俺「オセロでもするか」

佐為「オセロとは何ですか？」

俺「えーと、確か押し入れの奥に…あったあった」ｺﾞｿﾘ

俺「囲碁にちょっと似たボードゲーム…うーん、卓上遊びかな」

俺「ルールはこれこれこうで…」

佐為「…少し興味はありますが、私はやはり囲碁がしたいのです」

俺「まあやってみようぜ」

佐為「は、はぁ…」

どっちが勝つ？
>>8

俺「引き分けか…」

佐為「そうみたいですね。最終的にどちらが多く取ったかを競う…囲碁と少しだけ似ていますね」

俺「そ、そうだな…」

佐為「？」

俺（俺もそこまでオセロ上手い方じゃないけど、まさか初めての対戦で引き分けとは…）

俺（こいつかなり頭いいな。オセロでこれなら本職の囲碁は凄く強そうだ）

佐為「そういえばあなたの名前を聞いてませんでしたね」

俺「俺か？俺の名は>>12だ」

俺「俺の名はカイジだ」

佐為「変わった名前ですね。では改めてよろしくお願いします、カイジ」

俺「ああ」

俺（さてと、こいつの囲碁をちょっとやらせてみるか。友達もいないし碁会所も怖いとなると…）

俺「そうだ、ネット碁だ！」

佐為「ねっと碁…？」


佐為「こ、この箱で囲碁が打てるのですか？」

俺「ああ。これはパソコンって言って…まあ説明はいいや」

俺「あったぞ。囲碁サイトだ。メルアドを登録してっと…あ、ＨＮが居るのか」

俺「何て名前にしようかな」

ネット碁での佐為の名前
>>15

俺「肉便器大将軍っと…」ｶﾀｶﾀ

佐為「…それは余り良い名前ではないと思いますが」

俺「まあ良いから良いから。しょせんネットだし」

佐為「はぁ…」

俺「お、さっそく対局依頼が来たぞ」

対局相手
>>18

濱崎「こいつ…強いぞ！」ｶﾀｶﾀ

濱崎「駄目だ、どんどん差が広げられていく…ここまでか」

hamasakiが投了しました

俺「え？早くね？まだ中盤だろ？」

佐為「これ以上打っても無意味と判断したのでしょう。なかなかの見極めです」

俺（こいつやっぱ強い…！い、いや待て。今の相手が弱かっただけかもしれない）

佐為「さあカイジ！もう一局！もう一局！」

俺「あ、ああ。次はこっちから対局依頼を出してみよう。…よし、この人だ」

次の相手
できればヒカ碁キャラで
>>21

俺「toya koyo…？えーっと確か将棋で言う羽生クラスの人だったような」

俺「まさか本人のわけないよな。ファンとかだろどうせ」

俺「お、オッケー貰えたぞ。さあ行くぞ佐為」

佐為「はいっ！」


俺「今回は長いな…。どうだ佐為、そろそろ勝てそうか？」

佐為「…」

俺「佐為？」

佐為「この者、とても強いです…。平安の世でもこれほどの力量の者と対局したことはないかもしれません」

俺「マジかよ…」


某所

アキラ「父さん、ずいぶんネットに夢中になってますね。…父さん？」

アキラ（これは…ネット碁か？な、なんて局面だ！）

名人「…緒方くんに勧められ、気分転換のつもりだったが…。ここまでの者がいるとはな」

和谷「何だこの対局…toya koyo？すげー度胸だな、まさか塔谷先生の名前をかたるなんて…」

和谷「相手は…うわ、すっげえ下品な名前。こりゃひでー対局に…」

和谷「…！！」

伊角「おい和谷、いつまでスマホ見てるんだ？もう帰るぞ」

和谷「い、伊角さん、この対局見てくれよ…！」

伊角「何だよ、またネット碁か？…こ、これって！！」


緒方「馬鹿な…！」

緒方「名人は明らかに本気だ…。なのにこの肉便器大将軍はそれと互角に戦っている！」

緒方「いや…局所的には優位に立っている！こんなことが…」

そして
佐為と名人、どっちが勝った？
>>28

俺「…」

佐為「カイジ、次はこの位置に…カイジ？」

俺（いつまでやってんだよ…もう二時間だぜ？）

俺（面倒だし佐為には悪いが適当な手を打って負けちまお。ここで良いか）ﾎﾟﾁｯ

佐為「そ、そこは私の指示した場所では…」

佐為「…！い、いえ…私の考えた手よりもむしろ良い…！」



名人「…！」

名人「そんな手があったのか…。これで右辺の私の地はかなり削られた」

名人「…このままいけば私は…。この者は逆転を許すまい」

アキラ「父さん…」

名人「…」ｶﾀｯ

TOYA KOYOが投了しました

俺「あれ？終わった？」

佐為「……」

俺「相手も疲れたのかな？…まあいいや。良かったな佐為、２連勝だぜ」

佐為「…そう…ですね…」

俺「さ、佐為？」

俺（まずい、さっき適当な手を打って台無しにしたの怒ってるのかな。まあそりゃそうか…）

