柚「ぶー。ちょっとくらい寄り道しちゃ、ダメ？」

Ｐ「いいか駄目か以前に」

Ｐ「まず、いま駐車場に車置いて仕事場まで歩いてるところだから寄り道する余地が」

柚「おー素敵なベンチだっどーん」

Ｐ「人の話を聞きなさい」

柚「お日様であったかい♪ほらほらＰサンおいでよ」

Ｐ「聞いて」

ぽかぽか


柚「春ですなー」

Ｐ「……」

Ｐ「……」ﾖｲｼｮ

Ｐ「そうだなあ」

柚「すーはー。空気がおいしいですなー」

Ｐ「……」ｽｰﾊｰ

Ｐ「ぐぶしゅ」

柚「くしゃみ！」

柚「ぴ、Ｐサン花粉症だったね。よしよし。はいティッシュ」ｽﾊﾟｯ

Ｐ「ありがとう」ｽﾞﾙ

Ｐ「柚は花粉症でもないのに準備がいいな」

柚「へへっ。仁奈チャンがいつでもお鼻をかめるようにねー」

Ｐ（柚おねーさん）

柚「仁奈チャンも花粉症タイヘンそーだよね」

Ｐ「仁奈はまあ花粉と正面から闘いに行っているようなところもあるからな……」

・・・・・


仁奈「もふくし」

仁奈「ぐー。に、仁奈はかふんには負けねーですよ！…もふくしっ」ﾓﾌｸｼ

比奈「せめてこの季節は花粉がつきにくいきぐるみにした方がいいでスよ」ﾊｲﾁｰﾝ

仁奈「ちーん」

楓「仁奈ちゃんは花粉になんて負けない子なのね……ふふ」

仁奈「そうでやがりまっもふ」ﾓﾌｼｭﾝ

比奈「それなにがどうなってんスか」

・・・・・


Ｐ「柚は花粉はなんともないのか？」

柚「まあねっ」

Ｐ「だろうな」

柚「だんげん！」

柚「だれが花粉に反応しないどんかんな子だー」ぺんぺん

Ｐ「言ってない言ってない」

Ｐ「柚だから、ほら。草花と仲良さそうだからな」

柚「ほう」

柚「……」ﾌﾑﾌﾑ

柚「それなら仕方ないかナー♪ふふーん」

Ｐ「うん」

柚「へへ」

柚「……」ｿｳﾀﾞ

柚「じゃあ、あれだ。光合成しなきゃ。ということでーもうちょっとごろん」こてん

Ｐ「あ、こら」

柚「こーごーせー、こーごうせい♪」

Ｐ「初めて聞いたそんな言い訳」

柚「柚も初めて！」ﾆﾊﾟ

Ｐ「……」

Ｐ「こらー。まだ余裕があると思って許してたけど、もうさすがにそろそろ行くぞ」

柚「へへーもうちょっとっ。ね？」ころころ

Ｐ「…………」ﾊｧ

柚「おっ。Ｐサンがどうやらお手持ちぶさただっそんなＰサンに朗報っ♪」

Ｐ「お手持ちぶさたって言う？」

柚「今ならおはなゆずチャンをただで愛でていいよ！」

Ｐ「すごいさすがアイドルすごい謎の自信」

柚「見てよし嗅いでよしだよっ」

Ｐ「嗅いでいいのか」

柚「あわわっやっぱりだめ！」ｹﾞｼ

Ｐ「なんだなんだ」ｲｯﾃｪ

柚「あわわっ。ご、ごめんね？」

Ｐ「いや……大丈夫」

Ｐ「……」

柚「……」

Ｐ「……」ﾊｧ

Ｐ「ん……でも」

Ｐ「足が痛いから、俺ももうちょっと、ベンチに座って行こうかな」

柚「…！」ﾊﾟｧ

柚「うんっ」

ぽかぽか


柚「…………」ﾊﾌｰ

Ｐ「…………」

柚「いい天気だねー」

Ｐ「そうだな」

Ｐ「……花か」

柚「ン？」

Ｐ「いや、わりと当たってるたとえだったのかなーと思ってな」

柚「ほうほう」

柚「……にゅ。ま、まさかＰサンとなりに座ったからって柚の香りを！」

Ｐ「にゅ？」ﾁ､ﾁｶﾞｳﾁｶﾞｳ

Ｐ「花も、ちゃんと楽しむには手がかかるからな」

柚「……？うん」

柚「花？も？」

