1:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:02:35.332 :ok8zy/sH0.net
学校――
お嬢様「さぁて、メシだ、メシ!」
お嬢様「今日もシェフのヤロウが作ってくれた弁当を食うとすっかァ!」
貧乏娘「さて……お昼休みになりましたわね」
貧乏娘「今朝通学路で採取した、雑草や昆虫さんを食すといたしましょう」
学校――
お嬢様「さぁて、メシだ、メシ!」
お嬢様「今日もシェフのヤロウが作ってくれた弁当を食うとすっかァ!」
貧乏娘「さて……お昼休みになりましたわね」
貧乏娘「今朝通学路で採取した、雑草や昆虫さんを食すといたしましょう」
3:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:07:18.732 :ok8zy/sH0.net
お嬢様「いっただっきまぁ~す!」
お嬢様「おほっ、キャビアじゃねえか! チョウザメのタマゴってやつだァ!」
お嬢様「シェフのヤロウ、なかなか粋なことしやがる!」
お嬢様「コイツをクラッカーに乗せて、一口……」サクッ…
お嬢様「…………」モグモグ…ゴクン
お嬢様「かぁっ、味付けもしっかりしててうめえ! ヤロウ、腕上げやがったな!」
お嬢様「いっただっきまぁ~す!」
お嬢様「おほっ、キャビアじゃねえか! チョウザメのタマゴってやつだァ!」
お嬢様「シェフのヤロウ、なかなか粋なことしやがる!」
お嬢様「コイツをクラッカーに乗せて、一口……」サクッ…
お嬢様「…………」モグモグ…ゴクン
お嬢様「かぁっ、味付けもしっかりしててうめえ! ヤロウ、腕上げやがったな!」
8:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:11:30.733 :ok8zy/sH0.net
貧乏娘「まずは、この雑草をいただこうかしら」
貧乏娘「なかなかの美味ですわね」モッシャモッシャ
貧乏娘「続いて、このカマドウマさんをいただきましょう」
貧乏娘「こちらも、歯ごたえがあっておいしいですわ」バリボリバリボリ
貧乏娘「…………」モッシャモッシャバリボリバリボリ
お嬢様「…………」
貧乏娘「まずは、この雑草をいただこうかしら」
貧乏娘「なかなかの美味ですわね」モッシャモッシャ
貧乏娘「続いて、このカマドウマさんをいただきましょう」
貧乏娘「こちらも、歯ごたえがあっておいしいですわ」バリボリバリボリ
貧乏娘「…………」モッシャモッシャバリボリバリボリ
お嬢様「…………」
13:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:17:12.545 :ok8zy/sH0.net
お嬢様「オイ!」ギロッ
貧乏娘「あら、なにかしら? 大きなお声を出して」
お嬢様「さっきからオメェ……なんなんだよ!」
お嬢様「草だの便所コオロギだのをグッチャグッチャと音立てて食いやがって……」
お嬢様「周りでメシ食ってるヤツの気持ちもちったァ考えろや!」
お嬢様「どういうしつけ受けてんだ、テメェは! あぁん!?」
お嬢様「メシにゃ、作法っつうもんがあるだろうがよ!」
お嬢様「オイ!」ギロッ
貧乏娘「あら、なにかしら? 大きなお声を出して」
お嬢様「さっきからオメェ……なんなんだよ!」
お嬢様「草だの便所コオロギだのをグッチャグッチャと音立てて食いやがって……」
お嬢様「周りでメシ食ってるヤツの気持ちもちったァ考えろや!」
お嬢様「どういうしつけ受けてんだ、テメェは! あぁん!?」
お嬢様「メシにゃ、作法っつうもんがあるだろうがよ!」
16:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:20:09.964 :ok8zy/sH0.net
貧乏娘「うるさいですわね」
お嬢様「あ!?」
貧乏娘「わたくしにとって、食事とは“生きること”そのものなんですの」
貧乏娘「あなたがおっしゃる作法……“マナー”なんてものは二の次なのですわ」
お嬢様「ンだとコラァ! マナーナメんな、ゴラァ! ブン殴られてぇか!」
貧乏娘「うるさいですわね」
お嬢様「あ!?」
貧乏娘「わたくしにとって、食事とは“生きること”そのものなんですの」
貧乏娘「あなたがおっしゃる作法……“マナー”なんてものは二の次なのですわ」
お嬢様「ンだとコラァ! マナーナメんな、ゴラァ! ブン殴られてぇか!」
18:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:25:45.997 :ok8zy/sH0.net
貧乏娘「はっきりと申し上げておきましょう。マナーなんていうものは」
貧乏娘「あなたのように、いつもフリルのついたピンクのお制服を着て……」
貧乏娘「髪の毛をロールに仕上げてらっしゃるような“温室育ち”が守ればいいのですわ」
お嬢様「…………」ビキメキッ
お嬢様「ンだとォ……!? 誰が“温室育ち”だァ……!?」
お嬢様「いつもツギハギだらけの制服で、ボッサボッサの頭してやがるテメェが」
お嬢様「アタシを侮辱しようってのか、上等だ!」
