「昴『美奈子が駄菓子を買ってきた』」

－某日事務所－

ロコ「グッモーニン……何を食べてるんですか？スバル」

昴「おお、ロコチッス。いやさ、美奈子が大量の駄菓子を持ってきたから適当に貰ってんだよ」ﾓｽﾓｽ

美奈子「たくさんあるから、ロコちゃんもどうぞ！」

ロコ「ダガシ？」

昴「ロコ、まさかお前駄菓子食ったことねーの？本名半田路子なのに」ﾋﾟﾘﾘｯ

ロコ「シャラ！フルネームはどうでもいいでしょう！確かにロコはダガシを食べたエクスペリエンスはありませんが……」

昴「ふーん。なら食ってみれば？うまいぜ」ﾓｽﾓｽ

ロコ「スバルがそう言うのなら……ビッグカツ？ダガシなのにカツ」ｼﾞｰ

昴「肉は使ってねーけどな」

ロコ「ホワイ！？なのにカツを名乗ってるのですか！？」

美奈子「お肉の代わりに魚のすり身を使ってるんだよ」

昴「んでそれに衣着けて揚げて、カレーパウダーとソースで味付けしてある」

ロコ「ではいただきます……ハン、これはなかなか……ストレンジなテイストで……」ﾓｽﾓｽ

昴「美味いし満足度高いんだけど、値段がな……」

美奈子「小学生の頃とか、一個30円はちょっとキツかったよね。私もお店の手伝いを沢山してお駄賃貰って、それで買ってたなー」

ロコ「フムフム……ミナコ、この妖怪スモークとは」

美奈子「妖怪けむりね、これはね……駄菓子じゃないんだけど懐かしくなって買っちゃったんだよね……こうやって指につけてこすると……」ﾓﾜﾝ

ロコ「アメイジング！」

昴「あーよく遊んだわ、それ」

美奈子「事務所に置いておけば亜美真美ちゃんあたりが悪戯に使いそうだね。置いとこっと」

昴「環あたりもノリノリで遊ぶだろ……おお、出た」ﾓﾜﾝ

ロコ「これは……この妖怪スモークはロコロジーをくすぐります！」ﾓﾜﾝ

昴「ロコロジーってなんだそりゃ……次、これ食ってみるか？」

ロコ「ありがとうスバル、これは……モロッコヨーグル？ノットヨーグルト？」

昴「なぜかモロッコ、そしてヨーグルトではなくヨーグル」

美奈子「プロデューサーさんが言ってたけど、ヨーグルトで有名なブルガリアに近いからモロッコらしいね」

昴「その知識、絶対漫画からだろ……最近あの漫画売れてるし」

美奈子「私が買ってきたのもそのせいで……」ﾀﾊﾊ

ロコ「ンー！美味しいです……他のはありますか？」

昴「ロコ的にはこれか、ねるねるねるね。もう駄菓子じゃねーけど」

美奈子「いやあ、こう言うのって作りたくならない？」

昴「わからなくはない」

ロコ「すごくケミカルなカラー……ロコチックですが体にバッドテイストでは……」

昴「これ、合成着色料とか使ってないぜ」

美奈子「お菓子関連の中ではむしろキケンなもの入ってない部類らしいね。知育菓子って言うくらいだし」

ロコ「ロコリィ！？」

昴「ロコリィ？なんじゃそりゃ……なんだっけな、リトマス紙だっけ？あれの要領らしい。一回作りゃ分かるだろ」

ロコ「1のパウダーを入れて……水と2のパウダーを……ねるねる……カラーが変わって膨らみました！」ﾈﾙﾈﾙ

昴「食べるのは一口で十分なんだよな」

美奈子「作り終わった時点で終わりと言うか……3人で食べるからすぐ終わるけどね。ロコちゃん、次はこれとかどう？ポテトフライ」

昴「それすげえ満足度高いよな。薄いけど……酢イカうめえ」

ロコ「ではこのカルビ焼きを……ンー！サティスファイング！」ﾊﾟﾘｯ

昴「美奈子、和訳」

美奈子「意訳でいいなら……大満足！でいいのかな？」

ロコ「ミナコ！もっとデリシャスなダガシを！」

美奈子「そうだな……私秘蔵のこの子を一粒あげよう」

ロコ「ボンタンキャンディーですか……このペーパー剥がしにくいですね」

昴「べつに剥がさなくてもいいんだぞ。むしろ剥がすのは無粋だ」

