ちひろ「何言ってるんですか！そんなことダメに決まってるでしょう！」

P「落ち着いてくださいちひろさん。理由があります」

ちひろ「…落ち着いてはいられませんが、理由は聞きましょう」

P「まずこの本を御覧ください」

ちひろ「なんですかコレ…『モバPでもわかる行動心理学？』」

P「ええ、相手に『イエス』といってもらえるための営業テクニックやコミュニケーションテクニックが詰まっています」

ちひろ「ふむふむ」

P「俺が単純に『おっぱい揉ませて』って言って断られたらセクハラですが」

P「相手に同意が得られたらセクハラじゃないじゃないですか！」

ちひろ「いやその理屈は…あれ、いいのか…あれ？」

P「ほら大丈夫じゃないですか！」

ちひろ「いや待ってください、何か別のことが抜けてる気が…」

P「思い出せないってことは重要な事じゃないですって！」


ガチャ

凛「おはよ」

P「お、凛が来ましたよ、まずは『カリギュラ効果』から試してみようと思います！」

ちひろ「ちょっ待っ…」

P「凛、おはよう！」ﾀﾀﾀｯ

◆カリギュラ効果
-ダメと言われたことは逆にやりたくなるという法則


P「凛、おはよう！」

凛「あ、おはよ、プロデューサー」

凛「…今日は休みじゃなかったっけ？」

P「ああ、休みだけどちょっと皆の様子が気になってな…」

凛「ふーん？…でも休日なんだから体は休めなきゃダメだよ？」

P「ああ、仕事はしないつもりだから安心してくれ」

凛「そう、ならいいけど…」

P「ところで凛、」

凛「何？」

P「いくら親しい人でもおっぱい揉ませちゃダメだぞ？」

凛「ﾌﾞﾌｯ！」ﾌﾞﾊﾞｯ!

凛「は、はあ！？何いってんの？わけ分かんないんだけど！？」

P「お、落ち着いてくれ！俺は当たり前のことを言っただけだ！」

凛「そうだけどさ！でも…」

P「ならいいじゃん！」

凛「いや、良くないよ！？」

P「じゃあ何でダメだんだ？」

凛「それは…えーと…」

P「無いならいいじゃん？」

凛「え、いや、ちょっとまって…」

P「いいじゃん？」

凛「…はい」

P「まあとにかく親しい人でも気軽におっぱい揉ませたりしちゃダメだってことだな」

凛「う、うん…そうだね…」

P「大丈夫？揉ませてない？」

凛「……えっと……」

凛「その……」

P「え、ちょ何その反応、嘘だろ嘘でしょ嘘って言ってよ、え？ちょ、ちょ待てよ」

凛「未央に…」

P「ふぅーっ！、セーッ！セーッッフ！」

凛「愛海にも…」

P「あいつマジいっぺんしばき倒したろか」

P「まあ、同性同士ならノーカンだな」

凛「うん…そうだね…（どう反応すればいいんだろう…この話題…）」ｽﾞｰﾝ

P「まあ、とにかく異性におっぱいを揉ませちゃダメってことで」

凛「大丈夫だよ、そんな気軽に揉ませないよ！」

P「それなら良いんだ」

凛「もう、何でこんなこと急に聞いたの？」

P「いや、念のためね、念のため」

凛「…こういうのは反応に困るからあんまりしてほしくないな」

P「ゴメン…ちょっと軽率だった…」

凛「…でも、心配してくれたのは、ありがと」

P「ん…」

凛「じゃあ私、収録あるから行くね」

P「ああ、頑張ってこい！」ﾎﾟﾝｯ


ガチャ、バタン

タタタッ

P「ちひろさん！」

ちひろ「はい！？」

P「揉めませんでした！！」

ちひろ「当たり前でしょうが！！」

P「カリギュラ効果はダメですね、おっぱいに関しては役立たずです」

ちひろ「いやいやいや、そんな雑なやり方で役立たず扱いはされたくないでしょうよカリギュラさんは！」

P「次は『カクテルパーティー効果』で行こうと思います」

ちひろ「いや、やめたほうが良いんじゃ…」

◆カクテルパーティー効果
-多くの情報の中でも自分の興味のある事柄はすぐ目に留まる脳の働きのこと
パーティ会場のような賑やかな場所でも自分の興味のあることは無意識に聞き取れることからこの名前がついた





