ミカン「正体不明・・・アンノウンなのよね」

俺「ふーん・・・」

小倉さん「正体不明なのになんでまぞくだってわかるの？
どんな被害が出てるの？」

桃「被害は原因不明の火事だね
そこにまぞくの気配がかすかに残ってるんだよ」

シャミ子「火事は怖いです」

桃「私たちは今まぞくの気配を感じることができるように調整してあるから
遭遇すればわかると思う」

俺「じゃあ敵の正体をさぐるとこからか
こういうのは得意じゃないなぁ　小倉さん頼りかな」

小倉「私も苦手かも、シャミ子ちゃんは？」

シャミ子「私はまぞくですから魔族の気配を感じることはできると思います」

ミカン「シャミ子は戦力外っと」

シャミ子「そんな！」

俺「具体的に何するの？」

桃「ミカンとやってるんだけど
火事があった場所をしらみつぶしで探してる」

俺「また俺に黙って危ないことしてる・・・」

桃「町を守るのが私の仕事だから」

俺「俺も誘ってよ」

桃「うん、だから手伝って」

俺「うん！」

シャミ子「」

帰り道　桃とシャミ子二人

シャミ子「桃はこの町のことを守っていますよね」

桃「うん」

シャミ子「桜さんのためですか？」

桃「それもあるけど」

シャミ子「」

桃「私は俺くんやシャミ子やミカンが住んでるこの町を守りたいんだよ」

シャミ子「・・・貴様！自分だけがそう思っていると思うなよ！」

桃「」

シャミ子「私だって町を守りたいんだ！
だから、困ったことがあったら頼ってください！」

桃「うん、だから頼ってるじゃない」

シャミ子「遅い！
まぞくの調査を始めたときから頼れ！」

桃「わかった」

シャミ子「わかってくれましたか」

桃「じゃあ深夜三時でも叩き起こすね」

シャミ子「それは次の日にしましょう！」

俺くんの家

俺「火事ってことは火かな？」

俺「じゃあこの本かな」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

黒魔術研究部の部室

小倉「火だよねぇ」

小倉「でもシャミ子ちゃんの魔力では私の役に立てそうなことはないかな」

次の日

桃「火災が起こったって」

俺「じゃあ行ってみるか」

桃「私が先行するから、俺くんもあとできてね」

俺「え、そうなの？一緒に行くんじゃないの？」

桃「調査に俺くんとシャミ子を呼ばなかった理由がこれだよ
早くかけつけなきゃいけないのに俺くんとシャミ子は動きがとろすぎるんだよ」

俺「わかった、じゃああとからかけつけるわ」

火災現場

桃「・・・」

ミカン「ん～、いるんだけどねぇ・・・」

俺「やっとついた」

シャミ子「俺さーん！」

小倉「みんなー！」

俺「どういう状況？」

桃「消火したけど・・・」

ミカン「まぞくはいるんだけど
どこにいるのかさっぱりわからないのよ」

シャミ子「」

シャミ子「ききかんりー！」ｼｭﾝｯ　変身する

シャミ子「感じますまぞくがいます！あそこです！」ﾋﾞｼｯ　なにもないところを指さす

俺「」

小倉「」

シャミ子「あっ、あっちです！いや、こっち！いえ、そっちです！」

俺「？」

小倉「？」

ミカン「わけわかんないこといってると思ってるでしょ」

俺「わけがわからんのだが」

ミカン「私たちが感知しても同じなのよ
たくさんの気配が散乱してる感じ」

桃「」

桃「いたっ！」

俺「桃？」

桃「」

ミカン「まぞくから攻撃を受けたの！？」

桃「みたいだね
攻撃力はそんなに高くないみたい」

ミカン「腕やけどしてるじゃない！」

俺「！」

俺「てめぇ！まぞく！人の彼女になにしてんだ！！
爆発させるぞ！！」

ミカン「できるの？」

俺「」

ミカン「黙らないでよ」

シャミ子「桃・・・」

桃「大丈夫だよ
ちょっとやけどしただけだから」

俺「全員撤退だ！
やけどなんてあとが残るだろう！
こんなんどうしようもない！
光の陣営の本部に連絡して感知にたけてるやつつれてこい！」

小倉「わ、私も痛いのはやだよぅ！」

ミカン「俺くん、取り乱し過ぎじゃないかしら・・・」

桃「俺くんは女の子の身体の傷あとがなによりも嫌いだからね」

ミカン「え、そんなこといったらあなた・・・」

桃「だからだよ」

俺「シャミ子お前露出多いんだから早く逃げろ！」

シャミ子「でも俺さん、私たちが撤退したら町に被害が！」

回想

桃「私は俺くんやシャミ子やミカンが住んでるこの町を守りたいんだよ」

回想終わり

シャミ子「・・・俺さん何か手はありませんか？」

俺「ない！」

シャミ子「小倉さん」

小倉「・・・逃げようシャミ子ちゃん」

ミカン「アツッ！」　足をおさえる

俺「ミカン！」

ミカン「私たちはエーテル体だから気にしなくていいわよ！」

俺「ぐぬぬ・・・！」

桃「（敵の正体は未だわからない・・・
でも敵からの攻撃は受けてる・・・
頼みの俺くんも小倉さんも打つ手なし・・・
撤退するしかないかな・・・
幸い攻撃力はそんなに高くないし・・・
町の被害も軽微で済むし・・・）」