ロコ「ホワッッ！？ペーパーをイートするのですか？スバル」

美奈子「お薬飲む時とかに使うオブラートで包んでるから、そのまま食べていいんだよ」

昴「アンパンマングミのあれと同じだな」

ロコ「フム……ヤム！グランマの味です！」

昴「やっぱ半田路子じゃん。ばあちゃんの味がボンタンアメって」ｼﾞｰ

ロコ「……今のはオフレコで」

昴「へいへい……美奈子、カルパス食っていい？」

美奈子「いいよー、私はこのブタメンとうまい棒をセットで……」

昴「うお、贅沢」

ロコ「他には何か……」

ロコ「すっぱいぶどうにご用心？」

昴「それは美奈子がブタメン食べ終わったら3人で食おうぜ」

美奈子「お楽しみってことで……あ、貴音ちゃん」ｽﾞﾋﾞｽﾞﾊﾞ

貴音「美奈子……そのらぁめん、私にも一口……」

美奈子「ブタメンいっぱいあるから一個どうぞ。お湯も余分に沸かしてあるから」

貴音「面妖な……このタン塩味とは……」

美奈子「美味しいですよ」

昴「貴音的には面妖なのか。麺だけに」

ロコ「フッ……麺妖……スバル、ラフさせないでください……このメロンソーダ、貰いますね」

美奈子「はいはーい」

貴音「そのぴぃちを私にも……」ｽﾞﾋﾞｽﾞﾊﾞ

ロコ「どうぞ、タカネ……ンー、グッド」ｺﾞｸ

貴音「ありがとう……これはまた美味……」ｺﾞｸ

昴「何、美奈子メロンソーダ買ってきたの？」

美奈子「おもしろボーイのね」

昴「おもしろ？」

美奈子「形状みれば分かるよー」

昴「ふーん……あー、コレか。おもしろボーイって言うの？」

美奈子「うん。頭におもしろがつくのは実際3種類だけなんだけどね」

昴「おもしろコーラおもしろグレープ……レモンスカッシュ……マジだ」

美奈子「でしょ？……ふいー、美味しかった。じゃあ始めようか。すっぱいぶどうにご用心……貴音ちゃんもどう？」

貴音「私は……このぺぺろんちぃのをらぁめん風にして食すので……」

昴「お、おう。じゃあ食うか」

ロコ「ワンオブスリーがすっぱいのを？」

昴「文字通りな」

美奈子「元は会社のうっかりで酸っぱすぎるのができたのが原因とか。クエン酸の入れすぎらしいよ」

昴「割と洒落抜きに酸っぱいんだよな」

ロコ「ではロコはこのレフトサイドを……」

昴「美奈子、先に食っていいぜ。俺は残り物の福にかける」

美奈子「本当にいいのかな？かな？」

昴「ああ」

美奈子「じゃ、私は真ん中を」

昴「俺は右だな」

昴美奈子ロコ『では、いただきます！』

貴音「この豚きむちのぶためんもまた面妖な……」ｽﾞﾋﾞｽﾞﾊﾞ

ロコ「……ヤム……ノーマルガムです」

美奈子「私も普通の……外れるとちょっと残念な気分……ってことは」

昴「ーーーーーーーー！」ｼﾞｰﾀﾊﾞｰﾀ

ロコ「スバル……」

美奈子「悶絶してる……床でジタバタしない方がいいよ。世紀末が来るから」

ロコ「スバル、おもしろコーラ、ドリンクします？」

ロコ「それにしても、ダガシにはタロウが多いですね」

昴「山田太郎」

美奈子「それドカベンでしょ」

昴「焼肉さん太郎ラーメン屋さん太郎わさびのり太郎……うちの事務所のニーズに合わせてきてるだろ、これ」ﾓｽﾓｽ

ロコ「カンパニーがロコたちをオブザーブしてるとしか思えないですね」ﾓｽﾓｽ

美奈子「焼肉さん太郎が雪歩ちゃん、ラーメン屋さん太郎が貴音ちゃん」

貴音「らぁめん！」

美奈子「はい、どうぞ……で、わさびのり太郎が歩ちゃん」

昴「俺のニーズに合わせてって言うとコレか。野球ボールのチョコとかチョコバットとか」

ロコ「ロコナイズされたダガシも欲しいです」

美奈子「あ、当たった」

ロコ「アタリ？」

昴「駄菓子って言うとあたり付きが多いんだよ。あたりが出るともう一個ってのが多いけど、たまに金券になるのが。貴音が食ってるヤッター！めんとかいい例な」

