1: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 18:40:35.79 :4sG77n17O
―――事務所
李衣菜「メリクリいえーい!」
凛「いえーい」
李衣菜「ほら凛、シャンメリーだよシャンメリー!」
凛「くぴくぴ。……うん、美味しいね」
李衣菜「こっちはケンタ君だよ! 奮発して一番豪華なの買ってきた!」
凛「もぐもぐ。……食べ切れるかな」
李衣菜「大丈夫大丈夫、食べたら運動、レッスンすればいいんだよ!」
凛「確かに。……それにしても今日の李衣菜はテンション高いね」
李衣菜「だってクリスマスだしさ! ロックな熱い夜だからね、うっひょー♪」
凛「私たちアイドルなのに、なんでクリスマス暇してるんだろう」
李衣菜「現実に引き戻すのやめて」
―――事務所
李衣菜「メリクリいえーい!」
凛「いえーい」
李衣菜「ほら凛、シャンメリーだよシャンメリー!」
凛「くぴくぴ。……うん、美味しいね」
李衣菜「こっちはケンタ君だよ! 奮発して一番豪華なの買ってきた!」
凛「もぐもぐ。……食べ切れるかな」
李衣菜「大丈夫大丈夫、食べたら運動、レッスンすればいいんだよ!」
凛「確かに。……それにしても今日の李衣菜はテンション高いね」
李衣菜「だってクリスマスだしさ! ロックな熱い夜だからね、うっひょー♪」
凛「私たちアイドルなのに、なんでクリスマス暇してるんだろう」
李衣菜「現実に引き戻すのやめて」
2: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 18:42:29.40 :4sG77n17O
凛「はぁ……」
李衣菜「はぁぁぁああ……」
P「ため息つくのやめてくれよ……こっちまで気が滅入る」カタカタ…
李衣菜「プロデューサーはいいですよね……いつも通りお仕事してるだけでいいんですから」
P「こんな虚しいことが他にあるだろうか……」カタカタ
凛「プロデューサー……私たちにはお仕事なかったの?」
P「あいにく他の子に回しちゃってな……。イベントもLIVEも、生放送も」
李衣菜「ってことは、私と凛は余り物ってことですね……はは、ははは……」
凛「はぁ……」
李衣菜「はぁぁぁああ……」
P「ため息つくのやめてくれよ……こっちまで気が滅入る」カタカタ…
李衣菜「プロデューサーはいいですよね……いつも通りお仕事してるだけでいいんですから」
P「こんな虚しいことが他にあるだろうか……」カタカタ
凛「プロデューサー……私たちにはお仕事なかったの?」
P「あいにく他の子に回しちゃってな……。イベントもLIVEも、生放送も」
李衣菜「ってことは、私と凛は余り物ってことですね……はは、ははは……」
3: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 18:45:04.11 :4sG77n17O
凛「未央も卯月も奈緒も加蓮も……」
李衣菜「なつきちもみくちゃんも莉嘉もかな子も……」
凛「みんな楽しそうだった……」
李衣菜「私もステージに立ったりお喋りしたかったな……」
凛「どうしてこんな……」
李衣菜「はーあ……」
凛「……じとっ」
李衣菜「じとっ」
P「わ、悪かったよ……ほんとごめん」
凛「未央も卯月も奈緒も加蓮も……」
李衣菜「なつきちもみくちゃんも莉嘉もかな子も……」
凛「みんな楽しそうだった……」
李衣菜「私もステージに立ったりお喋りしたかったな……」
凛「どうしてこんな……」
李衣菜「はーあ……」
凛「……じとっ」
李衣菜「じとっ」
P「わ、悪かったよ……ほんとごめん」
4: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 18:47:15.50 :4sG77n17O
李衣菜「まぁ……たまにはいいよね。こういう日にのんびり過ごすのも」
凛「……うん、そうだね。季節ごとのイベントは毎回忙しかったし」
李衣菜「静かにお祝いするのも意外とロックかも。……凛、改めて乾杯っ」
凛「ん。乾杯、李衣菜」
かちんっ
李衣菜「……へへ、なんか大人っぽい感じ?」
凛「そうかな。シャンメリーなのに」クス
P「ケンタ美味い」モッシャモッシャ
李衣菜「雰囲気台無しなんですけど」
凛「もう……」
李衣菜「まぁ……たまにはいいよね。こういう日にのんびり過ごすのも」
凛「……うん、そうだね。季節ごとのイベントは毎回忙しかったし」
李衣菜「静かにお祝いするのも意外とロックかも。……凛、改めて乾杯っ」
