試合前
妹「ふふ～ん、はいジュース」

兄「おっ、ありがとう気がきくな」

妹「うん。せっかく兄ちゃんが付き合ってくれたしね」

兄「いつもそんな風に素直ならなぁ」

妹「むー失礼な」

妹「いつも気がきくしっかり者だよ私は」

兄「どの口が言うか」

妹「ぶーぶー」

兄「ハハッ！ほら試合始まるぞ」

妹「もー誤魔化してー」ﾌﾟｸ-

4回
妹「嘘…ツーランホームラン…」

妹「ソフトバンク強すぎるよ…」ｳﾙｯ

兄「だ、大丈夫だって！」

兄「まだ2点差なんだからすぐ追いつけるって」

妹「そうかなぁ…」

兄「そうだよ！諦めずに応援しようぜ！」

妹「うん…そうだよね…」

妹「わかった私応援頑張る！」

妹「頑張れー！諦めるなー！」

兄「そうだその調子だ」

5回
ﾊﾟｶ-ﾝ
兄「あっ…」

妹「3点目…」

兄「だ、大丈夫だって…」

兄「諦めたらそこで試合しゅ…」

ﾎﾟｺﾝｯ

兄「あっ…」

妹「4点目…」

兄「い、妹？」

妹「…」ｳﾙｳﾙ

兄「よ、4点なんて余裕だよ！満塁ホームランだけで同点だぞ！」

妹「もう無理だよ…」

兄「そんなこと言うなって選手は諦めてないんだし」

兄「ほら、ジュースあげるから元気出せよ」

妹「ｸﾞｽｯ…ありがと兄ちゃん」ｺﾞｸｯ

兄「元気出たか？」

妹「微妙…」

兄「くっ…仕方ないなぁ…」

ｷﾞｭｯ

妹「えっ何！？」

兄「ほーれ元気出せー」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹「に、兄ちゃん///」

兄「どうだー元気出てきたかー？」

妹「も、もお！離してよ！」ｸﾞｲｯ

妹「子供扱いしないでよね！バカ！」

兄「ハハッ！元気出てきたな」

妹「ふ、ふん！兄ちゃんなんか知らない！」

兄「じゃー元気になったところで試合の続き見よっか」

妹「言われなくても見るもん！」

兄(可愛いやつめ)