貴音「真、他のらぁめんとは違う本能に語りかける美味しさです……」

昴「流石ジャンクフードの中のジャンクフード」

貴音「美味、美味……美奈子、これは……」ﾓｽﾓｽ

美奈子「あ、あたりだ。これね、買ったお店で百円の金券になるんだよ」

昴「当たるなんて運いいな」

ロコ「ロコもこの当たりでゴールドラッシュを！」

昴「ハズレの方が多いからやめとけ」

昴「まさか締めがさくら大根になるとは」ﾊﾟﾘﾊﾟﾘ

貴音「らぁめんを食べた後に漬物……さっぱりとしますね」ﾊﾟﾘﾊﾟﾘ

ロコ「ダガシなのに漬物……」ﾊﾟﾘﾊﾟﾘ

美奈子「なんでもありだからね、駄菓子」ﾊﾟﾘﾊﾟﾘ

昴「俺らでも結構食ったのに、まだまだ余ってるな。美奈子どんだけ買ったんだ？」

美奈子「ナハハー のヮの」

昴「春香の真似しても無駄だ」

ロコ「ミナコ、ありがとうございました、ダガシ、とてもデリシャスでした！」

美奈子「それはよかった。じゃあ最後に……」

貴音「まだ何か？」

美奈子「食べ終わった後のお約束。手を合わせて」

昴「ちょっと恥ずかしいな」

ロコ「エレメンタリィスクールのランチみたいです！」

貴音「食物への感謝を忘れず……」

美奈子「せーの！」

四人『ごちそうさまでした！』

今見たら伴田の字間違えてた……まつり姫あたりにぬっころされる……

「杏奈『カートゥーン……面白いよ？』」

－別の日事務所－

歩「ハハハ！なんだこれ、アメリカじゃ見たことなかったぞ！」ｹﾀｹﾀﾜｯﾊｯﾊ

杏奈「アメリカでも放送開始……2011年だから」

歩「ふーん、なあ杏奈、ベン10とかは」

杏奈「初期の録画DVDなら家に……」

百合子「おはようございまーす……歩さんと杏奈ちゃん、なに見てるんですか？」

歩「杏奈がカートゥーン見てたから懐かしくなってさ」

杏奈「……これ、凄く面白いから……うっかりゲームにインするのを忘れちゃうくらい」

百合子「Vivid_Rabit、最近顔を出さなかったのはそれが原因なのね……それはいいとして、カートゥーン？ってなんですか」

歩「はぁ？百合子カートゥーン知らねえの？」

百合子「詳しくは知らない人の方が多いと思いますけど……」

杏奈「百合子さん、パワーパフガールズって見たことある？」

百合子「それなら……昔テレビでやってたから。あとリメイクもしてたし」

杏奈「その系統が……カートゥーン」

百合子「じゃあトランスフォーマーとかスパイダーマンもなの？」

歩「それは違う」

杏奈「……そっちは、アメコミ」

歩「本当知らねえんだな」

百合子「杏奈ちゃんも、歩さんも詳しいんですか？」

杏奈「杏奈は、カートゥーン生まれカートゥーン育ちだから」

百合子「初耳だよ」

杏奈「……初めて言った」

歩「あたしもカートゥーン育ちだ。あっちにいた頃は毎日見てたよ」

百合子「へー、そうなんですか」

歩「そんなあたし達からすると」

杏奈「カートゥーンとアメコミを一緒にした百合子さんはちょっと……」

百合子「え、どうしたの？」

歩「これは教育が必要だな」

杏奈「杏奈、資料はいっぱい……持ってる。よ？」

百合子「え、ええ～！」

歩「歩と」

杏奈「杏奈、の」

歩・杏奈『ハム蔵でも分かるカートゥーン教室～』

百合子「ど、どんどんぱふぱふー」

響「事務所にいたら変なことに巻き込まれたぞ……」ﾔﾚﾔﾚﾀﾞｿﾞ

ハム蔵「ジュイッ！」

歩「とりあえず杏奈、始めてくれ」

杏奈「……本来ならアニメーション史を初めから行きたいけど長くなっちゃうし杏奈は専門外だから、1920年台後半から始めます。今回はあくまで杏奈と歩さんの知識の範囲内で相当有名な作品や>>1……杏奈達が好きな作品だけ解説をするので、もっと知りたかったら……ググってください」