凛「ん。乾杯、李衣菜」
かちんっ
李衣菜「……へへ、なんか大人っぽい感じ?」
凛「そうかな。シャンメリーなのに」クス
P「ケンタ美味い」モッシャモッシャ
李衣菜「雰囲気台無しなんですけど」
凛「もう……」
5: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 18:55:32.99 :4sG77n17O
P「だ、だってお腹空いたから……」
李衣菜「プロデューサーは馬車馬みたいに働いてればいいんです」
凛「黙って、無言で、機械のように次の私たちのお仕事を考えてればいいの」
P「……泣いていい?」
凛「ふふ……冗談だよ。プロデューサーもシャンメリー飲んだら?」
李衣菜「あはは。本物のお酒じゃないですけど、それこそ雰囲気だけでも味わってください」
P「だ、だってお腹空いたから……」
李衣菜「プロデューサーは馬車馬みたいに働いてればいいんです」
凛「黙って、無言で、機械のように次の私たちのお仕事を考えてればいいの」
P「……泣いていい?」
凛「ふふ……冗談だよ。プロデューサーもシャンメリー飲んだら?」
李衣菜「あはは。本物のお酒じゃないですけど、それこそ雰囲気だけでも味わってください」
6: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 18:58:11.73 :4sG77n17O
P「そ、そうか? じゃあもらおうかな……」
凛「はい……どう? アイドルにお酌してもらう気分は」コポコポ
P「……複雑?」
李衣菜「えー、なんですかそれ。普通喜ぶところでしょ?」
P「本当だったら二人もファンのみんなと盛り上がってるはずだ、って思ったらなぁ……」
李衣菜「それはもういいですってば。……ある意味私たちも役得だし。ね?」
凛「……うん。今年のクリスマスは……これでも良かったかも」
P「そ、そうか? じゃあもらおうかな……」
凛「はい……どう? アイドルにお酌してもらう気分は」コポコポ
P「……複雑?」
李衣菜「えー、なんですかそれ。普通喜ぶところでしょ?」
P「本当だったら二人もファンのみんなと盛り上がってるはずだ、って思ったらなぁ……」
李衣菜「それはもういいですってば。……ある意味私たちも役得だし。ね?」
凛「……うん。今年のクリスマスは……これでも良かったかも」
7: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:00:05.65 :4sG77n17O
P「ごくごく……ん、どういう意味だ?」
凛「ううん、なんでもない。ふふっ」
李衣菜「へへ、プロデューサーは気にしないでください」
P「すごく気になるんだけど……」
凛「いいからいいから。ほら、もっとフライドチキン食べて」
李衣菜「私たちだけじゃ食べ切れないませんからっ。はい、あーん」
P「ちょ、自分で食えるっての――!」
P「ごくごく……ん、どういう意味だ?」
凛「ううん、なんでもない。ふふっ」
李衣菜「へへ、プロデューサーは気にしないでください」
P「すごく気になるんだけど……」
凛「いいからいいから。ほら、もっとフライドチキン食べて」
李衣菜「私たちだけじゃ食べ切れないませんからっ。はい、あーん」
P「ちょ、自分で食えるっての――!」
8: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:29:22.31 :4sG77n17O
―――
李衣菜「はー、満腹~……♪」グダー
凛「久しぶりに食べるとやっぱりいいね。美味しかった……♪」クテー
P「クリスマスにこたつでだらけるアイドルなんて見たくなかった……もっとしゃきっとしなさい」
凛「ん……そういうのは杏に言ってよ」
P「あいつに関してはもう諦めてるから……」
李衣菜「――はっ! そうだ忘れてた!」ガバッ
―――
李衣菜「はー、満腹~……♪」グダー
凛「久しぶりに食べるとやっぱりいいね。美味しかった……♪」クテー
P「クリスマスにこたつでだらけるアイドルなんて見たくなかった……もっとしゃきっとしなさい」
凛「ん……そういうのは杏に言ってよ」
P「あいつに関してはもう諦めてるから……」
李衣菜「――はっ! そうだ忘れてた!」ガバッ
9: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:31:16.15 :4sG77n17O
凛「どうしたの李衣菜?」
