「学校で大事件」


―清澄高校麻雀部室―


「キャアアアアアアアアアア」


照「ん？事件かな？」

和「あら、久々にお義姉さんの名推理が見れますね」ピッチピッチ

照「うん、和。貴方にお義姉さんと呼ばれる筋合いはないから」

和「お義姉さんもお姉さんも読み直したら同じ発音な筈なのに何故それを…」

咲「うえええええん。ヒック、ヒック」

照「咲！どうしたの一体！」

咲「お姉ちゃーん！」

照「嶺上開花しようと思ったら槍槓でもされたの？」

照「こうなったら仕方ない、プロ連盟に話して槍槓のルールの変更を…」

和「止めてください！」

咲「うえーん。うわーん」

照「私は咲を守るためなら全世界を敵にしても良い」

和「カッコイイ事言ってますけどただの我が儘ですからね！？」

和「しかし胸がきついですね…」

和「何かが盗まれたとかですよ、きっと」

照「で、どうなの？咲」

咲「今度授業で使う、私のスクール水着が盗まれたの…」

照「な！？」

和「何ですって！？」

咲「えーん。うえーん」

和「…な、何てハレンチな…許せないですね、お義姉さん」


照「」


和「！？」

和（ああ！お義姉さんの目付きが鋭くなった！）

和（これはお義姉さんのインスピレーションが働いた印です！）

和（この特徴からお義姉さんは別名『てるてるマジ大魔王』と呼ばれています！）

和（あの鋭いガンコォー↑から逃れられる麻雀打ちや犯人は、一人もいません！）

和（さあ、始まりますよ！お義姉さんの名推理が！！）


和「」ビリッ

和「あ」


優希「そりゃ咲ちゃんのサイズでのどちゃんがスク水着れるわけないじぇ…」

照「通報通報」


ファンファンファンファン


智美「ワハハ、お縄だぞー」

和「…どうして、私の犯行は完璧だったはず…」

「のぞきなんて最低だ！」


―宮永家in風呂場―


咲「ふふ～ん。諦めたらおーわーりー」

照「咲ー。出たら呼んでね」

咲「分かった、お姉ちゃん」

照「もしくは一緒に入る？」

咲「もう、お姉ちゃんったら」

咲「きもーちをリセットしてー」

咲「残酷すぎて…こー…」


「キャアアアアアアアアアア」


照「…事件！…じゃなくて、咲の悲鳴！」

照「どうしたの、咲！」

咲「お姉ちゃーん！」ダキッ

照「わ、ちょ、咲、裸、いやほんと、前、隠して前」

咲「うえええん。こーわーいー！」


和「何だか事件みたいですよ、お義姉さん」

照「いやちょっと待て何故お前がここにいる」

和「たまたまお二人の家を通りかかったら悲鳴が聞こえてきたので」

和「いてもたってもいられず入らせてもらいました」

照「うん。それ不法侵入だからね？」

照「…で、何があったの？咲」

咲「覗きだよ、お姉ちゃん！覗き！」

咲「誰かが私の入浴シーンと」

咲「お風呂でテンションが上がってた時に良くある、歌を無意識に歌ってる瞬間を覗かれたの！！」

和「ありますよね…声が反響して歌いたくなる時が…」


照「」


和「な、違う！私じゃないですよ！そんな目しないで下さい！」

和「確かに前科はありますけれども…」

咲「和ちゃんじゃないと思うよ。犯人は逃げる途中」


？？？『ワンダフルだじぇ！咲さんの一糸纏わぬ裸体は！』


咲「―って言ってたから…」

照「うーん。普通に考えれば語尾にだじぇって言うのは優希しかいない訳だけど…」

照「そのだじぇって言うのが他の意味を持つのかもしれない」

和「他の意味と言うと？」

照「ワンダフル『ダ』イナマイトレ『ジェ』ンド！咲さんの一糸纏わぬ裸体は！」

照「って、長いからだじぇって略したのかもしれない」

和「その線は無いと思いますよ！？」

咲「あ、じゃあじゃあ」

咲「ワンダフル！『だ』んご美味しいから『じ』ゅっ本一気食い！しかし要チ『ェ』ックですね！咲さんの一糸纏わぬ裸体は！」

咲「何てどうかな？」

照「流石咲…。私が思いつかなかった事をあっさり思いつくとは…」

咲「えへへー」

和「いやそれも無いと思いません！？」

和「団子十本一気食いしながら覗きなんて、犯罪史上例が無いですよ！」

和「真面目に考えて下さいよ、お義姉さん！」

和「許せないことですよ！覗きなんて！」

和「しかも捜査を攪乱するために別に私自身口癖がないからって、友人の口癖を真似るなんて、卑劣ですよ！」


照「」