百合子「最後は丸投げなんだ」

杏奈「アメコミは……>>1も杏奈も歩さんもあまり詳しくないし……SS書いてる先人がいるから……ね？」

響「話がメタすぎるぞ……」

ハム蔵「ヂュイ」

杏奈「……1920年台後半は、サイレントアニメーションの時代。代表的なキャラクターは……歩さん、画像」

歩「これだな」ﾄﾝ




響「これ、自分見たことあるぞ。ガムのキャラクターだな！」

歩「そう。フィリックス・ザ・キャット。アメリカサイレントカートゥーンを代表するキャラクターだ」

杏奈「日本では……ガムの方が有名、かな？」

百合子「ヴィレッジヴァンガードでも見たことあります！」

歩「このフィリックス、アメリカで絶大な人気を誇った。同期ではアリス・コメディだな」ﾄﾝ




杏奈「アリス・コメディは……ディズニーが、作ったんだよ？」

百合子「本当に？」

響「ディズニーって、あのミッキーのディズニーだろ？」

歩「このアリス・コメディ、受けたんだがな……」

杏奈「……フィリックスを描いたパット・サリバンに裁判を起こされた」

百合子「裁判！？」

歩「アメリカは裁判大国だからな。アリス・コメディに出るキャラクターがフィリックスに似てたんだと。まあそのフィリックスもトーキー化の波を拒んだ結果衰退したんだよな」

歩「トーキーって言うのは、映像に音声を重ね合わせる技術のことだ。昔は音がなくて、劇場でパイプオルガンが演奏されたんだ」

百合子「日本では弁士さんがいたんですよね。授業で習いました！」

杏奈「で、アリス・コメディは終わっちゃったの……次にディズニーが出したのが、オズワルド」ﾄﾝ




歩「正式にはオズワルド・ザ・ハッピーラビットな」

響「あ、これも見たことあるぞ！」

杏奈「最近はディズニーさんも推してるから……最近は」

響「最近は？」

歩「最近までディズニー側に版権がなかったんだ。オズワルドは」

歩「ああ、ここからはワーナーやパラマウント、MGMの登場まではディズニー史になるぞ。杏奈」

杏奈「ラジャ」

杏奈「1927年、オズワルドが売れてきた頃、オズワルドの映画を出していたユニバーサル社が、オズワルドの版権と、スタッフのほとんどを引き抜いちゃったの。当時ディズニーは自分たちだけで映画を作る力がなくて、配給、上映はユニバーサルに任せてたから……」

響「ひどいぞ……」

ハム蔵「ジュイジュイッ！」

百合子「それで、オズワルドはどうなったんですか？」

歩「1928年にユニバーサル社に移る、つまりウォルトの手を離れてからも暫くは作品は作られたが……売れなかった。トーキー化とミッキーマウスの人気の流れに押されてな」

杏奈「版権は残ってたから、ユニバーサルスタジオジャパンに、オズワルドのレリーフがあったりしたの……」

百合子「覚えられてはいたんですね」

歩「ミッキーマウスが売れてからも、オズワルドの存在はウォルトにとって大きなものだった。ウォルトの死後もオズワルドの奪還は試みられて……」

杏奈「2006年、80年近く経って、ディズニー社傘下の放送局にいた人気スポーツキャスターと交換で、オズワルドはディズニーに帰ってきたんだよ」

響「よかったなぁ、オズワルド」

杏奈「ディズニー社に戻った後、オズワルドはDVDが出たりグッズが出たりゲームが出たり……東京ディズニーリゾートではパレードのフロートになったりグリーティングが行われたりしたんだよ？」

百合子「親元に帰れたんですね……オズワルドがいなくなっちゃって、ディズニーはどうしたんですか？」

歩「オズワルドを失って、会社に帰る電車の中で、ウォルトディズニーはオズワルドに代わる新しいキャラクターを生み出そうとした。それが……」

響「ミッキーだな！」

杏奈「……そう。初(とされる)トーキー作品、『蒸気船ウィリー』でデビューしたミッキーは売れに売れた」ﾄﾝ

歩「ユニバーサルに移ったオズワルドが売れなくなったのもそのせいだな」

百合子(移籍して戻る……何処かで聞いたことがあるような)

響(それ以上は考えちゃいけないんだぞ、百合子)