Ｐ「よし。そろそろ行くか」

柚「ねえねえＰサンっなになに？今のなんのはなしどういうことっ柚は手がかかる子だとっ」


ぽん


柚「？むう」

Ｐ「手がかかるのも楽しいし、そういうところが可愛いなって話だよ」

柚「？？な、なるほど……」

柚「……」

柚「…わ！照れる！」

Ｐ「まあこれ花の話だけどな」

柚「あれっ」

Ｐ「さー行くかー」

柚「ちょ、ちょっとＰサン。けっきょくなにがどういう」

Ｐ「今日はいい天気だなー」

柚「ごまかした！Ｐサンいまごまかした！」

Ｐ「でも、柚もそう思うだろ？」

柚「……む」

柚「……へへ。うん、まあね。そうだね♪」

Ｐ「うん」

柚「うんっ」

・・・・・


仁奈「あっ」

仁奈「Ｐと柚おねーさん、やっと来たでごぜーますよ！どーん！」

Ｐ「なんだなんだお前たちのなかで挨拶はどーんなのか」ｸﾞﾌｯ

柚「へへ。寄り道して来ちゃったー♪ごめんね」

楓「あら。ずるい」

Ｐ「あと仁奈お前花粉すごい」ｸｯｼｭﾝｸｯｼｭﾝ

比奈「汚いっス」

Ｐ「ひどい」

仁奈「もふくし」

比奈「可愛いっス」

Ｐ「可愛い」

仁奈「ぐしぐし…」

柚「仁奈チャン大丈夫ー？はいちーん」ｽﾊﾟｯ

Ｐ（相変わらず俊敏だ）

仁奈「か、かたじけねーです」

柚「きぐるみの花粉を取ってあげないとねー」もふもふ

Ｐ「ちょっと待ってやめて」ｸｯｼｭﾝｸｼｭｸｼｭ

比奈「仁奈ちゃんのために我慢するっスよ」

Ｐ「いやこれ仁奈もやばいだろ」

楓「ふふ。大丈夫です。仁奈ちゃんはすでに私特性のティッシュ鼻栓を」

仁奈「してやがるですよ！」ﾊﾞﾊﾞｰﾝ

Ｐ「やばいだろ」

仁奈「ふごふご」

比奈「でも可愛いっス」

Ｐ「いや可愛いけど」

柚「そして柚は鼻栓の必要がないよ！なぜならお花だから！」ﾊﾟﾊﾟｰﾝ

Ｐ「なにその決め台詞」

・・むず


柚「……？」

Ｐ「ん？」

比奈「あ」

柚「ふえっ」

柚「っくしゅん」

Ｐ「あ」

仁奈「？」

楓「くしゃみ」

比奈「くしゃみっスね」

Ｐ「柚、お前――」

柚「くっしゅん。はくしゅ」

柚「……は、はれ？Ｐサン、……アタシもしかして…」ぐし

Ｐ「くしゃみ、すごく普通だな」

柚「花粉症になっちゃったかも！」

Ｐ「似合わないな」

柚「だんげん！」

柚「むー。なんだなんだー」

柚「くしゅん。うー」

Ｐ「ははは」

Ｐ「……」

Ｐ「まあ、あれだ。けっきょく柚は柚ってことだな」

柚「くしゅんっ。う。Ｐサンいまなにか言った？」

Ｐ「なにも」

Ｐ「さー。仕事だ仕事。行くぞー」

比奈「はーい」

楓「はい」

仁奈「はい！柚おねーさん、おかげでお鼻がだいぶすっきりしやがりました。えへへっお仕事はりきって行くですよ！」ﾌｺﾞﾌｺﾞ

柚「くしゅん。う、うん。柚はなんだか大変なことになってるけどね。くしゅっ」

柚「うえー。Ｐサン鼻水が出るーかんでー」

Ｐ「子どもか」

Ｐ「ティッシュ、持ってるだろ」

柚「ううん。子どもじゃないよ♪柚だよー」

Ｐ「…………。ああ」

Ｐ「はいはい。ほら」

柚「ちーん」

柚「ン！アリガトっ」

Ｐ「うん」

Ｐ「……花だからとかじゃなくて、柚だから。か」

柚「なんの話ー？」

Ｐ「なんでも」

おわりん

柚中間Pa3位心からめでたい
お読みいただきありがとうございましたー