フィリップ「それは自覚出来ないタイプだから本人的には普通に名前を言ってるように聞こえるだろうね」

翔太郎「てことは俺は今フリップの事をちゃんとチューリップと言えてないわけか」

フィリップ「言えてないね」

翔太郎「じゃあ何て言ってんだ？」

フィリップ「板だったり花だったりかな」

翔太郎「？」

翔太郎「そう言えば今回もメモリじゃないのがあるな」ｷｭﾋﾟｨｨﾝ…ﾊﾞｸｿｳﾊﾞｲｸ!

フィリップ「何故か出来てしまってね、使い道はないからどこかのゲーム会社にでも寄付しよう」ｷｭﾋﾟｨｨﾝ…ﾀﾄﾞﾙﾚｶﾞｼｰ!

翔太郎「おう、今度送っておく」

翔太郎「こいつは？」

フィリップ「あぁ、それは押すと爆発して全治6ーーー」

翔太郎「まだあったのかこれッッッ！！！ 何してんだ捨てろスリップ！」

フィリップ「あったと言うか照井竜から返還されたものだ。あと滑ってないよ」

フィリップ「でも確かにこれは廃棄処分かな」

フィリップ「この2つはセットで使おうかと思ってるんだけど」

翔太郎「何だそれは」

フィリップ「照井竜が微妙に不運になるメモリと、照井竜の防御力が大幅にダウンするメモリだよ」

翔太郎「大体何がしたいか分かった。あとお前あいつに恨みでもあるのか」

フィリップ「とんでもない。今回のは飽くまで偶然出来た物さ」

翔太郎「で、防御力が下がるってのは例えば？」

フィリップ「1回押すとメタルメモリにして0.5個分くらい下がるよ」

翔太郎「その単位はよく分んねぇけど」

フィリップ「これを4回押してメモリ2個分下げておこう」ｶﾁｯ

フィリップ「具体的に言えば、今の照井は敵の攻撃など強い外的要因で死亡する恐れがある」

翔太郎「嘘だろ！？ あの不死身の男が！？」

翔太郎「じゃあトラックに轢かれたり、銃で撃たれても…」

フィリップ「ん～、多分それはまだセーフ」

翔太郎「お、そうか」

フィリップ「さて、前回出来た照井竜を強制召喚するメモリで」ｶﾁｯ



照井「ここのハンバーグは美味いと評判なんだよ所……長……」


フィリップ「…」

翔太郎「…」

照井「……………………変…」ｱｸｾﾙ!

翔太郎「待て待て待て待て待て待ってくれ！ 頼む！」

照井「フィリップ…貴様まだ反省していないようだな…！」

フィリップ「反省はしてるさ。今回はちょっとした手違いさ」

翔太郎「白々しいぞグリップ」

翔太郎「お前も巻き込んじまって悪いな、福井」

照井「照井だ！ 貴様もふざけるな！」

翔太郎（ああ、そうだった。今名前が言えないんだったっけ…）

照井「貴様ら次にふざけたらいい加減殴るぞ」

翔太郎「警察が暴行を仄めかすなよ？！」

フィリップ「今回呼んだのは君にメモリを預けたいと思ったからさ」

照井「普通に電話なりすればいいだろう！」

フィリップ「それは否定しない」

フィリップ「さて、これだ。使うも使わないも君次第だよ。爆発はしないから安心したまえ」

照井「…一応受け取ってはおこう」

帰り道


照井「しかし…今度は何なんだ」ｶﾁｯ ←不運になるメモリと名前を言えなくなるメモリ


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照井家

亜樹子「竜くーん」

照井「どうしたんだ？」

亜樹子「久しぶりにぃ、名前で呼んで欲しいなぁって」

照井「…ふっ、仕方ないな」


照井「愛してるよ、真紀子」


亜樹子「……あ？」



照井は全治8ヶ月の怪我を負った。3週間で退院した。


おわり

おわりです
この3人は本当に動かしやすい