百合子(響さん！まさか響さんもニュータイ)

響(違うさー)

歩「時代は飛んで1930年代中盤へ、その間ミッキーは声がついたりした」

響「初めて喋ったセリフってなんなんだ？」

杏奈「ボク……弾けません……みたいなニュアンスのセリフ。声優はウォルト本人」

響「そうなのか！？」

杏奈「……うん」

歩「まあ、ミッキーが喋ったりする間にカートゥーンは色々あった。ヘイズ規制でベティ・ブープが消えて行ったりフィリックスはすでに瀕死だったりポパイが生まれたりワーナーブラザーズが出来たり、カートゥーン黄金期を引っ張ったMGM、ワーナーブラザーズが出来たのもこの頃だ……大きな変革は1935年だ」

杏奈「カラーアニメーションと、ポーキーピッグ」ﾄﾝ




百合子「カラーアニメーションと……」

響「ブタ太？」

歩「ポーキーだ、ポーキー」

杏奈「カラーアニメーションは、短編ではミッキーの大演奏会が皮切り」ﾄﾝ




百合子「この衣装、ディズニーランドで見たことあるよ！」

歩「ミッキーの作品の中でもひときわ有名だからな」

響「で、ブタ太は……」

歩「だからブタ太違うって」

杏奈「ワーナーブラザーズが、ポーキーピッグ主演の短編を作ったのが、1935年。ここからルーニーテューンズが、始まったんだよ？」

百合子「ルーニーテューンズ……バッグスバニーだよね？杏奈ちゃん」

杏奈「うん……バッグスは初登場は1940年、その前の1937年には、ダフィーダックがデビュー」ﾄﾝﾄﾝ

歩「ちなみに、ルーニーテューンズは1943年まではモノクロだった」

響「なんでだ？ディズニーは1935年にはカラーになってたのに……」

歩「ワーナーのカラー部門は、メリーメロディーズってタイトルで作られてたんだ」

響「ふーん。違いはあるのか？」

歩「そんなには、ない」

杏奈「ルーニーテューンズはこの後も、人気キャラをたくさん産んで……ディズニーと肩を並べるほどになった」ﾄﾝ

百合子「トゥイーティーとかだよね」

杏奈「そう。この後は短編アニメーションは停滞と言うか……」

歩「そう大きな成長は、ないな。ちなみに第二次世界大戦期にはプロパガンダに使われたりもした」

杏奈「トムとジェリーが出たりして、ディズニーとワーナー、MGM、パラマウント社の4社が……競い合ってたの。長編では三人の騎士とかメリーポピンズが発表されたりしたよ」ﾄﾝ

歩「ただ、時代は飛んで1988年代、この四社が手を組む」

響「おお、なんかかっこいい雰囲気になったぞ！」

杏奈「タッチストーン社が作った映画、『ロジャーラビット』……ミッキーとバッグス、ドナルドとダフィーが共演してるんだよ？」ﾄﾝ

歩「他にもディズニーからはダンボや3匹の子豚、グーフィーやミニー、ワーナーからは名曲『Merry Go Round Broke Down』『smile darn ya smile!』が、MGMからはドルーピーなんかが出演した。当初はMGMからトムとジェリーも出る予定だったとか」

百合子「す、すごい……」

歩「ちなみにスピルバーグが製作に関わってる」

響「スピルバーグって、あのETの？」

杏奈「そう……あのジョーズ、ジュラシックパークなんかで有名なスピルバーグ」

歩「短編アニメーションは停滞して、最近ではあまり作られなくなったんだよな……というわけで、話は中編アニメーションだ」

響「違いが分からないぞ……」

杏奈「それだから、響さん、港区生まれって……言われるんだよ？」

響「関係ないぞ！それに自分は沖縄生まれさー！」

百合子「まあまあ。中編ってことは、短編より長いの？」

杏奈「短編は、5ー7分、中編は、10ー13分」

歩「中編は、テレビ放送を主にした作品が多いんだ。当然シリーズ数も星の数ほど」

杏奈「今回は……>>1……じゃなくて杏奈と歩さんが好きな六本を紹介するかね？」

百合子「う、うん」

歩「とりあえずあたしの一本目、KNDハチャメチャ大作戦だ」ﾄﾝ




KNDハチャメチャ大作戦wiki: http://ja.m.wikipedia.org/wiki/KND_ハチャメチャ大作戦

響「KND……海王斧ナバルディード？」

歩「響がモンハンをやってることはよーくわかった。違うぞ」

百合子(違うんだ……)