佐為（カイジ…この者はもしかすると私よりも…）


和谷「名人が負けた…！ウソだろ！？」

伊角「これほどの碁を打つなんてどこの誰なんだ！？プロなのか？」


緒方「名人の手にミスは無かった。だが最後のあの一手…」

緒方「踏み込みすぎのようで咎め手のない妙手だ。あれは悔しいが俺では思いつかなかった」

緒方「肉便器大将軍…一体…」

翌日

俺「なあ佐為、そろそろ機嫌治せよ」

佐為「…別に…怒ってるわけではありませんよ」

俺（明らかに口数減ってるし…。今日もネット碁で何局か打たせてやったけど勝っても全然嬉しそうじゃないし）

俺（…まあ放っておけば機嫌治るだろ。…ん、これは…）

パソコンで遊んでいて何かに気づくカイジ

俺「なあ佐為、これ行ってみないか？」

佐為「プロの碁打ちと対局するイベントですか？」

俺「ああ。抽選式だけど、当たれば打てるらしいぜ。申し込んでみよう」

数日後

俺「やった！当たった！」

俺「対局相手は…>>37ってプロか」

当日

俺「よろしくお願いします」

ヒカル「よろしくお願いします。」

モブ「よろしくお願いします」

モブ「お願いします」

俺（多面打ちってやつか？さすがに一体一では打てないか…）

佐為「…」

俺「佐為？」（小声）

佐為「は、はい…」

ヒカル「…」

○っぱいも禁止！とか出て書き込めないんだけど何これ
もう駆け足で終わらせるわ
以後安価なし

ヒカル（…あの名人との棋譜、絶対に佐為だ）

ヒカル（佐為…。佐為なのか？）

ヒカル（…

ヒカルはモブ共を蹴散らしていく

モブ「負けました」

モブ「…負けました」

しかし

ヒカル「…負けました」

ザワザワ

実況「おーっと！連勝中の進藤プロが敗北！これは珍しい！」

モブ「あのカイジってやつすげえ…」

モブ「終盤の攻めヤバくね？」

ザワザワ

俺「や、やべ…目立ちすぎた」

俺「帰ろう」ｺｿｺｿ

ヒカル「まってくれ！」（小声）

俺「？」

ヒカル「後で話がしたいんだ…。落ち着いたらこの番号に掛けてくれ」（電話番号が描かれたメモを渡す

その日の夜

俺「えーっと…」ﾋﾟﾎﾟﾊﾟﾎﾟ

佐為（…）

佐為（あの前髪だけ金色の妙な髪型…あの眼、声、打ち方…）

佐為（なぜ私は忘れていたのでしょうか…なぜ…）

ヒカル「はい、ヒカルだけど」

俺「え、えーっと、進藤プロですか？今日対局してメモをいただいた…」

ヒカル「カ、カイジ…カイジって人だな！あの後受付の人に頼んで名前聞いたんだよ」

俺（名前までバレてる…。この熱意…もしかして俺に惚れた？そういう趣味ないんだけどなー…）

ヒカル「…あ、いきなりゴメン・・。どうしても確かめたいことがあるんだ」

俺「何ですか？」

ヒカル「…佐為、憑いてるんだろ？」

俺「！！！」

俺（何だ…この人佐為のことを知ってるのか？何で…とにかく誤魔化さないと…）

佐為「カイジ、これから私の口となって、私がいう事をヒカルに伝えてください」

俺（え？でも…）

俺（…！！…そうか、佐為、現代の人に取りつくのは初めてじゃなかったんだな）

ヒカル「なあ！黙ってないでちゃんと答え…」

俺「久しぶりですね、ヒカル」

ヒカル「…佐為！佐為！！」

俺「はい。…この子に取りついているときは、思い出せませんでした。でも塔矢名人と打った時から…心に違和感があったんです」

俺「そして…貴方の名を聞いてハッキリしました。貴方ともう一度会えてよかった…」

ヒカル「佐為・・！ああ、俺もずっとまた話したかった！」

二人は夜が暮れるまで話を続けた…
翌日はヒカルの家に招かれ、俺が佐為の代わりに言われた通りに打つというやり方で何度も対局した
俺は二人の感動の再開を邪魔しないように縮こまっていたが、たまに自分で打ったりもした

そして…

俺「こ、ここが日本棋院か」ｺﾞｸﾘ

佐為（私にとっても懐かしい場所です。ここでヒカルが院生としての日々を歩んだとき、プロの第一歩を踏み出したとき、傍で見守っていたのです）

俺「今度は俺ってわけか。…で、でも、俺なんかで受かるかな？」

佐為（自身を持ってください。貴方は私が見込んだ者なのですから）

俺「そ、そうだな。やってやるぜ！いざプロ試験だ！」

外来として参加した俺は、その年のプロ試験を全勝で合格した
そしてプロになってからも連勝を続け、いずれはヒカルやアキラのライバルとして成りあがることとなる
ちなみに、佐為はもう消えることが無く、俺やヒカルと仲良く日々を過ごしているらしい

おわり