李衣菜「凛、私たちアイドルだよ! クリスマスになにもしてないってまずいよっ」
凛「あ、そっか。ファンのみんなにどこでなにしてるか、さすがに警戒されるね」
李衣菜「すっかり忘れてた……せめて写真撮ってツイッターに上げないと」
凛「だね。……李衣菜とツーショット? なんかやだ」
李衣菜「ひどくない?」
凛「じゃあプロデューサーも入れよう」
李衣菜「それだ!」
P「アホかお前ら!?」
凛「どうしたの李衣菜?」
李衣菜「凛、私たちアイドルだよ! クリスマスになにもしてないってまずいよっ」
凛「あ、そっか。ファンのみんなにどこでなにしてるか、さすがに警戒されるね」
李衣菜「すっかり忘れてた……せめて写真撮ってツイッターに上げないと」
凛「だね。……李衣菜とツーショット? なんかやだ」
李衣菜「ひどくない?」
凛「じゃあプロデューサーも入れよう」
李衣菜「それだ!」
P「アホかお前ら!?」
10: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:32:42.96 :4sG77n17O
李衣菜「やだなぁプロデューサー。ギャグですよギャグ」
凛「ジョークも分からないなんて……プロデューサーはダメダメだね」
P「ぅぐぐ……!」
凛「ほら李衣菜、もっとくっついて」
李衣菜「自撮りって難しいなぁ……よいしょ」ムギュ
凛「ひゃ……! もう、どこ触ってるのっ」
李衣菜「凛は腰が弱いそうです、プロデューサー」
凛「ちょ、ちょっと李衣菜!」
P「そんな報告はいらないからとっとと撮れ」
李衣菜「やだなぁプロデューサー。ギャグですよギャグ」
凛「ジョークも分からないなんて……プロデューサーはダメダメだね」
P「ぅぐぐ……!」
凛「ほら李衣菜、もっとくっついて」
李衣菜「自撮りって難しいなぁ……よいしょ」ムギュ
凛「ひゃ……! もう、どこ触ってるのっ」
李衣菜「凛は腰が弱いそうです、プロデューサー」
凛「ちょ、ちょっと李衣菜!」
P「そんな報告はいらないからとっとと撮れ」
11: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:34:39.81 :4sG77n17O
凛「それじゃいくよ。……はい、アイオライト」
李衣菜「あ、アイ……? あぁチーズってことか」
ぱしゃっ
凛「……どうかな?」
李衣菜「お、いいじゃん。程よく事務所も写ってるし」
凛「うん、一応仕事場にいるって分かるね」
李衣菜「どうですか、プロデューサー? こんな感じで」
P「どれどれ……うん、いいんじゃないか。そのままアップロードしてくれ」
凛「それじゃいくよ。……はい、アイオライト」
李衣菜「あ、アイ……? あぁチーズってことか」
ぱしゃっ
凛「……どうかな?」
李衣菜「お、いいじゃん。程よく事務所も写ってるし」
凛「うん、一応仕事場にいるって分かるね」
李衣菜「どうですか、プロデューサー? こんな感じで」
P「どれどれ……うん、いいんじゃないか。そのままアップロードしてくれ」
12: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:36:35.35 :4sG77n17O
李衣菜「はーい。よし、タイトルを付けよう!」
凛「え、いる?」
李衣菜「『蒼とロックの二重奏』とか!」
凛「……『寂しい女二人』、とか」
李衣菜「……悲しくなるからそういうのやめよう?」ズーン…
凛「うん、私も言っててダメージが大きいよ……」ショボン…
P「なにしてるんだよ……」
李衣菜「はーい。よし、タイトルを付けよう!」
凛「え、いる?」
李衣菜「『蒼とロックの二重奏』とか!」
凛「……『寂しい女二人』、とか」
李衣菜「……悲しくなるからそういうのやめよう?」ズーン…
凛「うん、私も言っててダメージが大きいよ……」ショボン…
P「なにしてるんだよ……」
13: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:38:55.18 :4sG77n17O
李衣菜「じゃあシンプルに、『相棒と』で」
凛「ん、それくらいがちょうどいいよ。私たちには」
李衣菜「へへ、だね♪」
凛「ふふ……♪」
李衣菜「もっと撮ろうよ、なんか楽しくなってきたっ」
凛「え、ちょっと李衣菜……もう、しょうがないな……ふふっ」
P「あ、おーい。写真上げるならちゃんと確認取ってくれよー?」
「「はーいっ」」
―――
――
―