貧乏娘「はっきりと申し上げておきましょう。マナーなんていうものは」
貧乏娘「あなたのように、いつもフリルのついたピンクのお制服を着て……」
貧乏娘「髪の毛をロールに仕上げてらっしゃるような“温室育ち”が守ればいいのですわ」
お嬢様「…………」ビキメキッ
お嬢様「ンだとォ……!? 誰が“温室育ち”だァ……!?」
お嬢様「いつもツギハギだらけの制服で、ボッサボッサの頭してやがるテメェが」
お嬢様「アタシを侮辱しようってのか、上等だ!」
19:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:29:08.047 :ok8zy/sH0.net
お嬢様「表出な……タイマンだ」クイッ
お嬢様「上流階級のケンカっつうもんを拝ませてやるよ」
貧乏娘「オホホ、お上品ですこと」
貧乏娘「でしたら、わたくしは貧民なりの戦いというものをお見せいたしますわ」
お嬢様「表出な……タイマンだ」クイッ
お嬢様「上流階級のケンカっつうもんを拝ませてやるよ」
貧乏娘「オホホ、お上品ですこと」
貧乏娘「でしたら、わたくしは貧民なりの戦いというものをお見せいたしますわ」
20:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:33:17.675 :ok8zy/sH0.net
校舎裏――
不良A「今日こそ決着つけてやるよ!」
不良B「おもしれぇ……ブチのめしてやんぜ!」パキポキ…
貧乏娘「そこのあなたがた、どいて下さる?」
お嬢様「どきな。チンピラども」
不良A&B「あ、はい」
校舎裏――
不良A「今日こそ決着つけてやるよ!」
不良B「おもしれぇ……ブチのめしてやんぜ!」パキポキ…
貧乏娘「そこのあなたがた、どいて下さる?」
お嬢様「どきな。チンピラども」
不良A&B「あ、はい」
21:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:38:13.263 :ok8zy/sH0.net
貧乏娘「それでは、参りますわよ」
お嬢様「来いや!」
貧乏娘「たあっ!」ザバッ
お嬢様「ちいっ! ……目がっ! ちくしょうッ!」
不良A「うおおっ! 蹴りで砂を巻き上げて、目潰しッ!」
不良B「なんちゅうラフプレイッ! あの貧乏そうな女、ケンカ慣れしてやがる!」
貧乏娘「それでは、参りますわよ」
お嬢様「来いや!」
貧乏娘「たあっ!」ザバッ
お嬢様「ちいっ! ……目がっ! ちくしょうッ!」
不良A「うおおっ! 蹴りで砂を巻き上げて、目潰しッ!」
不良B「なんちゅうラフプレイッ! あの貧乏そうな女、ケンカ慣れしてやがる!」
22:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:42:45.281 :ok8zy/sH0.net
貧乏娘「いただきましたわ!」シュッ
お嬢様「甘いんだよ!」ガシッ
グイッ! ブオンッ!
貧乏娘「なんですって!?」ドザッ
不良A「パンチを捕まえて、そのままブン投げやがった! すげぇ!」
不良B「英才教育を受けてきたんだろうな。まっとうな護身術ってやつだ……美しいぜ」
貧乏娘「いただきましたわ!」シュッ
お嬢様「甘いんだよ!」ガシッ
グイッ! ブオンッ!
貧乏娘「なんですって!?」ドザッ
不良A「パンチを捕まえて、そのままブン投げやがった! すげぇ!」
不良B「英才教育を受けてきたんだろうな。まっとうな護身術ってやつだ……美しいぜ」
23:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:47:09.064 :ok8zy/sH0.net
貧乏娘「温室育ちのくせに、やりますわね……」ハァハァ…
お嬢様「テメェこそな」ハァハァ…
貧乏娘「だけど、わたくしが極貧生活を送る中で、野良犬さん相手に鍛えた護身術は」
貧乏娘「こんなものじゃありませんことよ!」
お嬢様「へっ! ガキの頃から家庭教師(センコー)に習ったアタシのケンカ殺法も」
お嬢様「こんなもんじゃねえさ!」
お嬢様&貧乏娘「…………」ニヤッ
貧乏娘「いきますわよ!」
お嬢様「いくぜ!」
貧乏娘「温室育ちのくせに、やりますわね……」ハァハァ…
お嬢様「テメェこそな」ハァハァ…
貧乏娘「だけど、わたくしが極貧生活を送る中で、野良犬さん相手に鍛えた護身術は」
貧乏娘「こんなものじゃありませんことよ!」
お嬢様「へっ! ガキの頃から家庭教師(センコー)に習ったアタシのケンカ殺法も」
お嬢様「こんなもんじゃねえさ!」
お嬢様&貧乏娘「…………」ニヤッ
貧乏娘「いきますわよ!」
お嬢様「いくぜ!」
25:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:50:16.333 :ok8zy/sH0.net
貧乏娘「てやぁっ!」ヒュッ
バキィッ!
お嬢様「オラァッ!」ガシッ
ブオンッ!
不良A「どっちも一歩も譲らねえ……。女同士とは思えねえ、すげえケンカだ……!」
不良B「きゃっ」
不良A「いきなりどうした?」
貧乏娘「てやぁっ!」ヒュッ
バキィッ!
お嬢様「オラァッ!」ガシッ
ブオンッ!
