希「でも折角だから、エリチにポッキーゲームの概要を伝えよか。メールで。」

ことり「待った！ヘタレクイーンの絵里ちゃんにそれをやっても無駄だよ！」

希「せやね・・・。でも海未ちゃんだって、へたれナデシコやん？」

ことり「いや、自分から言い出した手前、引き返せないかも」

希「なるほど。エリチは好奇心旺盛やから、詰め寄る事間違いなしやね。これはイケる！」

ことり「お互い苦労するね・・・」

希「ウチはことりちゃんと二人でイタズラしてるみたいで楽しいで？」

ことり「希ちゃん・・・、私も！」

ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ!

海未「きゃっ！なんだ、メールですか・・・。あっ希からですよ」

絵里「そういえばさっきから希の姿を見かけないわね・・・」

海未「・・・・・・、・・・!!・・・///」

絵里「何その反応・・・。大丈夫？」

海未「破廉恥な！///」

絵里「ええっ！ごめん・・・」

海未「あっ、違うんです。こっちの話です・・・」

絵里「そう・・・」

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絵里（希とどんなメールしてるのよ・・・）ｼｭﾝ

ことり「っていう表情をしてる！」

希「しまった！」ﾉﾝ!

絵里「・・・やっぱり、どうにかしてやりましょ？ポッキーゲーム」

海未「ええっ！？ああ、えっと・・・、これはそういうのでは・・・」

絵里「仲良くなるだけでしょ？何か悪いの？」

海未「そんな事はありません！ですが、このゲームは気軽に出来る物では無いのです」

絵里「知らないんじゃなかったの？」

絵里「それは、希に教えてもらったので・・・」

絵里「そう。希に・・・ね」

絵里「いいわよ。やりましょう。私と海未で」


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希「勝手に軌道修正した！」

ことり「嫉妬は女を変えるねー！」ﾋｭｰ!

海未「あっ、でも、ポッキーがありません」

絵里「そう。名前の通りポッキーを使うのね。どこかに無かったかしら・・・」ｶﾞｻｺﾞｿ

海未「部室にはありませんよ・・・」

絵里「あっ！よく見たら鞄の中に大量のポッキーが！！」ｷﾞｯｼﾘ

海未「もう、太りますよ！」ｶﾞﾐｶﾞﾐ


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ことり「さすが希ちゃん！」

希「一箱あたり44本入ってるから、800回は出来るで！」

ことり「甘い！」

絵里「で、どうやるの？」

海未「そ、それはですね・・・。・・・ポッキーを一本ください」

絵里「はい」

海未「これを、・・・ふあえへ」ﾊﾟｸｯ

絵里「咥えて？」

海未「ほうふうーえふ」ｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘ

絵里「・・・成程、早食い競争という訳ね」

海未「・・・・・・・・・そう！そうなんです！!」


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ことり「ここに来てヘタレたッッ!!!」

希「逃げ道を逃がさないスタイル・・・。甘く見てたわ・・・」

ことり「完全に私たちの負けだよ・・・」

花陽「・・・部室の前で、何してるの？」

希「・・・！きゅ、救世主！」

花陽「ええっ！？」

ことり「部室に入って、あくまで自然にポッキーゲームの話題を提供するだけして、風のように退出してくれない？」

花陽「なんで！？！？」

希「ポッキー１ダースあげるから！」

花陽「どこからか大量のポッキーが！？」

ことり「ね？」

花陽「そんな事言われても・・・」

希「ほら、定番のお米ジョーク交えて、な」

花陽「そんな定番は無いよ！」ﾋﾟｬｰ!

陽「こ、こんにちは・・・」ｶﾞﾁｬｯ

絵里「あら、花陽。早いわね。こんにちは」

花陽「んっ、ゴホンッ、えー、ポッキーゲームと掛けましてー」

海未「・・・なぜ！？」

花陽「米騒動と解きます！」

絵里「・・・そのこころは？」

花陽「誅するのが目的！！」

海未「座布団！」

花陽「では、さよなら！！」ﾋﾟｭｰ

絵里「待って！何が面白かったのか、説明してちょうだい！」

花陽「勘弁してよぉ！」

絵里「・・・逃げられちゃったわ。・・・海未はどういう意味か分かったみたいね？」

海未「いえ・・・」

絵里「でも今、ざぶとぉん!って言ったじゃない。私、気になるわ」

海未「それは・・・。分かりました。説明します」

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希「・・・という訳で、二人にポッキーゲームをさせよう、っていう趣旨なんやで」

