ねね「見て見てあおっち！精神練習をレベル5にするとね、ほら全経験値が上がってくんだよー！」

青葉「あ、うん、それ海子さんに報告してくれないかな……私まだ仕事残ってて」

ねね「ほらほら！リアル茂野吾郎だよー！」

海子「桜さん」

ねね「はわぁ！！？」

りん「青葉ちゃんも遊んでないで……」

青葉「も、申し訳ございません！」

ねね「ごめんなさいー！」

海子「桜さん、社会人ならごめんなさいではなく申し訳ございませんでしょう」

ねね「はわわ……！？」

しずく「うーん短期のバイトとはいえこれはひどいなあ」

りん「青葉ちゃんまで一緒になって遊んじゃって」

海子「やはり友達同士が同じ職場に居合わせるというのは問題があるかと」

しずく「若くてその辺の分別がまだねえ」

りん「桜さんをクビにするのはどうでしょう？」

しずく「ダメだダメだ！彼女らは私の大切な肉奴隷なのだよ！」

海子「では涼風さんを中国支部に転勤させましょう」

しずく「それだ」

りん「というわけなのよ青葉ちゃん」

青葉「え……でも私中国語とか喋れませんし……」

りん「何人かは日本人の人もいるわ」

コウ「青葉があそんでばかりいるからこうなったんだぞ」

青葉「……はい……」

ゆん「中国って新品の割り箸やつまようじ使っただけでもエイズになるんやて」

はじめ「日本人ってだけで因縁つけられそうだなあ」

ひふみ「青葉ちゃん、頑張って……」

青葉「……中国で一年頑張るぞい……」

ねね「あおっちー！次の休み遊びに行こうよ！」

青葉(……は？)

ねね「会社じゃ先輩たちがうるさくてしゃべれないじゃん」

青葉(うるさいのはお前だろ……)

ねね「どうしたのあおっち？」

青葉「うん、そうだね、遊びにいこうか……」

青葉(転勤する前に目一杯遊んどくか……)

ねね「わーいゴジラだー！楽しみだなー！」

青葉「もう、騒がないでよねねっち」

ねね「実はいいもの持ってきたんだ～ジャーンポテトチップス！」

青葉「映画館にそんなの持ち込んじゃ駄目でしょ！」

ねね「あおっちは働いててお金あるから500円もするバカ高いポップコーン買えるから弱者の気持ちがわからないんだよ」

青葉(こいつほんと常識ないな……)

ーーーーー

ねね「はーーー面白かったー！」

青葉「まだエンドロール流れてるから大声出さないでよ！」

ねね「えー？いいじゃーん！もう終わりだよ！」

青葉「はぁ」

ねね「ゴジラと人類の共存がテーマの深い映画だったね！」

青葉(あっさいなぁこいつ……)

青葉「ねねっちがポテトチップスがりがり噛んでてそれどころじゃなかったよ」

青葉「ねねっちが話しかけてくるから後ろの席の人から椅子蹴られたよ」

ねね「こ、こわっ！？常識なさすぎでしょ！！」

青葉「……」

ねね「次はゲーセンいこー！」

青葉「あ、もう走らないでよ子供じゃないんだから……」

ねね「ああああああ！今レバー効かなかったんだけどぉー！！！」

青葉「ちょ、わかった、私の負けでいいから癇癪起こさないで……」

ねね「ああああああ！！？アーム緩すぎぃ！」ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ

青葉「UFOキャッチャー揺らしちゃダメだよお！！」

ねね「ずっ友だよ……っと、えへへー！」

青葉(私はもうすぐ中国に行くけどね)

ねね「じゃあご飯食べて帰ろうか！！」

ねね「ほら、ドリンクバーで闇ジュース作ってきたよお！」

青葉「ねねっち子供すぎ……ｺﾞｸｺﾞｸ……ぶはぁ！」

ねね「えへへー！紅茶に炭酸水とコーンスープ混ぜたんだー！」

定員「お客さま、ドリンクバーで遊ぶのはご遠慮ください」ｲﾗｲﾗ

青葉「す、すみませんでした！」

ねね「ごめんなさいー！」

ねね「えへへ、怒られちゃったね」

青葉「怒られちゃった、じゃないよーーーーー！！！！！！！」ﾄﾞﾝ

ねね「！！？」

青葉「どこ行っても他人に迷惑ばかりかけてそれを自覚しない！ねねっちの池沼ーー！！！」

ねね「！？！？」

青葉「あんたのせいでこちとら中国に転勤だよ！！！！！！！」

ねね「ふぇあ！！？」

10年後

青葉「こんなに長いこといるはめになるとは思わなかったなぁ」

青葉「涼風青葉、ただいま生還しました！」

コウ「青葉じゃん！懐かしいー！！」

ひふみ「元気、してた……？」

青葉「りんさんとゆんさんとはじめさんは？」

コウ「りんとゆんは寿退社だよ、りんのお腹には今私との二人目がいるよ」

青葉「え、コウさんとの？」

ひふみ「ips細胞……」

コウ「はじめは辞めちゃった」

青葉「リアルで嫌ですね……」

しずく「おお、私の肉ペットじゃないか！」

青葉「10年も忘れてたなんてひどいじゃないですか」

コウ「おい青葉口を慎め！葉月さんは今はプロデューサーだぞ！」

青葉「えぇー！？じゃあ今は誰がディレクターを？」

ねね「ふっふっふ、久しぶりだねあおっち」

コウ「さ、桜ディレクター！おはようございます！」

青葉「え」

しずく「大卒後うちで働いてた経験を活かし頭角を見せその手腕でフェアスト4、5、6を手掛けあっというまにディレクターさ」

青葉「フェアリーズストーリーは基盤が出来てたんだからそれでヒット飛ばすなんて簡単じゃ……」

コウ「でもドラクエは7からこけたんだよなぁ」

ねね「とりあえずあおっちには……」

青葉「中国ではメインも手掛けるようになりました！何でも言って……ください桜さん……」

ねね「便所掃除をしてもらおうかな」

青葉「へ」

ねね「忘れないよあおっちが私に浴びせた罵詈雑言」

青葉「そ、そんな……」ｺﾞｼｺﾞｼ

ねね「なに道具使ってんの！！！」

青葉「うぇ！？」

ねね「指で擦るのだよ！！そこのくぼみも！！」

青葉「……」

青葉「……」ｷｭｯｷｭｯ

青葉「……」ｷｭｯｷｭｯ

ぶり！ぶりどぽどぽどぽ！じゃあああああごぼぼぉ！！

青葉「……また隣洗い直さなきゃ」

しずく「おや、涼風くんじゃないか、すまない今日も快便だったよ」

青葉「い、いえ、よかったですね」

しずく「……ゲームを作りたそうな顔をしているね」

青葉「それは……まぁ」

しずく「権力が、ほしいかい？」

青葉「……！」

しずく「ディレクターを上回る権力が……！」

青葉「ど、どうすれば……」

しずく「私と今晩、どうだい」

青葉「ま、枕ですか」

ねね「それでなんて答えたんですか」

しずく「あと10年便所を磨いてやり直すとさ、ふられてしまったよ」

ねね「生真面目なとこだけは変わってないなぁ」

しずく「作る側が汚れた大人になってしまってはきっと子供もゲームを楽しめなくなってしまうだろうしね」

ねね「葉月さんがそれを言いますか、ふふ」ｶﾗﾝ

しずく「そういうことだ、プロデューサー命令で涼風くんを現場に戻したまえ」

ーーーーー

コウ「青葉おかえり！」

青葉「今日も一日頑張るぞい！」



おわり