不良A「どっちも一歩も譲らねえ……。女同士とは思えねえ、すげえケンカだ……!」
不良B「きゃっ」
不良A「いきなりどうした?」
26:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:52:05.235 :JP/Kp49X0.net
Bかわいい
28:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 22:54:19.882 :ok8zy/sH0.net
お嬢様「アタシの投げでくたばれやァ!」ガシッ
グルンッ!
貧乏娘「わたくしの拳でおくたばりになって!」ヒュッ
ドガァッ!
不良B「きゃっと驚いてみた……“キャットファイト”なだけに」
不良A「!!!」
不良A「オメー……天才か!? アインシュタインの生まれ変わりなんじゃねーの!?」
お嬢様「アタシの投げでくたばれやァ!」ガシッ
グルンッ!
貧乏娘「わたくしの拳でおくたばりになって!」ヒュッ
ドガァッ!
不良B「きゃっと驚いてみた……“キャットファイト”なだけに」
不良A「!!!」
不良A「オメー……天才か!? アインシュタインの生まれ変わりなんじゃねーの!?」
29:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:00:06.427 :ok8zy/sH0.net
……
……
……
お嬢様「ゼッ、ハッ、ゼッ、ハッ……」
貧乏娘「ふぅ、ふぅ……」
お嬢様「やるじゃねーかよ……。アタシのケンカ殺法で倒しきれねぇなんてな……」
貧乏娘「あなたこそ……やりますわね……」
貧乏娘「“温室育ち”だなどと、失礼なことを申しましたわ……」
……
……
……
お嬢様「ゼッ、ハッ、ゼッ、ハッ……」
貧乏娘「ふぅ、ふぅ……」
お嬢様「やるじゃねーかよ……。アタシのケンカ殺法で倒しきれねぇなんてな……」
貧乏娘「あなたこそ……やりますわね……」
貧乏娘「“温室育ち”だなどと、失礼なことを申しましたわ……」
30:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:06:43.295 :ok8zy/sH0.net
お嬢様「……アタシはよ、作法だの常識だのにとらわれず」
お嬢様「自由にふるまうオメェが、羨ましかったんだ」
お嬢様「だから……ついケンカふっかけちまった」
お嬢様「……すまねえ」
貧乏娘「わたくしこそ、申し訳ありませんでしたわ」
貧乏娘「常に気品に満ちたあなたが妬ましくてつい……“温室育ち”などと……」
貧乏娘「自分の育ちの悪さを棚に上げて、本当に恥ずべき行いをしてしまいました」
お嬢様「……アタシはよ、作法だの常識だのにとらわれず」
お嬢様「自由にふるまうオメェが、羨ましかったんだ」
お嬢様「だから……ついケンカふっかけちまった」
お嬢様「……すまねえ」
貧乏娘「わたくしこそ、申し訳ありませんでしたわ」
貧乏娘「常に気品に満ちたあなたが妬ましくてつい……“温室育ち”などと……」
貧乏娘「自分の育ちの悪さを棚に上げて、本当に恥ずべき行いをしてしまいました」
31:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:08:18.825 :ok8zy/sH0.net
お嬢様「今日から……アタシらはダチだ!」スッ…
貧乏娘「ええ、わたくしたち……友だちですわ!」サッ
ガシィッ!
貧富の差を超えた、握手――
お嬢様「今日から……アタシらはダチだ!」スッ…
貧乏娘「ええ、わたくしたち……友だちですわ!」サッ
ガシィッ!
貧富の差を超えた、握手――
32:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:15:08.901 :ok8zy/sH0.net
お嬢様「おっと、もうこんな時間か……」
お嬢様「さて、と……んじゃ、帰らなきゃな」
貧乏娘「もうですの? わたくし、もっとあなたとおしゃべりしたいわ」
お嬢様「わりィな、アタシはオヤジに習い事をたっぷり習わされててよ」
お嬢様「今からピアノだ、華道(はな)だ、バレエだ、とスケジュール詰まってんだ」
貧乏娘「まぁ、大変ですわね……」
お嬢様「でもさ、本当は……もっと自由に友だちと遊んだりしてぇんだ……」
貧乏娘「…………」
貧乏娘「でしたら……わたくしの家に遊びに来て下さいまし!」
お嬢様「!」
貧乏娘「友だちの家に遊びに行く……習い事をお休みするには十分な理由ですわ」
貧乏娘「ね? ね? そういたしましょう!」
お嬢様(……ありがとよ)
お嬢様「おっと、もうこんな時間か……」
お嬢様「さて、と……んじゃ、帰らなきゃな」
貧乏娘「もうですの? わたくし、もっとあなたとおしゃべりしたいわ」
お嬢様「わりィな、アタシはオヤジに習い事をたっぷり習わされててよ」
お嬢様「今からピアノだ、華道(はな)だ、バレエだ、とスケジュール詰まってんだ」
貧乏娘「まぁ、大変ですわね……」
お嬢様「でもさ、本当は……もっと自由に友だちと遊んだりしてぇんだ……」
貧乏娘「…………」
貧乏娘「でしたら……わたくしの家に遊びに来て下さいまし!」
お嬢様「!」
貧乏娘「友だちの家に遊びに行く……習い事をお休みするには十分な理由ですわ」
貧乏娘「ね? ね? そういたしましょう!」
お嬢様(……ありがとよ)
33:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:19:02.502 :ok8zy/sH0.net
貧乏娘の家――
貧乏娘「わたくしの家は、あそこですの」
お嬢様「!」
お嬢様(なんだありゃあ……)
お嬢様(土管にダンボールを重ねただけじゃねえか……)
お嬢様(アタシの予想以上に苦労してんだなぁ、コイツ……)
貧乏娘の家――
貧乏娘「わたくしの家は、あそこですの」
お嬢様「!」
お嬢様(なんだありゃあ……)
お嬢様(土管にダンボールを重ねただけじゃねえか……)
お嬢様(アタシの予想以上に苦労してんだなぁ、コイツ……)
34:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:22:13.552 :ok8zy/sH0.net
ガサ……
無職父「おや、帰ってきたのかい。愛しき娘よ」
貧乏娘「お父様!」
お嬢様(あのオッサンが……オヤジってわけかい)
お嬢様(赤ら顔でジャージ……とてもまともに働いてるって感じじゃねェな)
ガサ……
無職父「おや、帰ってきたのかい。愛しき娘よ」
貧乏娘「お父様!」
お嬢様(あのオッサンが……オヤジってわけかい)
お嬢様(赤ら顔でジャージ……とてもまともに働いてるって感じじゃねェな)
35:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:25:20.009 :ok8zy/sH0.net
無職父「ところで、お酒は買ってきたのかね?」
貧乏娘「買ってきているわけないでしょう? どこにそんなお金があるというの?」
無職父「ほう、私に口答えするというのかね。愚かなる娘よ」
無職父「制裁してくれよう」ブンッ
ガシャァン!