俺「桃、これ以上は！」

桃「・・・そうだね」

俺「（よし、桃が撤退に応じてくれた）おい早く逃げよう！」

シャミ子「小倉さん、なにかないですか」ｶﾞｸｶﾞｸ　小倉さんの肩を揺らす

小倉「無理だよシャミ子ちゃん」ﾎﾟﾛｯ　一枚の紙が落ちる

シャミ子「なんですかこれ」　ひろう

シャミ子「魔方陣・・・？」

小倉「う、バレた・・・？」

シャミ子「その反応、小倉さんの考えた必殺技なんですね！
ご先祖ー！ご先祖ー！」

始祖像「なんだシャミ子、今テレビを見ているんだが」

シャミ子「小倉さんの能力を書き換えてください！」

始祖像「ん～・・・いそぎぃ？」

シャミ子「急ぎです！」

始祖像「仕方ないなぁ」

シャミ子「小倉さん、やっちゃってください！」

小倉「シャミ子ちゃん押さないで、私やけどしたくない」

桃「シャミ子？何かするの？」

シャミ子「小倉さんの必殺技です！」

小倉「ええい」　魔方陣が出現する

シャミ子「おお！」

魔方陣のうえにドーム状の闇が出現する

シャミ子「おお！・・・で、これなんなんですか？」

小倉「え？闇だよ」

シャミ子「」

始祖像「これは素晴らしい能力だ！永劫の闇をつかさどる余の配下にふさわしい能力だ！
この力で世界を闇につつんでくれよう！さぁやれ小倉よ！」

小倉「そんなに大きくしたらシャミ子ちゃんの魔力がなくなっちゃうよ」

シャミ子「え？じゃあこれなんの役に立つんですか？」

小倉「あのねシャミ子ちゃん
私、火事を起こすまぞくだから火のまぞくだと思ったの」

シャミ子「なるほど、で？」

小倉「燃焼してるなら光を発生させてるかなって思って
昼間だから炎がうまくみえてないのかなと思って、夜を再現する黒魔術を用意したの」

シャミ子「なるほど、つまりあの闇が光ればそれがまぞくと言うことですね」

桃「」じっ　闇を見る

俺「」

ミカン「はっ！」

桃「いるね」

俺「なに？なにもいないよ」

小倉「？」

シャミ子「？」

桃「見えないのも無理ないよ」

俺「？」

桃「今回のまぞくは光のまぞくだよ
暗闇の中を光がキラキラ動いてる
たぶん光速」

俺「ひ、ひかりぃ？こ、光速度ぉ？」

シャミ子「光のまぞくって光の陣営なんですか闇の陣営なんですか？」

桃「そんなの関係ないよ
町を破壊するならどっちの陣営でも倒すだけだよ」

小倉「被害は収れん火災だったんだね」

ミカン「どうすんの桃？」

桃「厄介だね
光速で動くだけなら攻撃を当てれば勝てるけど
ほぼ無限の光それぞれ別行動をってるから」

ミカン「攻撃のタイミングでは一点に集まるのよね　収れんするんだから」

桃「じゃあ私かミカン、どちらかが囮になって
身体を焼かせて一点に集めようか」

ミカン「そのあとどうするのよ？」

桃「フレッシュピーチハートシャワーかミカンのボウガンで消滅させる」

ミカン「却下」

桃「」

シャミ子「俺さん光速ってなんですか？」

俺「1秒間に地球を7回半回ることができる速さ」

シャミ子「え？」

小倉「そ、そんなまぞくどう倒すの？」

俺「」

ミカン「俺くん、ヒグスを使ってみて」

俺「無理だよ
ヒグス粒子は俺が能力を使わなくて自然界に存在していて
物質に質量をもたらす粒子だから」

ミカン「どういうこと？」

俺「光がヒグス粒子を発見して質量を得た場合質量は無限大になり光速になれない
つまり、光にはヒグス粒子が」

ミカン「いいからやって」

俺「無駄な努力を・・・」

シャミ子「ご先祖！」

始祖像「テレビが・・・」

俺「ヒグス」　両手をかざす

ｼｰﾝ　何も起こらない

ミカン「」

俺「だから無理って言ったでしょ」

ミカン「そうね」

俺「」　能力をとく