ガチャ

未央「おっはよーう！」

P「お、未央！おはよう！」

未央「おはようプロデューサー！未央ちゃんに何か用？」

P「ちょっと心理テストに付き合って欲しいんだ」

未央「心理テストー！？なになにー？」

P「これから出す表からパッと目についた単語を教えてくれないか？」

未央「ばっちこい！」

笑仕事忍耐世界華
顔麦酒Ｐさん反蕾
歌姫嫁希望熱省夢
成騎世論苺血筋狂
功士界海星乙届詩
法魔界世輝女偶曲
世界牧場子供像魂
界毒茸薄荷花魁導

P「どう？何がパッと目についた？」

未央「えー、この表だとPさんが一番すぐ目についたね！」

P「マジで！？おっぱい揉んでいい？」

未央「何で！？」

P「俺の名前を見つけたからだよ！！」

未央「いやいやいや！この漢字の中に英字とひらがなが混じってたら誰でも目につくよ！？」

P「ぐぅっ…！？くそっ、盲点だった…！」

未央「いやいやいやいや！！」

未央「…っていうか何でプロデューサーの名前を見つけるとおっぱい揉むことになるの？」

P「カクテルパーティー効果って言ってな、かくかくしかじか」

未央「なるほど、Pさんの名前を無意識に見つけ出したからPさんが好きと」

P「そして、俺が好きならおっぱいもんでも良いかなと」

未央「うんうん！なるほどー！」

未央「ってなるかーい！」ﾄﾞﾝｶﾞﾗｶﾞｯｼｬｰﾝ

P「良いリアクションをありがとう！」

未央「どういたしましてっ！」

未央「というかプロデューサー、仕事ほっぽり出してこんなことしてていいの？」

P「安心しろ、今日は有給とってある」

未央「有給使ってこんなことしてるの！？」

P「はっはっは」

未央「うわあ、逆に尊敬する」

P「よせやい」

未央「あっはっは」

P「はっはっは」

未央「あ、じゃあこれから私収録だから行くね！」

P「おう、行って来い！」ﾎﾟﾝ！

未央「楽しかったよー！ありがとね、プロデューサー！」ﾀﾀﾀｯ

P「ふぅ…」

P「ちひろさん」

ちひろ「はい」

P「揉めませんでした！」

ちひろ「当然の結果です」

ちひろ「Pさん、もうこんなのやめたらどうです？」

P「やだなあ、まだ続けますよ！」

P「次は『ウィンザー効果』で言ってみたいと思います！」

◆ウィンザー効果
-他人が言っている評価を聞かされると直接評判を聞かされるより影響が大きくなる効果
要は口コミのこと



ガチャ

卯月「おはようございます！」

P「おはよう卯月！」

卯月「プロデューサーさん！おはようございます！」

P「最近調子はどうだ？」

卯月「はい！最近も笑顔で頑張ってます！」

P「うん、笑顔も頑張りも良いことだ、偉いな卯月」

卯月「えへへ…」

P「ところで卯月、」

卯月「はい！」

P「最近、ちひろさんが俺におっぱいを揉まれて『すごく良い』って言ってたぞ」

ちひろ「ﾌﾞﾌｯ！」ﾌﾞﾊﾞｯ！

卯月「揉んだんですか！？」

卯月「え？え？ちひろさんとPさん付き合ってたんですか？」

P「いや、付き合ってないぞ？」

卯月「付き合ってないのに揉んだんですか！？」

P「いや、揉んでないぞ？」

卯月「揉んでないんですか！？」

卯月「え…？あ、あれ？、えーと…？」

卯月「すみません、何がなんだか分からなくなってきました…」

P「俺はちひろさんの胸を揉んでないってことだな」

卯月「うん…？うん…、そうですね…ううん？」

P「卯月、そろそろ収録の時間じゃないか？」

卯月「え、あ、そうですね」

P「行って来い！」ﾎﾟﾝｯ

卯月「…え、あ、は、はい！島村卯月、頑張ります！」

卯月「えーと、ちひろさんはPさんに胸を揉まれて、でもPさんは揉んでなくて…？うーん…？」ﾀﾀﾀｯ

P「ちひろさん！」

ちひろ「はい」

P「揉めませんでした！」

ちひろ「胸なんて誰でも揉めるもん！」ﾎﾟﾖﾎﾟﾖ

P「誰でもなんて言わないで下さい！少なくとも俺には揉めません！！」

P「さて、次は『バンドワゴン効果』を試してみようかと」

ちひろ「もう好きにすればいいじゃないですか？」

◆バンドワゴン効果
-大多数の人にウケていると聞くとより反響がでる効果