試合終了
妹「6対1…」ｳﾙｳﾙ

兄「ヤ、ヤクルトも頑張ったな！」

兄「最後の最後に意地のホームラン打ったし！」

妹「そんなの勝たなきゃ意味がないよ…」

兄「うっ…」

兄「いやいや日本シリーズ出れるだけでも凄いし」

兄「巨人なんて出ることもできなかったんだから」

妹「よく日本シリーズに出てる巨人とは重みが違うよ…」

妹「私が野球見始めてから初めてだったんだよ…」

兄「ぐっ、ら、来年も行けるって！」

妹「もういいよ…」ｸﾞｽｯ

妹「お風呂入ってくる…兄ちゃん今日はありがとね…」ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ

兄「あ、ああ…」

兄「大丈夫かあいつ」

兄「あんなに落ち込んでるところ見るのも久しぶりだわ」

兄「今度ヤクルト買ってきてやるか」

夜
ｺﾝｺﾝ
兄「はーい」ｶﾞﾁｬ

妹「に、兄ちゃん…」

兄「ん、どうした妹？」

妹「…ちょっとだけゲームしない？」

兄「え、まぁいいけどなにをするんだ？」

妹「プロスピでいい？」

兄「わかったじゃあ入れよ」

妹「うん」

妹「私はヤクルトにしようかな」

兄「じゃあ俺はソフトバンクにするわ」

妹「えっ…」

兄「ん？なんか問題あったか？」

妹「ううん。あと手加減はなしだからね」

兄「わかってるって俺はゲームで手を抜いたりはしないっての」

妹「それじゃあ始めよっか」

兄「かかってこいや！」

兄「ま、負けた…」

妹「ふふ～ん」

妹「兄ちゃんよわーい」ｹﾗｹﾗ

兄「ビギナーズラックってやつだろ！」

兄「もう一回やれば絶対俺が勝つわ！」

妹「言い訳ださいよ～」

兄「ぐっ…本当だってのもう一回やろうぜ」

妹「ダメーちょっとだけって言ったじゃん」

兄「勝ち逃げかよひでーな」

妹「なんとでもいいなよ雑魚兄ちゃん」

兄「くっそ～」

妹「あー楽しかったー」

妹「じゃあそろそろ寝ようかな？」

兄「けっ、さっさと部屋から出てけよ」ｼｯｼｯ

妹「ね、ねぇ…」

兄「ん？」

妹「一緒に寝ちゃダメ？」

兄「え？」

兄「なんでまた急に」

妹「うーんとね、気分的に？」

兄「いや意味わかんねーよ」

兄「お前も来年には高校生だろ？流石になぁ」

妹「別にいいじゃーん。減るもんじゃないし」

妹「なんかとっても兄ちゃんと一緒に寝たい気分なの」

兄「はぁお前は押しが強いよなぁ」

兄「仕方ない今日だけだぞ」

妹「うん！兄ちゃんありがと！」

兄「狭いなぁ」

妹「我慢我慢」ｴﾍﾍ

兄「お前なぁ…」

妹「しょうがないなー」

妹「こうすればいいでしょー」ﾑｷﾞｭ-

兄「ちょっ、おま…」

妹「兄ちゃんがワガママ言うからだよー」

兄「わ、わかった！狭くていいから離れろ」

妹「んふふ、だーめ」ｷﾞｭ-

兄「はぁ…妹もいい歳なんだから兄離れしような」

妹「えーなにそれー」

妹「兄ちゃんだってシスコン直さないとね」

兄「なに言ってんだ馬鹿」

兄「俺のどこがシスコンなんだよ」

妹「普通だったら妹一緒に寝ないよ？」

兄「それはお前がどうしてもって感じでお願いするから…」

妹「それにさっきのゲームわざと負けたでしょ」

兄「えっ！？」

兄「そ、そんなことないぞ！」

妹「ふふっ、焦りすぎ」

妹「わかるよそれぐらい。私ゲーム下手だし」

兄「むーバレてたかぁ…」

妹「お兄ちゃんほんと優しいよね」

妹「落ち込んでた私を元気付けようと思ったんでしょ？」

兄「そんなんじゃないよ。ただめんどかっただけだ」

妹「仕方ない、そういうことにしといてあげるよ」ｷﾞｭ-

兄「お前なぁ…」

妹「兄ちゃん照れてる？」

兄「ば、馬鹿照れる理由がねーよ」

妹「可愛いやつめ」ｷﾞｭ-

兄「アホなこと言ってないで寝るぞ」

妹「はーい」

妹「でも寝る前にお願いあるんだけど」

兄「またかよ…」

兄「なんだ？」

妹「頭撫でて」

兄「そんなことか」

兄「うん。お願い」

兄「わかったよ。ほら」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹「むふふ」

兄「これでよかったか？」

妹「えへへ、ありがとね兄ちゃん///」

兄「あ、ああ///」

兄「じゃ、じゃあいい加減寝るぞ」

妹「うん！兄ちゃん！」ｷﾞｭ-

兄「苦しい…まぁいいか…」

兄「おやすみ妹」

妹「おやすみ兄ちゃん」

ﾁｭﾝﾁｭﾝ
妹「兄ちゃん朝だよ…」ﾁｭｯ

兄「…ん？おはよう妹」

兄(今なんか口に当たってたような？)

妹「早く起きて！」

妹「いい天気だし遊びに行こうよ！」

兄「うーん…バッティングセンターでもいいか？」

妹「えーデートっぽくない、買い物がしたいなぁ」

兄「デートって…はぁ仕方ねえなぁ」

妹「ふふふ、なんだかんだ言って優しいよね」

妹「そんな兄ちゃん好きだよ」

兄「なに言ってんだか…俺もだよ」

終わり