和「覗きなんて、最低で卑怯な行いですよ！！」

咲「はい、お姉ちゃん」

照「ありがと、咲」ピッポッパッ


ファンファンファンファン


智美「ワハハー」

和「何処で…何処で誤った…」

「照お姉ちゃん、最後の名推理」


―清澄高校麻雀部室―


咲「うえーんお姉ちゃーん」

照「咲！どうしたの！？」

咲「悪質なストーカーからイヤらしいメールが来たの！」

照「な、何だって！？」

和「わ、私の大好きな咲さんに何てことを！！許せない！！」

From:和ちゃん改め原村さん

Sub:咲さんへ

咲さんへ

今日　貴方の部屋に入ってみせます

フフフッフフフフフフフフフフ

　　　　和

ファンファンファンファン


智美「ワハハー」

和「やっぱりもう少し感情的な文章にするべきでしたか…」

「犯人っスか！和ちゃん」


―清澄高校麻雀部室―

照「最近事件が無くてつまんない」

照「ちょっとその無駄にデカイお餅もぎ取れないの？ピンク」

和「や、止めてください！ていうかピンクって呼び名、何なんですか！」

照「いやだってこんな後輩に名前で呼ぶの嫌だし…」

久「はい、ちゅーもーく！」

久「えー。最近、学校の近辺で露出魔が出没しているらしいわ」

まこ「物騒じゃのう」

久「何かあったらすぐ私に報告してねー！」

和「ほ、ほら。お義姉さん。事件ですって」

和「何やらハレンチな事件ですよ！」

照「露出魔か…あんたじゃないでしょうね？ピンク」

和「違いますよ！そんな、何でもかんでも私じゃありませんよ！」

和「止めて下さいよ！失礼ですよ！！」

和「私を一体何だと思ってるんですか！」

和「いくら何でも、お義姉さんだからって言っていいことと悪いことがあります！」

照「…ごめん、和」

和「分かってくれれば良いんです」

久「昨日は咲が被害にあったそうよ」

久「咲、その時の事を話してくれる？」


咲「全裸の原村さんが半笑いで家の前まで付いてきました」


照「」


和「……ちぇっ、また私ですか。参りましたね、どうも」

名探偵だもの！照お姉ちゃん


照「はーい」


清澄高校3年生の宮永照ちゃんは名探偵だよ。

好きなものはお菓子と妹、嫌いなものは勿論犯罪者だよ。

そして好きでも嫌いでもないものは起親マークだよ。

ちなみに照お姉ちゃんのおかげで清澄高校は団体戦のインハイを2連覇してるよ。

個人戦も正史通り2連覇してるよ。

「盗難事件を推理！」


―清澄高校麻雀部室―

照「最近事件がなくて暇」

和「平和がなによりですよ、お義姉さん」

照「ちょっと屋上からそのペンギン投げつけられなさい、ピンク」

和「嫌ですよ！それにそんな事件、推理するところありませんよ！」コヒュー

照「どっちかと言うと、私は推理より警察に通報する方が好きなの」

和「い、嫌な名探偵ですね…」カヒュー

咲「キャアアアアアアアアアアアアア」

咲「うわーん、お姉ちゃーん！」

照「咲！どうしたの！？」

咲「音楽の授業でたまたまリコーダー担当になったんだけど、今練習しようとしたら…ほらこれ！」

照「縦笛の先端部分が盗まれてる…」

和「せ、先端部分のみを…？」コヒュー

和「一体何のために…これは奇妙な事件ですね、お義姉さん」


照「」


和「あぁ！！」カヒュー

和（怖っ！お義姉さんの目つきが鋭くなりました！）

和（これはお義姉さんのインスピレーションが働いた印なんです！）

和（流石お義姉さん、もう犯人に目星を付けたんですか！？）

和（一体、誰なんです！？お義姉さん！！）


和「一体誰が犯人だと睨んでいるんですかああああああああ」コヒュー

和「ああああああああああ」ポロッ

和「あっ」


咲「はい、お姉ちゃん」

照「ありがと、咲。後で新しいの買いに行こうね」ピッ


ファンファンファンファン


智美「ワハハー」

和「やはり先端部分だけでなく全部盗むべきでしたか…」

「照お姉ちゃん最後はスピード解決！」


咲「お姉ちゃん助けて！悪質なストーカーが追いかけてくるの！」

照「何！？」


和「うおおおおおおおおおお咲さあああああああああああああん！うおおおおおおおおおお」


ファンファンファンファン


智美「ワハハー」

和「速さが…速さが足りなかった…」


照お姉ちゃんの名推理はこれからも続く！頑張れ照お姉ちゃん！負けるなのどっち！めげるな咲ちゃん！

カン！