例）6人に1人が進研ゼミをやってるんだ！



ガチャ

愛梨「えへへっ、おはようございますっ！」

P「おはよう愛梨！聞いてくれ！」

愛梨「あ、プロデューサーさん！なんですか？」

P「なんと5分に一回、俺は女性のおっぱいを揉んでいます！」

愛梨「え、えええええ！？」

P「なんと、これは生誕から25年、一時もかかさず続けられてきています」

愛梨「赤ちゃんの頃からですか！？」

P「この効果をぜひあなたも実感して下さい！」

愛梨「ええええええ！？」

愛梨「ええと…」

愛梨「こ、効果って…どんな効果があるんですか？」

P「うーん、やっぱり揉んでる時は心が安らぐとかかなぁ…」

愛梨「それで愛海ちゃんも…？」

P「さあ、どうする愛梨！」

愛梨「…分かりましたっ！良いですよ！」

P「…え？ま、マジでっ！？」

愛梨「ホラホラ、プロデューサーさんっ！そこのソファーに座って下さい！」

P「お、おう…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

ﾓﾐﾓﾐ

愛梨「気持ち良いですか？」ﾓﾐﾓﾐ

P「ああ…やさしい手付きで、普段のコリが癒やされていく…」ﾓﾐﾓﾐ

愛梨「えへへ…愛海ちゃんを真似してPさんの肩を揉んでみましたっ♪」

愛梨「いつもお疲れ様ですっ！」

P「愛梨…」ｼﾞｰﾝ

P「ちひろさん！」

ちひろ「はい」

P「愛梨は天使でした！！」

ちひろ「良かったですねぇ」

P「次は『スノッブ効果』で行こうと思います！」

ちひろ「懲りろや」

◆スノッブ効果
-希少価値をアピールするやり方、バンドワゴン効果の逆の方法
例）世界に4枚しか無い「白眼の青龍」


文香「……」ﾍﾟﾗｯ

P「文香ー」

文香「…プロデューサーさん…何でしょうか？」ﾊﾟﾀﾝ

P「ちょっと聞いてくれるか…」

文香「はい…何でしょうか」

P「なんと、Pさんは未だに一人も女性のおっぱいを揉んだことがありません！」ﾎﾞｷｯ

文香「…！？」

文香「あ、あの…？」

P「　」

文香「な、何故急にそんなことを…？」

P「　」

文香「…プロデューサーさんの事ですので…何か、深い考えがあるのだと思います…」

P「　」

文香「でも、今回のは流石に…理解が…」

P「　」

文香「…プロデューサーさん？」ﾂﾝﾂﾝ

P「　」

文香「…し、死んでる…」

ちひろ「Pさん」

P「はい」

ちひろ「馬鹿じゃないですか？」

P「仰るとおりです」

ちひろ「なんで自分の言葉にダメージ受けて心肺停止するんですか？アホですか？」

P「自分でも口に出すとあれ程のダメージを受けるとは想像がつかなかったので…」

P「もうセクハラは辞めます…」

ちひろ「はい、それが懸命でしょうね」

ちひろ「しかし色々仕込んできましたねぇ…カリギュラ効果、カクテルパーティ効果、ウィンザー効果、バンドワゴン効果にスノッブ効果…」

P「そうですね、色々調べてきました。」

ちひろ「…ところで、Pさん」

P「なんですか？」

ちひろ「この各種ドリンクの中で一番目につくのはどれですか？」ﾄﾞｻｯ

P「それは…やっぱりその中だと一番スタドリが目につきますね」

ちひろ「そうですか、でもスタドリは使い過ぎると体に負担がかかるので沢山使うのはやめてくださいね？」

P「ははは、大丈夫ですよ！そのくらい心得ています！」

ちひろ「そうそう、スタドリは武内Pも愛飲してるそうですよ！」

P「ええ！武内Pもですか！そうですかそうですか！やっぱり効きますもんねぇ！」

ちひろ「ええ、なんといっても累計100億本は売れてますからね！」

P「100億！すごい！」

ちひろ「そして、ここだけの話ですが…」

ちひろ「なんと今ならPさん限定で10本買うと5本おまけされる超得ショップが開催中です！」

P「10本買うと5本もついてくる！？」

ちひろ「ただ…赤字覚悟の破格なので…お一人様購入は5回までとさせていただきます！」

P「5セット買ったぁ！！」ﾊﾞｼｯ

ちひろ「毎度ありがとうございますっ！」









P「……あれ？」

おわり