貧乏娘「きゃあっ!」
お嬢様(なんてヤロウだ! いきなり娘に一升瓶投げつけやがった!)
無職父「ところで、お酒は買ってきたのかね?」
貧乏娘「買ってきているわけないでしょう? どこにそんなお金があるというの?」
無職父「ほう、私に口答えするというのかね。愚かなる娘よ」
無職父「制裁してくれよう」ブンッ
ガシャァン!
貧乏娘「きゃあっ!」
お嬢様(なんてヤロウだ! いきなり娘に一升瓶投げつけやがった!)
36:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:29:12.257 :ok8zy/sH0.net
貧乏娘「お父様が、そんなことだから……!」
貧乏娘「お母様に逃げられてしまうのですわ!」
無職父「ほう、まだ口答えするというのかね」
無職父「ならば仕方あるまい。我が娘よ、今日は徹底的に叩きのめしてあげよう」
バキィッ!
貧乏娘「あうっ!」ドサッ…
貧乏娘「お父様が、そんなことだから……!」
貧乏娘「お母様に逃げられてしまうのですわ!」
無職父「ほう、まだ口答えするというのかね」
無職父「ならば仕方あるまい。我が娘よ、今日は徹底的に叩きのめしてあげよう」
バキィッ!
貧乏娘「あうっ!」ドサッ…
37:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:33:14.050 :ok8zy/sH0.net
無職父「君は口答えせず、黙ってお酒を買ってくればよいのだよ」
無職父「分かるかね? ん? んん?」
ドカッ! ドゴッ! ドガッ!
貧乏娘「ううっ……」グスッ…
お嬢様「その辺にしとけや、オッサン!」
無職父「!」
無職父「君は口答えせず、黙ってお酒を買ってくればよいのだよ」
無職父「分かるかね? ん? んん?」
ドカッ! ドゴッ! ドガッ!
貧乏娘「ううっ……」グスッ…
お嬢様「その辺にしとけや、オッサン!」
無職父「!」
38:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:38:15.370 :ok8zy/sH0.net
無職父「なんだね、君は?」
お嬢様「アタシはソイツのダチだよ」
無職父「ほう、この子に友だちがいたなんてね。驚きだよ」
無職父「しかし、これは私の家庭の問題だ。残念ながら、君が出る幕はないのだよ」
お嬢様「出る幕はない? ――ざっけんな!」
お嬢様「ダチを傷つけられて、黙って見てられっかよ!」
無職父「仕方あるまい……ならば、君にも制裁を加えてあげよう」
貧乏娘「お父様、やめてえぇっ!」
無職父「なんだね、君は?」
お嬢様「アタシはソイツのダチだよ」
無職父「ほう、この子に友だちがいたなんてね。驚きだよ」
無職父「しかし、これは私の家庭の問題だ。残念ながら、君が出る幕はないのだよ」
お嬢様「出る幕はない? ――ざっけんな!」
お嬢様「ダチを傷つけられて、黙って見てられっかよ!」
無職父「仕方あるまい……ならば、君にも制裁を加えてあげよう」
貧乏娘「お父様、やめてえぇっ!」
40:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:43:20.678 :ok8zy/sH0.net
無職父「喰らいなさい、我が一升瓶による殴打を」ブンッ
ガシィッ!
無職父「なにっ!?」
お嬢様「いっとくがな……アタシはアンタの娘じゃねーからな」
お嬢様「娘とちがって……容赦はしねえぜ!」グイッ
ズダンッ!
無職父「ぐはっ!」
貧乏娘(一瞬で腕を極めつつ、地面に叩きつけましたのね!)
貧乏娘(さすが……お美しい戦い方をなされますわ)
無職父「喰らいなさい、我が一升瓶による殴打を」ブンッ
ガシィッ!