桃「・・・くやしいけどここは撤退するしかないみたいだね」

ミカン「敵の正体がわかったんだから十分でしょ」

シャミ子「」

俺「」

シャミ子「俺さん」

俺「ん？」

シャミ子「なんとかなりませんか？」

俺「まぁ・・・仕方ないよ」

小倉「シャミ子ちゃん、私たち頑張ったよ　もう十分だよ」

シャミ子「」

俺「（桃は撤退に応じてくれているんだ
俺は桃を守りたいだけなんだからこれ以上でしゃばる理由がない）」

シャミ子「俺さん」

俺「」

始祖像「むむ、この感じ！俺くんは隠し事をしておるぞシャミ子よ！
シャミ子の眷属のことくらい余にはわかるのだ！」

俺「リリス・・・もう片方の角も折るぞ」

始祖像「やめろぉ！！！」

シャミ子「火事が起きたらその家に住んでる人は困ります」

俺「」

シャミ子「ずっとずっと困ります　建物が壊れるということはそういうことなんです」

俺「」

シャミ子「私は、この町を守りたいんです！」

俺「」

シャミ子「あなたの主人として命じます！
この町を守るのを手伝ってください！」

始祖像「何か手があるならやってみればよかろう」

俺「・・・はー・・・シャミ子、紙とペン」

シャミ子「俺さん！」

俺「いっとくけど可能性はめちゃくちゃ低いから失敗したら終わりだからね
そのときは絶対撤退ね！」

シャミ子「はい！」

俺「（まぁどうせ失敗するだろう・・・
パフォーマンスだけして終わらせよう・・・）」ｶﾞﾘｶﾞﾘｶﾞﾘｶﾞﾘ　紙に何かを書く

桃「」

俺「はいリリス」

始祖像「うむ、受諾した！」

始祖像「書き換え終わったぞ」

俺「（うまくいっても全てをやりきるにはシャミ子の魔力ではギリギリだろう・・・失敗してくれ）」　手をかざす

シャミ子「」

俺「フォトン」

シャミ子「あっ、魔力が・・・」

俺「ネオジム・・・、ランタン・・・、イットリウム・・・」

シャミ子「？」

俺「鉄・・・、！」

シャミ子「・・・」

俺「鉄か・・・」

俺「」ﾌｯ　能力をとく

桃「なにしたの？」

ミカン「説明しなさいよ」

俺「電磁気力を使った」

桃「俺くんが使ってる弱い力と同じ、４つの力のひとつだね」

俺「原子吸光って知ってるでしょ」

ミカン「？」

シャミ子「？」

小倉「原子が光を吸収するってやつだよね」

桃「万物が原子でできているってあれだね」

ミカン「？」

シャミ子「？」

桃「もしかして光のまぞくを吸収できる原子があったの？」

俺「うん、鉄
光のまぞくは全て同じ電磁波でできていて鉄で吸収できる」

小倉「すごい。じゃあ光のまぞくを一点に集めることができるんだ」

シャミ子「どういうことですか？」

ミカン「つまり倒すことができるってことじゃない？」

シャミ子「本当ですか！」

桃「」

俺「」

桃「俺くん、シャミ子の魔力でそれは可能なの？」

俺「ギリギリかなぁ・・・」

桃「」

シャミ子「私やります！」

俺「」

シャミ子「やらせてください！」

桃「シャミ子・・・」

シャミ子「やりましょう俺さん！」

俺「」

シャミ子「貴様、私のことをなめているな！
私だって特訓しているんだ！みんなとこの町を守るために！」

俺「」

シャミ子「俺さんは私の眷属です！
私のいうことを聞いてください！」

俺「わかったよ、頑張れよシャミ子」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ　シャミ子の頭を叩く

シャミ子「・・・は、はい！」

俺「小倉さんはあの鉄柱に暗闇を発生させて」

小倉「うん！」

俺「桃はフレッシュピーチハートシャワーの準備しといて」

桃「わかったよ」

ミカン「私は？」