歩「KNDはキッズネクストドアの略だ。響、子供の頃秘密基地を作って遊んだりしたろ？」

響「毎日やってたぞ」

歩「KNDはそれをしょーもなく、大規模にしたやつだ。子供の子供による、子供のための組織KNDのとある隊の五人を中心に物語が進む。毎回大人やティーンエイジャーと戦ってる」

百合子「ティーンエイジャー？」

歩「日本じゃ馴染みないけど、アメリカとかじゃ13歳から19歳の時期はTeenがつくからティーンエイジャーって言われるんだ」

響「ティーンエイジャーや大人が敵だってことは分かるけど……昔KNDだった人が敵になっちゃうのか？」

杏奈「……変」

歩「このKNDは、13歳の誕生日になると強制で引退させられる。KND在籍時代の記憶を消されてな」

百合子「そこで結構つじつまを合わせましたね」

歩「カートゥーンなんてそんなもんだよ。まあ詳しくは……調べてくれ。ちなみに全話日本で放映された」

響「わ、わかったぞ」

杏奈「次は杏奈の一本目……アニマニアックス」ﾄﾝ



アニマニアックスwiki: http://ja.m.wikipedia.org/wiki/アニマニアックス

百合子「これ、ワーナーの作品なんだね」

歩「放映時期的に……まさかこれ」

杏奈「そう……スピルバーグが監督をしてる」

歩「Oh……」

響「仕事選ばなすぎだぞ……」

杏奈「アニマニアックスは……一言で言うとめちゃくちゃ。カートゥーンのお約束を使って全力で遊んでる。すごい面白いけど……日本では13話しか放送してない。99話もあるのに……」

響「海外アニメって見るのも大変なんだな……」

杏奈「ちなみにアニマニアックスは、スーパーファミコンでゲームにもなってる」

歩「マジで？」

杏奈「……難易度高くて遊べたものじゃなかったけど」

百合子「あっ……」

歩「あたしの二本目、いくぞ……ベン10だ」ﾄﾝ



響「それ自分も見たことあるぞ！」

歩「シーズン1からシーズン4まではBS11で見られたからな。うちのアイドルでも見たことがあるやつはいると思ってたよ」

響「ベンがエイリアンヒーローになって敵を倒していくんだ！自分はワイルドマットが一番好きだな！」

歩「あたしはシーズン10まで見たけど……一番好きなエイリアンヒーローはエコーエコーだ。響は知らないエイリアンヒーローだな」

杏奈「宿敵の一人ケビン11の怒りは海より激しく山より高い……よ」

百合子「これ、聞いた感じだとアメコミだけど……」

杏奈「コミックが原作じゃないからセーフ……風刺漫画じゃない時点で、かなりグレーだけど……中編アニメーションは風刺ないのも多いし、ね？」

百合子「へえ……杏奈ちゃんの二本目は？」

杏奈「杏奈は……おかしなガムボール」ﾄﾝ




百合子「あ、これ杏奈ちゃんがさっき見てたやつ！」

歩「ヤバイくらい面白いんだ。初め見た時口からわさびのり太郎を吹いた」

杏奈「……実写の背景とアニメを合わせてるんだけど……毎回シュールなギャグと遊びにかける情熱が凄い」

歩「『ええっ、パパが仕事！？』だったか、あれは破壊力が凄まじいな」

杏奈「……ガムボールはDVDも出てるし、Youtubeで公式配信してて、10本無料で見られるんだよ？」

ええっ、パパが仕事！？公式配信



百合子「そうなんだ……」

響(後で見よう)

歩「あたしの三作目、いくよ……怪奇ゾーングラビティフォールズだ」ﾄﾝ




杏奈「結構、最近の……だね」

歩「これも一話はYoutubeで見られるんだよ。それで見てな」

第一話公式配信

杏奈「これも……ギャグ、結構シュールだよね。虹色の……アレとか」ﾄﾝ




響「海外のアニメって皆ギャグがシュールなイメージあるぞ」

百合子「でも、そこまですごい作品には見えないですけど……」

歩「この作品は、仕込まれた伏線の量が凄いんだ」

杏奈「まだシリーズは終わってないんだけど、結末の考察で、ネットは盛り上がってる……よ？」

響「ふーん」

歩「詳しくは自分で見て考察をしてくれ」

杏奈「最後、杏奈の三本目、行くね？……サムライジャックも声優に菅原文太さんがいたりでオススメなんだけど……今回はこれ、アドベンチャータイム。これは、簡単に見られるって意味でオススメ」ﾄﾝ