無職父「なにっ!?」
お嬢様「いっとくがな……アタシはアンタの娘じゃねーからな」
お嬢様「娘とちがって……容赦はしねえぜ!」グイッ
ズダンッ!
無職父「ぐはっ!」
貧乏娘(一瞬で腕を極めつつ、地面に叩きつけましたのね!)
貧乏娘(さすが……お美しい戦い方をなされますわ)
41:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:46:54.001 :ok8zy/sH0.net
お嬢様「そらよっと」グイッ
無職父「ぬぅぅぅぅ……!」ミシミシ…
お嬢様「ほれほれ……どうだ? 参ったか? 参ったしねえとヘシ折っちまうぞ」
無職父「うぐっ……! こ、降参だ……!」ミシミシ…
お嬢様「よし……酔いも覚めたみてェだな」
お嬢様「はなしてやらぁ」パッ
無職父「あう、ぐぐぐ……!」
お嬢様「そらよっと」グイッ
無職父「ぬぅぅぅぅ……!」ミシミシ…
お嬢様「ほれほれ……どうだ? 参ったか? 参ったしねえとヘシ折っちまうぞ」
無職父「うぐっ……! こ、降参だ……!」ミシミシ…
お嬢様「よし……酔いも覚めたみてェだな」
お嬢様「はなしてやらぁ」パッ
無職父「あう、ぐぐぐ……!」
42:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:50:18.045 :ok8zy/sH0.net
お嬢様「話してみな……なんでそんな風になっちまったのかをよ」
無職父「私は……昔は平凡ながら、会社勤めをしていたのだ」
無職父「しかし、上司のやった不正の責任を全て押しつけられ、解雇されてしまい……」
無職父「このご時世、再就職もうまくいかず、妻に逃げられ、家を失い……」
無職父「日々、酒を過剰にたしなむ生活を送るようになってしまったのだよ……」
お嬢様「…………」
お嬢様「話してみな……なんでそんな風になっちまったのかをよ」
無職父「私は……昔は平凡ながら、会社勤めをしていたのだ」
無職父「しかし、上司のやった不正の責任を全て押しつけられ、解雇されてしまい……」
無職父「このご時世、再就職もうまくいかず、妻に逃げられ、家を失い……」
無職父「日々、酒を過剰にたしなむ生活を送るようになってしまったのだよ……」
お嬢様「…………」
43:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:55:21.109 :ok8zy/sH0.net
お嬢様「ほれ」ピラッ
無職父「こ、これは!?」
お嬢様「アタシの名刺だ」
お嬢様「これ持って、アタシのオヤジがやってる系列の会社に駆け込めば」
お嬢様「末席ぐれえには加えてもらえるだろうよ」
お嬢様「やり直すんだな……フンドシ担ぎからよ」
お嬢様「そうすりゃ、いつか……嫁さんも戻ってきてくれるさ」
無職父「ぐ……」
無職父「うおおおおおおおおおおっ……!」ガクッ
お嬢様「ほれ」ピラッ
無職父「こ、これは!?」
お嬢様「アタシの名刺だ」
お嬢様「これ持って、アタシのオヤジがやってる系列の会社に駆け込めば」
お嬢様「末席ぐれえには加えてもらえるだろうよ」
お嬢様「やり直すんだな……フンドシ担ぎからよ」
お嬢様「そうすりゃ、いつか……嫁さんも戻ってきてくれるさ」
無職父「ぐ……」
無職父「うおおおおおおおおおおっ……!」ガクッ
44:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/08/31(月) 23:59:17.904 :ok8zy/sH0.net
貧乏娘「ありがとう……ございました」
貧乏娘「お父様の根性を叩き直して下さったばかりか、お仕事の斡旋まで……」
お嬢様「気にすんなって」
お嬢様「だが、オメェのオヤジは今は一人にしておいた方がいいな」
お嬢様「っつうわけで、アタシの家に行こうぜ」
貧乏娘「ですが、家に戻れば習い事をさせられてしまうのでは?」
お嬢様「ン~、裏口から入りゃ大丈夫だろ!」
貧乏娘「ありがとう……ございました」
貧乏娘「お父様の根性を叩き直して下さったばかりか、お仕事の斡旋まで……」
お嬢様「気にすんなって」
お嬢様「だが、オメェのオヤジは今は一人にしておいた方がいいな」
お嬢様「っつうわけで、アタシの家に行こうぜ」
貧乏娘「ですが、家に戻れば習い事をさせられてしまうのでは?」
お嬢様「ン~、裏口から入りゃ大丈夫だろ!」
46:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:06:28.766 :GsO+x9/Y0.net
お嬢様の豪邸――
お嬢様「あれがアタシの家だ!」
貧乏娘「!」
貧乏娘(まぁ、なんというご立派なお屋敷!)
貧乏娘(いえ、お屋敷なんてものではなく、まるで西洋のお城ですわ!)
貧乏娘(だけど、ここに住まわれる方には自由がない、というのもよく分かりますわ……)
お嬢様の豪邸――
お嬢様「あれがアタシの家だ!」
貧乏娘「!」
貧乏娘(まぁ、なんというご立派なお屋敷!)
貧乏娘(いえ、お屋敷なんてものではなく、まるで西洋のお城ですわ!)
貧乏娘(だけど、ここに住まわれる方には自由がない、というのもよく分かりますわ……)
47:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:10:10.941 :GsO+x9/Y0.net
お嬢様「さぁってと、この裏口から入れば――」
ザザザッ!
