佐倉「すいません、私達もお邪魔しちゃって……」

都「いいのよ全然。 人数は多い方がいいんだし」

野崎「今月は間に合いそうですか？」

都「ええ、お陰様で。 ただちょっと前野さんに振り回されたけど……」

野崎「おのれ前野……」

都「！ 前野さんで思い出したんだけど……さっき前野さんから電話があって……」

前野『ほら！ 今日って8月9日でハグの日じゃないですか！！』

前野『だから編集長が色んな人とハグしようって話になって！！』

前野『それで僕、宮前くんにハグしようとしたら断られたんですよ！！ 宮前くんって照れ屋ですねー！！』











御子柴「それただ嫌がられてるだけじゃないか……？」

佐倉「気づかない所が前野さんらしいよね……」

野崎「……」

その後

佐倉「美味しかったねー」

御子柴「じゃあ続きやろうぜ野崎」

野崎「……」

佐倉「……野崎くん？」

野崎「今日ってハグの日なんだよな……？」

佐倉「？ うん、そうだけど……」

野崎「……よし」

野崎「鈴木とマミコがハグしている絵を描こう」

佐倉「ええっ！！？」

野崎「しかし資料がないな……」

御子柴「どうすんだよ？」

野崎「ああ、そこで頼みがあるんだが……」

野崎「佐倉、御子柴。 二人でハグしてくれないか？」

御子柴「はぁ！？ 何言ってるんだよ！！？」

野崎「絵や映像でもいいかもしれないが……生で見た方が描きやすいと思ってな。 資料用にハグしてほしい」

御子柴「ふざけんな！ やんねえよそんなもん！！」

佐倉「……」

御子柴「佐倉からも何か言ってやれよ！！」

佐倉「みこりんは絶対として、後は相方を探さないと……」

御子柴「お前もかよ！！」

御子柴「……あのなぁ佐倉、お前これ大チャンスなんだぞ？」ボソボソ

佐倉「え……どういう事？」ボソボソ

御子柴「見てろ……」

野崎「二人とも、何をコソコソ話してるんだ？」

御子柴「野崎、佐倉が野崎とハグしたいってよ」

野崎「！！」

佐倉「み、みこりん！！？」

御子柴「好きな人ができた時に抱きつく練習がしたいんだとよ」

野崎「佐倉……」

御子柴（我ながら言ってる事がめちゃくちゃだな……）

野崎「すまないがそれはできない」

佐倉「えっ！！？」

野崎「俺がする役だったらスケッチできないだろう」

佐倉「」

御子柴「そんなの俺が写真撮ればいい話じゃねえか」

野崎「しかし……何故御子柴じゃなくて俺なんだ？」

御子柴「そんなん決まってるだろ……この俺じゃかっこよすぎて佐倉が緊張しちまうからな」

佐倉「き、気になる子がね！！ 野崎くんと同じぐらいの身長なの！！」

野崎「成る程……」

御子柴「///」

野崎「まぁ……そこまで言うならしょうがない」

佐倉「いいの！！？」

野崎「ああ」

野崎「……よし。 御子柴、写メの準備を」

御子柴「おう」

佐倉「……」

佐倉（ありがとうみこりん……私、野崎くんとハグできる！！）

野崎「じゃあ……ハグ、するぞ」

佐倉「う、うん……」

ギュウ

佐倉（ふおおおおおおおおおおおおおおお！！！！？///）

佐倉（近い近い近い近い近い近い近い！！/// それにあったかい！！///）

佐倉（もうダメ！！ 意識が……）

佐倉「……」バタッ

野崎「佐倉！！？」

佐倉「ごめん！！ 私、倒れちゃって……」

野崎「いや、別に謝る必要はないと思うが……」

御子柴「ほら、写真撮れたぞ」

佐倉「！！ 見せて見せて！！」

佐倉「……！！」

野崎「いや……これは……」

佐倉「ハグと言うよりは……」

御子柴「ああ、だよな……」

野崎・佐倉・御子柴「拉致ろうとしている人にしか見えない……」

終わり