杏「というわけで宇宙人と戦うことになったからよろしくねー」

みほ「ええっ！？」

桃「というわけでってどういうわけなんですか」

麻子「意味わからん」

杏「いや、聖グロの人たちが宇宙人と戦うから手伝ってくれって…」

沙織「突然そんなこと言われても…」

華「ですよねえ…」

優花里「なんだかなあ…」

杏「そんでねー、あたしら全員月面基地に配属になったから」

一同「ええっ！」

戦ＳＨＡＤＯ・ムーンベース

桂利奈「わーい！ムーンベースだムーンベースだ！」

梓「桂利奈ちゃんは本当に特撮が好きだねえ」

みほ「あ…あの…、会長、このムーンベースの制服、露出が多くてすごく恥ずかしいんですが…」

杏「なに言ってんの、スカイダイバー担当のサンダースの人たちなんてメッシュのシースルーなんだよ？
それに比べたらなんぼかマシでしょうが」

華「ケイさんやナオミさんはすごく似合いそうですね」

杏「でね、ＳＩＤから警報が出たらインターセプター隊と一緒に戦車で出撃してＵＦＯをやっつけるから」

優花里「あの、ここ月面ですよ？戦車が役に立つとは思えないんですが…」

杏「大丈夫、自動車部のみんなに頼んで真空中でも動けるようにエンジンを内燃機関から燃料電池に換装してもらったから」

みほ「でも、相手は高速で飛行するＵＦＯですよ？」

杏「西住ちゃんたちの腕前だったら心配ないって」

麻子「どうかなあ…」

ＳＩＤ「ＵＦＯ接近、インターセプター、並びに大洗戦車隊は迎撃に出動せよ（声・加藤精三）」

杏「ほら、早速お呼びがかかったよ？」

みほ「とっ…とりあえずパンツァー・フォー！」

沙織「大丈夫かなあ…」

Ⅳ号戦車の車内…

沙織「うーん…、宇宙服着てると狭い車内がますます狭く…」

みほ「私、キューポラから外に出てたほうが良さそうだね」

麻子「真空だから音は聞こえないんだが、さっきから変な振動が駆動部から伝わってくるんだが」

優花里「真空中ですからね、注油されたオイルが全部揮発してなくなっちゃったんでしょう」

麻子「ということは摩耗や熱の蓄積で動かなくなるのも時間の問題ということだな」

みほ「あはは…」

華「あっ！ＵＦＯが目の前に現れました！撃ちます！」

みほ「はい！」

華「あ、あら？どうしたことでしょう、全然当たりません」

優花里「真空中の上に重力が地球上の6分の1ですからねえ、照準器が全然役に立たないんですね」

沙織「あ、ＵＦＯ逃げちゃった」

杏「みんなー、ＵＦＯはインターセプターが撃墜してくれたよー」

みほ「私たち、何しに来たのかなあ…」

優花里「ま、まあ仕方ないですよ…」

麻子「いやホント何しに来たんだ私ら」

戦ＳＨＡＤＯ本部…

アッサム「ダージリン、ＵＦＯは無事撃退に成功しました。ですが、案の定月面での戦車の運用は無理があったようです」

オレンジペコ「最初からわかりきったことでしたが…」

ダージリン「こんな言葉をご存知かしら？『なにやってんのこのウソつきべったら漬け！』」

オレンジペコ「広川太一郎さんですね」

アッサム「つくづく惜しい声優さんを亡くしましたね…」

その後、謎の大爆発が起きて月が地球の軌道を外れたり、宇宙人に誘拐されたまほが不死身の身体に改造されたり、
やはり宇宙人に誘拐されたエリカが洗脳されてスパイになったりするのだがそれはまた別の話である。

杏「みんなー、サンダースの人たちが国際救助隊を作ったから今度はそっちを手伝うよー。というわけで五十鈴ちゃんは
ピンク色のロールスロイスに乗ってね。運転手は新三郎さんにやってもらうから」

華「え…ええ…」

杏「あ、そうだ、理事長にはフッドの役をやってもらおう」



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　終