黒服A「お待ちしておりました、お嬢様」
黒服B「旦那様がお待ちになっております」
黒服C「さ、こちらへどうぞ」
お嬢様「ちいっ! しまった……!」
貧乏娘「待ち伏せですって……!」
お嬢様「さぁってと、この裏口から入れば――」
ザザザッ!
黒服A「お待ちしておりました、お嬢様」
黒服B「旦那様がお待ちになっております」
黒服C「さ、こちらへどうぞ」
お嬢様「ちいっ! しまった……!」
貧乏娘「待ち伏せですって……!」
48:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:13:42.201 :GsO+x9/Y0.net
富豪父「…………」
お嬢様「オ、オヤジ……」
貧乏娘(まぁ……高級そうなスーツを着こなして、厳格そうな方ですわね)
貧乏娘(わたくしのお父様とは大違いですわ……)
富豪父「オイコラァ! テメェ、どこいってやがったァ! あぁん!?」
富豪父「…………」
お嬢様「オ、オヤジ……」
貧乏娘(まぁ……高級そうなスーツを着こなして、厳格そうな方ですわね)
貧乏娘(わたくしのお父様とは大違いですわ……)
富豪父「オイコラァ! テメェ、どこいってやがったァ! あぁん!?」
49:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:18:22.449 :GsO+x9/Y0.net
お嬢様「…………」
富豪父「答えろや! 耳がついてねぇのか!?」
富豪父「習い事サボって、どこで油売ってたかって聞いてんだよ! コラァ!」
お嬢様「どこだっていいだろうが!」
富豪父「よくねぇよ、クソ娘!」
富豪父「テメェはオレの娘! どこに出しても恥ずかしくねぇよう仕上げなきゃならねぇ!」
富豪父「んでもって、優秀な野郎と結婚させて、そいつをオレの後継者にすりゃ」
富豪父「オレの企業グループはさらに安泰ってわけだ! ヒャハハハハハッ!」
お嬢様「ぐっ……!」
お嬢様「…………」
富豪父「答えろや! 耳がついてねぇのか!?」
富豪父「習い事サボって、どこで油売ってたかって聞いてんだよ! コラァ!」
お嬢様「どこだっていいだろうが!」
富豪父「よくねぇよ、クソ娘!」
富豪父「テメェはオレの娘! どこに出しても恥ずかしくねぇよう仕上げなきゃならねぇ!」
富豪父「んでもって、優秀な野郎と結婚させて、そいつをオレの後継者にすりゃ」
富豪父「オレの企業グループはさらに安泰ってわけだ! ヒャハハハハハッ!」
お嬢様「ぐっ……!」
50:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:22:17.078 :GsO+x9/Y0.net
お嬢様「アタシだって……アタシだって、ちょっとぐれえ自由が欲しいんだよ!」
富豪父「自由だァ? なにナマほざいてやがる!」
富豪父「オレのガキとして生まれた時点で、テメェに自由なんざねぇのさ!」
富豪父「テメェはオレの命令通り、生きてりゃあいいんだよ!」
富豪父「オレの命令に従っときゃあ、サイコーに“ビッグ”な人生が送れるぜ!」
お嬢様「ち、ちくしょう……」
貧乏娘「お待ちになって!」
お嬢様「アタシだって……アタシだって、ちょっとぐれえ自由が欲しいんだよ!」
富豪父「自由だァ? なにナマほざいてやがる!」
富豪父「オレのガキとして生まれた時点で、テメェに自由なんざねぇのさ!」
富豪父「テメェはオレの命令通り、生きてりゃあいいんだよ!」
富豪父「オレの命令に従っときゃあ、サイコーに“ビッグ”な人生が送れるぜ!」
お嬢様「ち、ちくしょう……」
貧乏娘「お待ちになって!」
51:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:25:27.888 :GsO+x9/Y0.net
富豪父「あぁん? なんだ、この小汚ねぇアマは」
お嬢様「アタシのダチだよ!」
富豪父「ダチィ!? こんな生ゴミみてぇなアマがか!? 笑わせんなタコ!」
富豪父「ダチが欲しいなら、オレがいくらでも紹介してやんよ!」
富豪父「財閥の令嬢や大臣の娘、なんならどっかの国の王女様とかなァ!」
お嬢様「ざっけんな! ダチぐれえ、自分で選ばせろや!」
富豪父「さっきからいってんだろ! テメェに自由はねぇんだよ!」
富豪父「テメェはオレに従って、“超ド級セレブ”目指してりゃいいんだよォ!」
富豪父「あぁん? なんだ、この小汚ねぇアマは」
お嬢様「アタシのダチだよ!」
富豪父「ダチィ!? こんな生ゴミみてぇなアマがか!? 笑わせんなタコ!」
富豪父「ダチが欲しいなら、オレがいくらでも紹介してやんよ!」
富豪父「財閥の令嬢や大臣の娘、なんならどっかの国の王女様とかなァ!」
お嬢様「ざっけんな! ダチぐれえ、自分で選ばせろや!」
富豪父「さっきからいってんだろ! テメェに自由はねぇんだよ!」
富豪父「テメェはオレに従って、“超ド級セレブ”目指してりゃいいんだよォ!」
57:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:32:38.313 :GsO+x9/Y0.net
貧乏娘「いい加減になさって!」