花陽「それは分かったけど、どうして説明も無しに送り出したの・・・？」

ことり「そんな事より、ようやく海未ちゃんがその気になったよ！」

花陽「ええっ！見せて！」

希「花陽ちゃんも好きやね！」

海未「・・・そして、恥ずかしさから顔を背けポッキーを折ってしまった方が負け、というゲームなのです」

絵里「成程・・・。って、ええっ！？じゃあ・・・///」

海未「私が何に焦っていたのか、分かりましたか？」

絵里「うん・・・。海未がそんな事提案してくるなんて・・・」

絵里「・・・無理言ってごめんなさい」

海未「・・・・・・無理なんかじゃありません」

絵里「えっ・・・？」

海未「絵里は、どうですか？・・・私とするの、無理ですか？」

絵里「う、海未・・・///」

--

花陽「勝った！！」ｲｴｽｯ

ことり「録画班！ビデオカメラ用意！」ﾋﾞｼｯ

希「Rec！」ｽﾁｬｯ

絵里「じゃあ、ほら、ﾊﾟｸｯ」

海未「だ、大胆ですね・・・」

絵里「ん。・・・ん！！」

海未「分かりました！分かりましたから、んーんー言わないでください！」

海未（何だか、ちゅーの催促をされているかのようです///）

絵里「ん・・・？」

海未「では、行きますよ」

絵里「んーっ！」

海未「ﾊﾟｸｯ！」

絵里「・・・///」

海未「・・・///」

うみえり（顔近っ！）

海未「・・・・・・」

絵里「・・・・・・」

海未「・・・ｶﾘｯ」

絵里「！！」

海未「ｶﾘｯ、ｶﾘｯ」

絵里「ｶﾘ・・・」

海未「ﾎﾟｷﾝｯ!!

　　これ以上は無理です！」

ことり「はやいよ！！！」ｶﾞﾗｯ

花陽「何考えてるの！？！？」

希「エリチも、もっと攻めて！」

絵里「・・・貴女たち、何してるの？」

希「しまった！」ﾉﾝ!

海未「希、そのビデオカメラは何ですか？

　　内容を拝見させてもらえますよね？・・・よね？」

希「・・・・・・はい、ええよ」

絵里「待ったァ！今抜き取って花陽に渡した、SDカードも寄越しなさい！」

花陽「くっ・・・、今日の絵里ちゃん・・・ポンコツでない！」

絵里「フッ、観念しなさい。

　　　・・・あれ？それ、どういう意味？」

ことり「では！今日は解散！」

花陽「お疲れ様でした！」

希「ッシタァ！」

ｶﾞﾁｬｯﾊﾞﾀﾝ!

海未「待ってください！」

海未「はぁ・・・、逃げ足が速いですね・・・」

絵里「まあいいわよ。ビデオはここにあるし、

　　別にいかがわしい事してた訳じゃ・・・、いや、ギリギリアウトかしら・・・？」

海未「アウトですよ！・・・まあ部室でそんな事をした私たちも悪いですけど」

絵里「・・・じゃあ、今からウチに・・・来る？」

海未「えっ・・・///」


ことり「ハーラショー！！」ﾋｮｺｯ

花陽「お、お家・・・！///」

希「やーらーしー↑！！」

絵里「ちょっと説教してくるから待ってて」

希「逃げるんや！」

ｼｰﾝ

海未「全く・・・」

海未「・・・ことり。そこに、隠れているのでしょう？」

ことり「あっ分かっちゃった？」

海未「訳もありません。昔から同じような事をされて来ましたからね」

ことり「・・・じゃあ、私たちが隠れて覗いてたのも、気が付いてたんだ？」

海未「・・・勇気を、貰っていました。ことりのおかげで、一歩踏み出すことが出来たんです。

　　ありがとうございます」

ことり「まだだよ。二人はこれから、でしょ？」

海未「ええっ、まあ・・・そうですが・・・///」

ことり「ね？頑張って！・・・じゃあ、邪魔者は消えるよ！」

海未「ことり！」

ことり「何？」

海未「そのSDカードを返してください！止まりなさい！！」

ことり「ヤダ！」ﾋﾟｭｰ!

終わり