俺「ミカンはなにもしなくていいかなぁ・・・」

ミカン「雑ね私の扱い」

シャミ子「やりましょう俺さん！」

俺「フォトン」　手をかざす

シャミ子「ぐぬぬ・・・！くっ魔力が・・・！」

ミカン「凄いわね」

暗闇に光のまぞくが集光していく

桃「（まだ早い・・・まだまぞくの気配が集まりきってない・・・）」

シャミ子「ぐう・・・！ああああっ・・・！」

桃「シャミ子、頑張って！」

シャミ子「はい！」

俺「」

桃「（もう少し・・・！）」

シャミ子「ぐぬぬぬっ！！くああああっ！！」

俺「」

桃「（来た！）フレッシュピーチハートシャワー！！！」

光のまぞくにフレッシュピーチハートシャワーが当たって消滅する

ミカン「勝ったわね（ドヤ顔」

俺「（ミカンはなにもしてないのに・・・）」

シャミ子「ハァ！！ハァ！！」

桃「大丈夫、シャミ子！」

小倉「大丈夫、シャミ子ちゃん！」

シャミ子「ハァ！！やった・・・！ハァハァ！！やりましたよ桃！私、町を守りました！」

桃「うん、頑張ったねシャミ子」

俺「今回はシャミ子がよく頑張ったな」

小倉「偉いねシャミ子ちゃん」

シャミ子「フハハ！私はやればできるまぞくなのだ！うっ・・・」ﾌﾗｯ　倒れる

俺「シャミ子！」

桃「疲れて気を失っただけだよ　家に運んであげよう」　シャミ子を抱きかかえる

俺「（やっぱりこの能力は封印しよう）」

次の日　学校

シャミ子「フハハ！決着をつけるぞ桃色魔法少女！」

桃「」

俺「」

小倉「がんばってーシャミ子ちゃーん！」

ミカン「何するのよ？」

シャミ子「俺さん昨日の必殺技で桃とミカンさんを引っ付けちゃってください！」

俺「引っ付ける？」

シャミ子「違うんですか？」

シャミ子「違うんですか？
光のまぞくが鉄にはりついてたじゃないですか」

俺「ああ・・・うん・・・違う・・・」

シャミ子「じゃあどういう能力なんですか？」

俺「電子と原子核を結びつけ原子を作る力、原子同士を結びつけ分子を作る力だよ」

シャミ子「？」

俺「たぶん対策されてるよ　弱い力のときみたいに」

ミカン「？　なんで？
あんな局地的な力対策する必要なくない？
よくわからないけど光を原子にくっつけるだけの力じゃない」

俺「・・・マジで？対策してないの？」

桃「私はしたよ」

俺「桃はダメか」

ミカン「え？なにそんなに危険なの？」

シャミ子「つまり、桃にはきかないけどミカンさんにはきくってことですね！」

俺「うん」

シャミ子「俺さん、やっちゃってください！ミカンさんを倒しましょう！」

俺「バーンっ♪」　力を使う

ミカン「え、何？怖い」

桃「」

ミカン「何も起こらないわよ・・・///」ﾊﾟｻｧ　パンツが床に落ちる

小倉「キャッｗ」

ミカン「ちょ！え？！何するのよ！！！」　パンツをひろう

桃「」

ミカン「パンツがやぶけてる！これじゃはけない！！
ていうかなにしたのよ！！？」

俺「電磁気力でパンツを原子に分解した」

ミカン「意味がわかんないのよ！！
要するにパンツやぶいたってこと！！？」

シャミ子「フハハ！ミカンさん、今日一日ノーパン生活を送るがいい！！
これがまぞくの力だ！」

ミカン「///」　ミカンが素手でシャミ子のパンツをやぶる

シャミ子「あ、何するんですか///」

ミカン「パンツやぶくくらいちからわざでできるのよ！
シャミ子も今日一日ノーパンで生活しなさい！！」

桃「」

俺「」

桃「仮に私が俺くんの能力を対策していなかったとして
私のパンツも分解したかな？」

俺「なぜ俺が桃にノーパン生活を要求すると思う？」

桃「あーあー、ミカン可哀想」

俺「ミカンは昨日何もしてなかったから」

fin