貧乏娘「この方には、この方の人生がありますの!」
貧乏娘「子供は親の操り人形じゃなくってよ!」
富豪父「あ……? なんだテメェ、やんのかコラ」
富豪父「いっとくがな、オレに手ェ出したら、テメェ……終わりだぜ?」
富豪父「政治家、官僚、警察、弁護士、裁判所……あらゆる権力使って」
富豪父「テメェを社会的に“殺っち”まうぜ!?」ビキメキッ
貧乏娘「うふふっ……」
富豪父「あ?」
貧乏娘「申し訳ありませんが、わたくしにそんな脅しは通用しませんことよ」
貧乏娘「だってわたくし、社会的どころか、常に餓死の危機と向き合ってきましたもの」
富豪父「ンだとォ……!?」
貧乏娘「いい加減になさって!」
貧乏娘「この方には、この方の人生がありますの!」
貧乏娘「子供は親の操り人形じゃなくってよ!」
富豪父「あ……? なんだテメェ、やんのかコラ」
富豪父「いっとくがな、オレに手ェ出したら、テメェ……終わりだぜ?」
富豪父「政治家、官僚、警察、弁護士、裁判所……あらゆる権力使って」
富豪父「テメェを社会的に“殺っち”まうぜ!?」ビキメキッ
貧乏娘「うふふっ……」
富豪父「あ?」
貧乏娘「申し訳ありませんが、わたくしにそんな脅しは通用しませんことよ」
貧乏娘「だってわたくし、社会的どころか、常に餓死の危機と向き合ってきましたもの」
富豪父「ンだとォ……!?」
58:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:37:35.417 :GsO+x9/Y0.net
貧乏娘「わたくしから……プレゼントを差し上げましょう」
ドゴォッ! バキィッ! ドズッ!
富豪父「ぐはっ……!」ドサッ…
富豪父「あ、あ……」ピクピク…
お嬢様(すげえ! ノドと腹と金的に、一瞬で三連打を!)
お嬢様(へへっ……スカンピン生活で磨いたケンカ殺法、恐るべしだぜ!)
お嬢様「だけど……オヤジにこんなマネしちまったら、タダじゃすまねぇ!」
お嬢様「やろうと思えば、オヤジは自衛隊だって動かせんだ!」
お嬢様「さっさとズラかりな! あとはアタシが引き受ける!」
貧乏娘「で、ですけど……!」
富豪父「いや……待ちな……」
貧乏娘「わたくしから……プレゼントを差し上げましょう」
ドゴォッ! バキィッ! ドズッ!
富豪父「ぐはっ……!」ドサッ…
富豪父「あ、あ……」ピクピク…
お嬢様(すげえ! ノドと腹と金的に、一瞬で三連打を!)
お嬢様(へへっ……スカンピン生活で磨いたケンカ殺法、恐るべしだぜ!)
お嬢様「だけど……オヤジにこんなマネしちまったら、タダじゃすまねぇ!」
お嬢様「やろうと思えば、オヤジは自衛隊だって動かせんだ!」
お嬢様「さっさとズラかりな! あとはアタシが引き受ける!」
貧乏娘「で、ですけど……!」
富豪父「いや……待ちな……」
59:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:41:00.197 :GsO+x9/Y0.net
富豪父「こ、こんなひでえ目にあったのは……生まれて初めてだぜ……へへ……」
富豪父「オレのやり方を……叱られたのも、生まれて初めてだ……」グスッ…
富豪父「さ、最高の気分だぜ……」
お嬢様「オヤジ……!?」
貧乏娘「おじ様……!?」
富豪父「なぁ……ちょいとばかし、オレの……ハナシを聞いてくれねェか……」
富豪父「こ、こんなひでえ目にあったのは……生まれて初めてだぜ……へへ……」
富豪父「オレのやり方を……叱られたのも、生まれて初めてだ……」グスッ…
富豪父「さ、最高の気分だぜ……」
お嬢様「オヤジ……!?」
貧乏娘「おじ様……!?」
富豪父「なぁ……ちょいとばかし、オレの……ハナシを聞いてくれねェか……」
61:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:46:40.795 :GsO+x9/Y0.net
富豪父「オレはガキの頃から……オヤジに帝王学を叩き込まれてきた」
富豪父「中坊になる頃にゃ、オレはオヤジを超えちまって、敵はいなくなってた」
富豪父「おかげで、人に叱られたり、ましてボコられるなんてことは一度もなかった……」
富豪父「オレは自分が“キング”だの“ゴッド”だのと……本気で思ってた」
富豪父「だから、この世の人間は全てオレの駒にすぎねェんだとマジで思い込んでた……」
富豪父「だがよ、そこのボロ着た嬢ちゃんにタマを蹴られた時によォ……」
富豪父「ビビビッときたんだ!」
富豪父「オレもただの人間だったんだってなァ……」ニカッ
お嬢様「オヤジ……」
富豪父「オレはガキの頃から……オヤジに帝王学を叩き込まれてきた」
富豪父「中坊になる頃にゃ、オレはオヤジを超えちまって、敵はいなくなってた」
富豪父「おかげで、人に叱られたり、ましてボコられるなんてことは一度もなかった……」
富豪父「オレは自分が“キング”だの“ゴッド”だのと……本気で思ってた」
富豪父「だから、この世の人間は全てオレの駒にすぎねェんだとマジで思い込んでた……」
富豪父「だがよ、そこのボロ着た嬢ちゃんにタマを蹴られた時によォ……」
富豪父「ビビビッときたんだ!」
