ガヴリール「チクワにも穴があるんだよな・・・」

ヴィーネ「でもカマボコなら中までぎっしりよ・・・」

サターニャ「バカねて・・・。カマボコは板の上にしか身がついてないじゃない・・。板の下で部分を損してるわ・・・」

ガヴリール「確かにトンネルみたいに半円だな・・・」

ヴィーネ「おかしいと想ったのよ・・・円くないんだもの・・・」

ラフィエル「・・・」

ガヴリール「マカロニにも穴があるんだよな・・・」

ヴィーネ「やれやれ・・・。マカロニといっても色々と種類があるのよ・・・。ねじくれた形だったり貝殻の形だったり・・・」

サターニャ「スパゲッティーには穴がないわよ・・・」

ガヴリール「だったらマカロニの穴にスパゲッティーを通せばよくね・・・？」

ヴィーネ「おおー・・・」

サターニャ「たまにはまともなこと言うじゃない・・・」

ラフィエル「・・・」

ガヴリール「それ見た事か・・・」

ヴィーネ「マカロニとスパゲッティーじゃ茹で時間が違ったからね・・・。穴に麺を通して一緒に茹でたから大変な事に・・・」

サターニャ「普通に食べれるわよ・・・」

ガヴリール「お前はな・・・。まあこのマカロニスパゲッティーはサターニャに食わせりゃいいか・・・」

ヴィーネ「そうね・・・」

サターニャ「四人前はさすがに多いわよ・・・」

ラフィエル「・・・」

ガヴリール「ドーナツにも穴はあるんだよな・・・」

サターニャ「なんでよ・・・」

ヴィーネ「サターニャの家でも作ってるんだからわかるでしょ・・・」

サターニャ「わからないわよ・・・」

ヴィーネ「中央が一番美味しいからよ・・・。くりぬいた中央は鈴カステラって名前で別売りされてるわ・・・」

ガヴリール「それな・・・」

サターニャ「あれね・・・見た事あるわ・・・」

ラフィエル「・・・」

ガヴリール「この駄菓子のラムネにも穴があるんだよな・・・」

ヴィーネ「口に咥えて穴から息を出すと音が鳴るのよね・・・」

サターニャ「ふーん・・・」

ラフィエル「・・・」

ガヴリール「これってもしかすると・・・」

ヴィーネ「いやいやいや・・・」

サターニャ「マカロニの穴よりは大きな穴だけど無理ね・・・」

ガヴリール「だな・・・」

ガヴリール「ネギを輪切りにすると中心に穴があるんだよな・・・」

ヴィーネ「緑色のところにはね・・・」

サターニャ「何のためによ・・・。どう考えても無駄な穴でしょ・・・」

ガヴリール「確かに・・・」

ヴィーネ「じゃあ・・・何か詰めとく・・・？」

サターニャ「何かって何よ・・・」

ヴィーネ「それは・・・」

ガヴリール「よそう・・・。あの空洞は有効活用できそうにない・・・」

サターニャ「何でよ・・・」

ヴィーネ「ネギの緑色の部分は食べない部分だからよ・・・」

サターニャ「言われてみればその通りね・・・」

ラフィエル「・・・」

ガヴリール「うまい棒にも穴はあるんだよな・・・」

サターニャ「あるといえばあるけど・・・」

ヴィーネ「何よサターニャ・・・煮え切らないわね・・・」

サターニャ「あれはストローの代用品にする為のお菓子だからね・・・。あの穴を塞いだら大変な事になるわよ・・・」

ガヴリール「なるほど・・・そういう事ならうまい棒の穴はダメだな・・・」

ヴィーネ「残念ね・・・」

ラフィエル「・・・」

ガヴリール「イカリングにも穴があるんだよな・・・」

ヴィーネ「やめましょう・・・」

サターニャ「まあ・・・これはね・・・」

ガヴリール「何でだよ・・・」

ヴィーネ「だってイカ臭いし・・・」

サターニャ「ほんとそれ・・・」

ガヴリール「そうか・・・。イカ臭いなら・・・仕方ないか・・・」

ヴィーネ「仕方ないわよ・・・」

ラフィエル「・・・」

ガヴリール「これだ・・・。これならいけるはずだ・・・」

ヴィーネ「バウムクーヘンか・・・。厚みも穴の大きさも文句なしね・・・」

サターニャ「いい臭いもする・・・」

ガヴリール「よし・・・。じゃあ天使の輪の穴が詰まって活動停止したラフィエルの輪っかをバウムクーヘンと取り替えるぞ・・・」

ぐぽっ・・・

ラフィエル「おや・・・？私は一体・・・？」

ヴィーネ「よかった・・・。ラフィが目覚めたわ・・・」

サターニャ「心配かけんじゃないわよ・・・まったく・・・」

ラフィエル「この天使の輪は・・・。なるほど・・・そういう事でしたか・・・。皆さんご迷惑をおかけしましたー・・・」

ガヴリール「ほんとだよ・・・。これに懲りたら天使の輪もたまには洗って綺麗にしろよ・・・」

ラフィエル「わかりましたー・・・」

その後・・・帰宅したラフィエルは風呂場で頭上バウムクーヘンを濡らして壊してしまい再び活動を停止せた・・・
おわり・・・