みどり「一応薬とか塗ったほうがいいのかな……。あっ！手にも痣ついてるよ！」

たまこ「うわ！ホントだ！えー……なんだろうこれ……」

かんな(キスマークです)

史織(キスマーク///)

もち蔵「うぃーす。おはよう」========

みどり「ん、大路。おは……ってちょっと！どうしたのその顔！？」

もち蔵「え？」==========

たまこ「も、もち蔵……顔中に痣が……。大丈夫？」

もち蔵「ああ、これな。朝起きたらついちゃっててさ……。痛くはないから大丈夫だとは思うんだけど」

かんな(たまちゃん結構激しいですね)

史織(いち、に、さん……うわ、顔だけで十箇所以上も……///)

もち蔵「つーかたまこも首に痣できてんじゃん」

たまこ「うん、そうなんだよねぇ。何だろうこれ？おもちの食べ過ぎ？」

みどり「昨日二人で変なものでも食べたんじゃないの？」

かんな(まぁ食べたといえば)

史織(食べたんだろうね///)

たまこ「んー…いつも通りのお夕飯だったんだけどなぁ」

もち蔵「まぁお腹痛いわけでもないし、大丈夫じゃね？」

みどり「だといいけど。たまこ、もしお腹痛くなったらすぐ保健室行きなよ？」

かんな(ホントにお腹痛くなったら大問題ですけどね)

史織(ちゃんと避妊してるのかな…)

女子更衣室

みどり「ほら、早く着替えないと体育始まっちゃうよ」

たまこ「待ってよみどりちゃーん」ﾓﾀﾓﾀ

みどり「って、ちょっとたまこ！？そ、それ……」

たまこ「え？」

みどり「他にも痣ついてるじゃん！」

たまこ「んー？……うわっ！？なにこれ！？」

みどり「肩とか胸とか！それ絶対やばいって！」

たまこ「どうしよう……病気なのかな……。皮膚病とか……」

かんな(お互い初めてなら病気の心配は無いですよ)

史織(ホントにそこまで進展しちゃったんだなぁ///)

授業中

もち蔵「よっしゃ！どフリー！へーいパスパス！」

男子「いけー！大路！」ﾄﾞｺｯ

もち蔵「ナイスパス！うりゃっ！」ﾄﾞｺｯ

もち蔵「おっしゃあ！ゴーール！」

男子「大路！アレやれアレ！ゴールパフォーマンス！」

もち蔵「おし！クリロナの真似！」ﾊﾞｯ

みどり「ﾋﾟﾋﾟｰｯ！はーい、大路イエローカード。脱いで貧弱な身体見せないでくださーい」

みどり「……って、大路！その身体どうしたの！？痣だらけじゃん！！」

もち蔵「ん？……おわっ！？なんだこりゃ！？」

かんな(胸にも肩にも背中にもついてます
ね。たまちゃんについてた倍以上のキスマークが……)

史織(たまこ情熱的過ぎるよ///)

みどり「やっぱり保健室行った方がいいって」

もち蔵「そうかも……。さすがにこれだけ痣があるとヤバイ気がしてきた……」

たまこ「私も、もち蔵ほどじゃないけど身体中に痣あったよ……」

もち蔵「え゛……マジかよ。……やっぱお餅か何かの食中毒なのかな……」

たまこ「ほ、保健室いこ！私なんだか怖くなってきた……」

もち蔵「お、おう。そんじゃちょっと授業抜けようか」

かんな(そろそろ真実を伝えるべきか否か)

史織(私は恥ずかしくて無理///)

昼休み

みどり「あの二人まだ戻ってこないね」

かんな「ですね」

みどり「もしかして結構ヤバイ病気なのかな。伝染病……？大丈夫かなたまこ……」

史織「あんまり心配しなくていいと思うよ……」

たまこ「あっ！いた！ごめんごめんおまたせ！」ﾀﾀﾀ

みどり「たまこ！もう大丈夫なの？」

たまこ「うーん、先生いなくて、しばらくもち蔵と一緒に保健室で待ってたんだけど結局来なかったからよくわかんないんだよね……」

かんな(むむ……キスマークが……)

史織(増えてる///)

みどり「あー、保健室の先生って肝心な時にいないよね」

たまこ「ね」

みどり「放課後、病院行く？私付き添うよ」

かんな「みどちゃん、それはやめたほうがよろしいかと」

みどり「え？なんで？」

史織「世の中には知らない方がいい事実というのもあると思う///」

みどり「どういうこと？ていうか史織、朝から顔赤いよ？」

史織「えっ///そ、そうかな///」

たまこ「もしかして熱あるんじゃない？」

史織(いや、どっちかっていうとたまこの方が熱っぽいというか情熱っぽいというか///)

