抜けるわよ？』ｸｽｯ

春香「えへへ、やっぱり千早ちゃんには敵わないや…」

千早『フフッ、じゃあ支度したら春香の家に行くわね』

30分後


千早「お待たせ、春香｣ｽﾀｽﾀ

春香「千早ちゃん！ありがと～！｣ﾀﾞｷｯ

千早「親友の頼みごとだもの、断れないわ｣ﾆｺｯ

春香「もー千早ちゃんったらー！｣ｴﾍﾍ

千早「何をしに行きたいかはわからないけど、行きましょうか」

春香「う、うんっ！」

春香(やっぱり見抜かれてるなあ)

春香(そんなことよりも…！)

春香(p君と一緒にいるのが誰なのか気になる…！)

ｶﾞﾔｶﾞﾔﾜｲﾜｲ

春香「うわあー！すごい人混みだね！」

千早「そうね、ここらへんは田舎だから滅多に見れないわね、こんな景色」

春香「そうだねｰ｣ｷﾗｷﾗ

春香(って違う違う！)ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

春香「じゃあ早速見てまわろっか！」

千早「そうしましょうか」

ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ

そして二時間後

春香「ふあー！楽しかったね！千早ちゃん！」

春香「射的も金魚すくいも型ぬきも！」

千早「…正直型ぬきはなにか生理的な嫌悪感というか、苛立ちを感じたわ」

春香「どうしてー！？ 楽しかったよう！」

千早「薄くて…硬くて…ペラペラで…｣ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

春香「？？？」

千早「そうだ春香、もう少しで打ち上げ花火があがるみたいね」

春香「そうなの！？ わあー！楽しみ！｣ｴﾍﾍ

千早｢春香ったら子供みたい｣ﾆｺｯ

ﾄﾞｰ… ﾄﾞｰﾝ

春香「！ 始まったよ！千早ちゃん！」

千早「そうみたいね」

ﾄﾞｰﾝﾊﾟﾗﾊﾟﾗ ﾄﾞｰﾄﾞｰﾝ

春香「いこっ！千早ちゃん！｣ﾀﾞｯ

千早「ええ！｣ﾀﾞｯ


春香｢｣ﾋﾟﾀｯ

千早「どうしたの？春香？」

千早「あれって、春香の幼馴染だったわよね？」

千早「あっ…」

「…好きだ」

「本気でいってるの…？」

「ああ、俺と… 俺と付き合ってくれ！」

「……」

「だ、だめか…？」

「ううん、すっごく嬉しい…！」

「嬉しい、こんな嬉しいことってないの…！」


千早「こんなところでなにやってるのよあの人達は…」

春香「……｣ｽﾄﾝ

千早「春香！？」

春香「……」

春香「なんで…？ どうしてなの…？」



春香「どうして私じゃないの…？」

千早「どうしたの春香！？しっかりして！」

春香「私、p君の事好きだったんだよ…？」

春香「誰よりもあなたの事想ってた…」

春香「よく2人で登下校もしたし、よく電話もメールもしてた…」

春香「授業中によく手紙交換してて、先生に見つかってみんなの前で読まれた事もあったっけ…」

千早「～～！！ ～～～！？」

春香「どうして高校からの人、よりによってその子なの…？」

春香「他の私の知らない子ならまだ我慢できたのに…」



春香「わからない… わからないよ……」

小鳥「かわいそうな春香ちゃんかわいい｣ﾊｧﾊｧ

P「おい」


おしり

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ある朝

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ､ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

p「うーん、あと五分…｣ﾑﾆｬﾑﾆｬ

p母「こらpー！遅刻するよー！」

p「はぁーい…｣ﾓｿﾞﾓｿﾞ

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

「はいはい…｣ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

ｶﾞﾁｬ

「おはようございまーっす！」

「おはよう。毎日毎日ごめんねー、あのねぼすけったらまだ起きてこないのよー」

「私が好きにきてるので大丈夫です！」

「あの、私が起こしにいってもいーですか？」

「お願いできるかしら」

ｶﾞﾁｬ

やよい「おじゃましまーす…｣ｿﾛｰﾘ

p「ぐーぐー」

やよい「…さすがにこれ以上寝てると遅刻しちゃうかなーって…｣ｿﾛﾘｿﾛﾘ

やよい「せーのっ…」

ﾊﾞｯ

やよい「p！朝だよーっ！」

p「う、うわっ！？｣ｽﾞﾙｯ

ﾄﾞｼﾝ！

やよい「わわっ！？」

p「いてて…」

やよい「だ、大丈夫…？」

p「いってー、もっと優しく起こせよ！」

やよい「うぅー、ごめんね？p」

p「まったく… ふあぁ…」

やよい「まだ眠いの？」

p「うん、ちょっとマンガ読んでたら11時になってたんだ、ふあぁ」

やよい「ふーん…？」

やよい「よしっ！眠気が覚めてないpに眠気が覚める体操を教えましょう！」

p「んー？なんだいきなり｣ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

やよい「スマイル体操！いっくよー！」

http://youtu.be/_e5xS2_Caxo

やよい「どう？目が覚めた？｣ﾆｺﾆｺ

p「おー！やよいの体操めんどくさいけどやったらすぐ目覚めるな！」

やよい「よかったあ、えへへ」

やよい「あっ！ もうこんな時間！ p早く着替えて学校行こうよ！」

p「ヨーシ！ じゃあ下で待ってろ！」

やよい「うんっ♪」

ﾁｭﾝﾁｭﾝ

やよい「気持ちのいい朝だねー！最高の遠足日和だよ！」

p「中学生にもなって遠足があるなんてなー、子どもくさい」

やよい「なんでー？遠足楽しいよ～！」

p「みんなで飯食って帰るだけだろ？そんなの給食でいいじゃん」

やよい「pはわかってないよー」

やよい「遠足はね？ 外のおいしい空気をたーっくさん吸って、みんなで遊ぶのがとーっても楽しいんだよー！」

p「へいへい｣ﾋﾗﾋﾗ

やよい「むう～っ…」

p(やよいは天使だなあ)

ある牧場


やよい「わあーっ！たくさん動物がいるー！」

やよい「豚さんだー！｣ﾌﾞﾋﾌﾞﾋ

やよい「牛さんだー！｣ﾓｰﾓｰ

やよい「お馬さんですー！｣ﾋﾋｰﾝ

やよい「ネズミさんもいるー！｣ﾁﾞｭｲｯ

p(なにが楽しいんだか)ﾔﾚﾔﾚ

やよい「p？」

p「うわっ！ な、なんだよいきなり！」

やよい「あんまり楽しそうじゃないかなーって」

p「あんま興味ないしな」

やよい「うぅー…」


「こらっ！勝手にどこか行っちゃダメだぞっ！」

｢ﾁﾞｭｰ…」

昼食

やよい「たくさん遊んで疲れたねー！｣ﾆｺﾆｺ

p「…そだな」

やよい「じーっ…｣ｼﾞｰｯ

p「な、なんだよ…」

やよい「お昼ごはん食べたらpも遊ぼうよ！楽しいよ？」

p「いや別に…

やよい「じゃあ牛さんのところで遊ぼうね♪｣ﾆｺﾆｺ

p(やよいこわい)

やよい「今日のお弁当はなにかなーっ！｣ﾜｸﾜｸ

ﾊﾟｶｯ

やよい「わーい！やったー！」

p「ん？好きなおかずでも入ってたのか？」

やよい「メガネメガネー！メガネお弁当ですぅー！うっうー！」

p「」


やよい「お父さんのメガネケースだよこれ…」


おしり