李衣菜「じゃあシンプルに、『相棒と』で」
凛「ん、それくらいがちょうどいいよ。私たちには」
李衣菜「へへ、だね♪」
凛「ふふ……♪」
李衣菜「もっと撮ろうよ、なんか楽しくなってきたっ」
凛「え、ちょっと李衣菜……もう、しょうがないな……ふふっ」
P「あ、おーい。写真上げるならちゃんと確認取ってくれよー?」
「「はーいっ」」
―――
――
―
14: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:40:48.92 :4sG77n17O
―――
凛「ふう……いっぱい撮ったね」
李衣菜「うんっ、面白いのも撮れたし」
凛「あ、あれは絶対誰にも見せないでよ?」
李衣菜「凛の変顔なんて超レアだよね、あはは♪」
凛「わ、分かってるよね……!?」
李衣菜「分かってる分かってる、心配しないでよ」
―――
凛「ふう……いっぱい撮ったね」
李衣菜「うんっ、面白いのも撮れたし」
凛「あ、あれは絶対誰にも見せないでよ?」
李衣菜「凛の変顔なんて超レアだよね、あはは♪」
凛「わ、分かってるよね……!?」
李衣菜「分かってる分かってる、心配しないでよ」
15: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:41:54.96 :4sG77n17O
凛「ほんとかな……」
李衣菜「ほんとほんと。プロデューサーとも撮れたし楽しかった!」
凛「それは別の意味でネットに上げられないね……」
李衣菜「へへ。秘密ね、秘密」
凛「ふふ……うん、私たちだけの秘密」
凛「ほんとかな……」
李衣菜「ほんとほんと。プロデューサーとも撮れたし楽しかった!」
凛「それは別の意味でネットに上げられないね……」
李衣菜「へへ。秘密ね、秘密」
凛「ふふ……うん、私たちだけの秘密」
16: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:43:25.04 :4sG77n17O
李衣菜「来年はもっと楽しいことしようね!」
凛「たとえば?」
李衣菜「たとえば……クリスマスイベント出たいよね」
凛「……LIVEもしたいな」
李衣菜「インターネットの生放送とか……」
凛「ちらっ」
李衣菜「ちらちらっ」
P「なぁやっぱり根に持ってる? 根に持ってるよな?」
李衣菜「来年はもっと楽しいことしようね!」
凛「たとえば?」
李衣菜「たとえば……クリスマスイベント出たいよね」
凛「……LIVEもしたいな」
李衣菜「インターネットの生放送とか……」
凛「ちらっ」
李衣菜「ちらちらっ」
P「なぁやっぱり根に持ってる? 根に持ってるよな?」
17: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:45:11.91 :4sG77n17O
李衣菜「えへへ。来年はお願いしますよ、プロデューサー!」
凛「今回は許してあげるけど、次はないからね? ふふっ」
P「わ、分かったよ……約束だ。絶対に来年は楽しいクリスマスにするよ」
李衣菜「ううん、違います。『楽しいクリスマス』じゃなくて――」
凛「『今年よりもっと楽しいクリスマス』だよ。よろしくね、プロデューサー」
「「ねっ?」」
P「……ああ、任せてくれ!」
凛(三人で過ごせたクリスマスも――)
李衣菜(とっても楽しかったですよ!)
おわり
李衣菜「えへへ。来年はお願いしますよ、プロデューサー!」
凛「今回は許してあげるけど、次はないからね? ふふっ」
P「わ、分かったよ……約束だ。絶対に来年は楽しいクリスマスにするよ」
李衣菜「ううん、違います。『楽しいクリスマス』じゃなくて――」
凛「『今年よりもっと楽しいクリスマス』だよ。よろしくね、プロデューサー」
「「ねっ?」」
P「……ああ、任せてくれ!」
凛(三人で過ごせたクリスマスも――)
李衣菜(とっても楽しかったですよ!)
おわり
18: ◆5F5enKB7wjS6:2015/12/24(木) 19:48:01.20 :4sG77n17O
というお話だったのさ
メリークリスマス……
というお話だったのさ
メリークリスマス……
19:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/12/24(木) 19:59:34.67 :5/WsQEPXO
乙メリークリスマス
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