響「簡単に？」

歩「カートゥーンって地上波でやってるケースが少ないんだよ。ベン10もシーズン5以降はCSじゃないと見られないし」

杏奈「杏奈見るには、DVDを買うか……ケーブルテレビ、スカパーなんかでカートゥーンネットワークかディズニーチャンネルに加入するか」

歩「DVDも、全話網羅はできないしそもそもDVDがない作品も多いんだよな……」

杏奈「……アニマニアックスに至っては、和訳すら……」

歩「グラビティフォールズも日本放送待ちのエピソード多いし……」

杏奈・歩『はぁ……』

百合子「カートゥーン趣味って大変なんだね……」

杏奈「うん、すごい大変……でも、アドベンチャータイムは見やすい、よ？」

響「どうしてだ？」

杏奈「……TOKYO-MXで放送してるから」

百合子「確かに、それなら見られるね！……首都圏に住んでいれば」

歩「未だに地方人には辛い現状だ」

響「大変なんだな……」

百合子「ねえ、杏奈ちゃん」

杏奈「なに？百合子さん」

百合子「杏奈ちゃんの話聞いて、カートゥーン見たくなったんだけど……DVDになってるのはどうすれば手に入るのかな？」

杏奈「んと……TSUTAYAが一番早い」

歩「ロジャーラビットなんかは店売りなかなかないからな」

響「じゃあじゃあ、フィリックス？とかはどうすればいいんだ？」

杏奈「それに関しては……宝島社さんが」

歩「昔のカートゥーンは著作権切れ作品がほとんどだから、宝島社が千円で30本短編が入ったDVDを出してたりするんだ。
ミッキーやバッグスバニーはもちろん、今回は紹介しなかったウッディーウッドペッカーやおばけのキャスパー作品も出てるんだ」

杏奈「使用料とか気にしなくていいから……安い」

百合子「じゃあ、それを買えばいいの？」

歩「一概には言い切れないんだよ。それが」

杏奈「声優が……違うよ」

百合子「え、それに何か問題が」

杏奈「ミッキーの声が聞き慣れたあれじゃない(しまじろうの中の人が演じてる)。ドナルドの声が山寺宏一じゃない。……旧ドナルドに慣れてる人はともかく、声が違う違和感は……大きいの」

歩「だから見る際は字幕で見ることを勧める。字幕なら違和感もなにもない。原語版だからな」

杏奈「杏奈……英語苦手だけど、これのおかげで、聞くだけならカンペキ……意味はわからないし、喋るのも書くのも無理だけど」

百合子「何言ってるのか分かるってだけなんだ……」

杏奈「そういう……こと」

歩「というわけで、カートゥーン教室はこれで終わりだ」

響「自分、初めはしぶしぶ参加したけど、結構面白かったぞ！」

ハム蔵「……zzz」

響「ハム蔵は寝ちゃったけどな」

百合子「杏奈ちゃん、今何かDVD持ってないの？」

杏奈「それなら……おかしなガムボールのDVDが……」

響「今から見よう！杏奈！」

歩「だな」

杏奈「うん……見よ……」

歩「美奈子が前買ってきた駄菓子もいっぱいあるし、これ食べながら見よう」

杏奈「プロ野球チップスと森羅万象チョコ……ある？」

歩「それ駄菓子じゃないだろ」

百合子「なんでその二つを……」

杏奈「なんとなく……かな？」

小鳥(杏奈ちゃん達の話盗み聞きしてたけど、懐かしいなぁ、トムとジェリー……午後4時くらいにやってたっけ……バッグスバニーも小学生の頃ぶっちぎりショーってタイトルでやってたし声優は富山敬さんだったし、タイニートゥーンズと交互で……)

律子「小鳥さーん、サボってないで仕事してください」

小鳥「ピヨッ！」


※ぶっちぎりショーは1990年台初めの放送、当時小学生の小鳥さんは現在ゲフンゲフン

(o・∇・o)おわりだよー

杏奈や昴に代弁させるていを取ったほぼ>>1の趣味語りSSにお付き合いいただきありがとうございました。

次なにやるかはわからないけど、杏奈と昴、歩が出るのは確定！