富豪父「オレもただの人間だったんだってなァ……」ニカッ
お嬢様「オヤジ……」
62:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:50:27.890 :GsO+x9/Y0.net
富豪父「おう、ジャジャ馬娘……いいダチを持ったな」
富豪父「オメェはもう……自由だ。好きにやんな」
お嬢様「オヤジ……!」
富豪父「嬢ちゃん、これからも……この世間知らずのダチでいてやってくれや」
貧乏娘「もちろんですわ!」
お嬢様「やったな! これでアタシら、本当の親友(マブダチ)だ!」
貧乏娘「ええっ! 嬉しいですわ!」
富豪父「おう、ジャジャ馬娘……いいダチを持ったな」
富豪父「オメェはもう……自由だ。好きにやんな」
お嬢様「オヤジ……!」
富豪父「嬢ちゃん、これからも……この世間知らずのダチでいてやってくれや」
貧乏娘「もちろんですわ!」
お嬢様「やったな! これでアタシら、本当の親友(マブダチ)だ!」
貧乏娘「ええっ! 嬉しいですわ!」
63:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:55:02.670 :GsO+x9/Y0.net
その後――
お嬢様「これ、アタシが入れた茶だ! 飲んでくれや!」
貧乏娘「まぁ、おいしい! これほど美味な紅茶を飲んだのは初めてですわ!」ガブガブ
お嬢様「イギリスの女王さんたち御用達の茶なんだとよ!」
貧乏娘「これはわたくしが、ご近所の家から勝手に採ったドクダミで作ったお茶ですのよ」
お嬢様「おおう! イケるじゃねえか! うめぇぜ、これ!」ゴクッ…
貧乏娘「あなたのお口にあうか不安でしたけど、嬉しいですわ」
その後――
お嬢様「これ、アタシが入れた茶だ! 飲んでくれや!」
貧乏娘「まぁ、おいしい! これほど美味な紅茶を飲んだのは初めてですわ!」ガブガブ
お嬢様「イギリスの女王さんたち御用達の茶なんだとよ!」
貧乏娘「これはわたくしが、ご近所の家から勝手に採ったドクダミで作ったお茶ですのよ」
お嬢様「おおう! イケるじゃねえか! うめぇぜ、これ!」ゴクッ…
貧乏娘「あなたのお口にあうか不安でしたけど、嬉しいですわ」
64:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 00:59:25.899 :GsO+x9/Y0.net
貧乏娘「あなたのおかげで、お父様は立ち直れそうですし……」
貧乏娘「本当にお礼のしようもありませんわ」
お嬢様「アタシこそ、アンタのおかげで自由になれたんだ」
お嬢様「オヤジも痛みを知ったことで、総帥としてさらに成長するだろうし」
お嬢様「こっちこそ礼のしようもねぇや」
貧乏娘「お礼ができないなんて、なんだかもどかしいですわね」
お嬢様「でもま、いいんじゃねえか? わざわざ礼なんざしねぇでもさ」
貧乏娘「え?」
お嬢様「だってよ……」
貧乏娘「あなたのおかげで、お父様は立ち直れそうですし……」
貧乏娘「本当にお礼のしようもありませんわ」
お嬢様「アタシこそ、アンタのおかげで自由になれたんだ」
お嬢様「オヤジも痛みを知ったことで、総帥としてさらに成長するだろうし」
お嬢様「こっちこそ礼のしようもねぇや」
貧乏娘「お礼ができないなんて、なんだかもどかしいですわね」
お嬢様「でもま、いいんじゃねえか? わざわざ礼なんざしねぇでもさ」
貧乏娘「え?」
お嬢様「だってよ……」
65:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 01:05:27.873 :GsO+x9/Y0.net
お嬢様「アタシら、もう親友(マブダチ)なんだから、さ」
貧乏娘「ええ、そうですわね!」
不良A「アイツら、あんだけ仲が悪かったのに、半日足らずで親友になっちまうとは……」
不良B「物体は光の速さに近づくほど、時間の流れが遅くなるが……」
不良B「友情に時間は関係ない。これこそ、まさしく『友情相対性理論』」
不良A(や、やっぱりコイツの正体って……!)ドキン…
おわり
お嬢様「アタシら、もう親友(マブダチ)なんだから、さ」
貧乏娘「ええ、そうですわね!」
不良A「アイツら、あんだけ仲が悪かったのに、半日足らずで親友になっちまうとは……」
不良B「物体は光の速さに近づくほど、時間の流れが遅くなるが……」
不良B「友情に時間は関係ない。これこそ、まさしく『友情相対性理論』」
不良A(や、やっぱりコイツの正体って……!)ドキン…
おわり
68:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 01:17:11.732 :uDHS+ZXM0.net
乙だぜ!
二人の友情に乾杯!
二人の友情に乾杯!
71:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2015/09/01(火) 01:47:29.717 :HX8tTy1kK.net
乙
どこにいた不良ども
どこにいた不良ども
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