みどり「ていうかたまこもちょっと顔が火照ってるような……」

たまこ「え？」

みどり「少し汗ばんでるし」

たまこ「あ、あれ？そうかな///」ｱｾｱｾ

みどり「ま……とりあえず放課後は史織も病院行こう。駅の方に総合病院あるし」

史織「え、いや、私は大丈夫！ホントに大丈夫だから」

みどり「まだインフルエンザ流行ってるんだし無理しないほうがいいって」

史織「えっと……」

かんな「しおちゃん、こうなったら私もお供しますから全員で爆死しましょう」ﾎﾟﾝ

史織「う、うん……」

病院

みどり「ふーん。結局大路も来るんだ」

もち蔵「いーだろ別に。俺だって病人なんだ。つーかむしろたまこより重症なんだぞ」

みどり「そう言えばそうだったね。忘れてた」

もち蔵「お前なぁ……」

看護士「北白川さーん。北白川たまこさーん」

たまこ「あ！はい！今行きまーす！」ｽﾀｽﾀ

かんな(南無……)

史織(ううう……帰りたい……///)

みどり「大丈夫かなたまこ……。もし手術が必要だったらどうしよう……」ｿﾜｿﾜ

かんな(ホントに手術が必要になるとしたら数年後ですから)

数分後

たまこ「/////////」ｶﾞﾁｬ

みどり「たまこ！どうだった！？大丈夫！？」

たまこ「だ、だいじょーぶ/////」

みどり「それで、何て病気だったの！？」

かんな(恋の病)

史織(熱病///)

たまこ「い、いえ////病気じゃなかったです//////健康でした////////」

みどり「え……？いや、でもめっちゃ痣ついてたじゃん！どう見ても病気っぽかったよ！？」

たまこ「////////////」ﾎﾞｼｭｰｯ

もち蔵「お、おいたまこ……。顔真っ赤だぞ？ホントに大丈夫なのか？」

たまこ「か、帰ろう！//////もち蔵、もう帰ろ？ね？///////////」ｸﾞｲｸﾞｲ

もち蔵「いや俺まだ診察してもらってないし」

たまこ「診察しなくていいから///////帰ろ！もう早く帰ろ！/////////」ｸﾞｲｸﾞｲ

みどり「もしかして……言えないくらい重い病気なの……？」

たまこ「け、健康だから！///////ホントに大丈夫だからとにかく帰ろうよぉ///////」

看護士「大路さーん！大路もち蔵さーん！」

もち蔵「あ、はい」ｽｯ

たまこ「わーーーーっ////////だめだめ！行っちゃだめ！/////////」ｸﾞｲｸﾞｲ

もち蔵「……たまこ。たとえどんな重い病気でも、俺は最期までたまこと一緒にいるから」

たまこ「あ、う/////////そ…そうじゃなくて……わ、私先に帰るっ/////////」ﾋﾟｭｰ

みどり「ちょっ、たまこ！？」

もち蔵「……とりあえず診察行ってくるわ」

みどり「……大路」

もち蔵「ん？」

みどり「多分あんたとたまこは同じ病気だろうし、たまこの辛さを理解できるのは大路だけだと思うから……」

みどり「診察終わったらたまこの事追いかけてね……」

もち蔵「常盤……」

みどり「むかつくけどさ……私じゃたまこの力になれそうもないもん……」ｸﾞｽｯ

もち蔵「……わかった」

看護士「大路さーん！大路もち蔵さんいらっしゃいませんかー！」

もち蔵「今行きまーす」ｽﾀｽﾀ

かんな(さて、問題はみどちゃんですね)

史織(どう伝えたらいいんだろう……)

数分後

もち蔵「/////////////////」ｶﾞﾁｬ

みどり「大路！」ﾊﾞｯ

みどり「ど、どうだったの？結局なんていう病気なの？」

もち蔵「いや、病気っつーか///////////アハハ……/////////////」ｶｰｯ

みどり「？」

もち蔵「もしかして牧野と朝霧さんって……気付いてた……？」

かんな「イエス」

史織「うん///」

もち蔵「そ、そっか//////なんつーか、ごめんなさい/////////////」

かんな「ノープロブレムですよ」ｻﾑｽﾞｱｯﾌﾟ

史織「ふ、二人共幸せそうで何よりだよ///」

みどり「え？なに？どういうこと？」

もち蔵「と、とりあえず俺たまこ追っかけるわ//////////」

みどり「ちょ、ちょっと！ちゃんと説明してよ！」

もち蔵「わり////////牧野任せた！！」ｽﾀｺﾗｻｯｻ

かんな「アイサー」

かんな(とは言ったもののどう話せばいいやら)

みどり「もーっ！なんなの一体！かんなはどういう事か知ってるの？」

かんな「えーとですね……」

かんな「しおちゃんパス」

史織「ええっ///私……？」

みどり「……知ってるなら説明してほしいよ」

史織「ちょ、ちょっと待ってね……。どう説明するか考えるから……」

史織「……」

史織「……」

史織「洗濯バサミって、あるよね？」

みどり「？」

史織「洗濯バサミで皮とか挟むと、赤くなるよね？」

みどり「まぁ、なるね」

史織「そういう事だよ。洗濯バサミみたいな何かで挟んだの」

みどり「……？ごめん、全然わかんない」

史織「……かんな、パスしていい？」

かんな「……おーけー。リターンパスもらいました」

かんな「みどちゃん、自分の腕を口でカプッてしてみて」

みどり「こう？」ｶﾌﾟｯ

かんな「そうそう。そいでﾁﾞｭｰｯて吸ってみて」

みどり「？？」ﾁﾞｭｰｯ

かんな「あ、もっと強くかな」

みどり「ふぉんなふぁんひ？(こんな感じ？)」ﾁﾞｭｰｯ！

かんな「ほい、終わり。口を離して腕をご覧下さい」

みどり「……？あ、痣ができた」

かんな「つまりそういう事なんですよ」

みどり「……」

みどり「……」

みどり「ん？ごめん、やっぱりわかんないんだけど」

かんな(おっと、これは強敵ですな)

かんな「じゃあ、みどちゃん。今度は逆の腕と手の甲にも同じようにやってみてください」

みどり「？？？？」ﾁﾞｭｰｯﾁﾞｭｰｯ！

かんな「では次は肩と背中にもﾁﾞｭｰｯてやってみてください」

みどり「いやいや、無理だよ。口が届かないって」

かんな「そうです、届きません」

かんな「ではなぜ大路くんの背中に痣がついていたのか？」

みどり「誰かが痣をつけたって事？」

かんな「ピンポーン。では一体誰が痣をつけたのか？そしてなぜたまちゃんにも痣がついていたのか？」

みどり「……」

みどり「……」

みどり「……」

みどり「……」

みどり「え？え？ちょ、ちょっと待って！そ、そそそそそそそれってつまり//////////////」

かんな「わかっていただけましたか」

その夜

たまこ「……こんばんは。どうぞ」

もち蔵「こんばんは……」

たまこ「ごめん……。私、痣つけすぎたね……。どうぞ」

もち蔵「いや、俺も吸いすぎたし……。どうぞ」

たまこ「これ、商店街の人にも全部バレてたって事だよね……。どうぞ」

もち蔵「だよな……。全然隠さないで歩いてたもんな……。どうぞ」

たまこ「うううう///もう明日から外出れないよ……。まだ消えないよこれ……」

もち蔵「なんとか隠さないとな……」

翌日

たまこ「おはよー」

もち蔵「おはよう」

史織「！？ミイラ……？」

かんな「なるほど、包帯でグルグル巻きにして隠す作戦ですか」

たまこ「いやー階段で転んじゃって///」

もち蔵「ダンプカーに轢かれた」

史織(逆に不自然な気が……)

みどり「……」

みどり(……たまこと大路はもうそこまでいっちゃったんだよね……)

みどり「ハァ……」

たまこ「みどりちゃーん。おは……」

たまこ「あーっ！！！！」

みどり「ん？」

たまこ「み、みどりちゃん！腕！」

みどり「？」

たまこ「腕にキスマークついてるよ！！！」

みどり「！？」

たまこ「えっ、うそ！誰！？どうして教えてくれなかったのー！」

みどり「ち、違うって！これは自分でつけたの！彼氏とかいないから！」

もち蔵(と、常盤が自分で自分に……)

犬山(キスマークをつけただと……？)

桃太郎(それってつまり……！？///)


Ω消しても消せぬ、愛の痕
　隠しきれぬは男女の絆
　示す真実、招く誤解
　――嗚呼、オトナの世界は難儀だぜΩ


おしまい