>>4
ちんちんついてないとやだ

同級生「そういえば僕があげたチョコはどうだった？　『今更聞くな』？」

同級生「まぁもうすぐホワイトデーだし聞くにしても遅すぎるのは理解している」

同級生「とはいえ友チョコでも、感想を聞くのは気恥ずかしいじゃないか」

同級生「感想を言わせる事で恩を押し付ける形になるだろうし」

同級生「で、どうだった？」

同級生「『あのチョコがきっかけで彼女と喧嘩になった』？　やりましたァ！」

同級生「うん、冗談だからね、僕の首を掴まないでね、締め付けないでね、そんな趣味ないよ、犬山たまきじゃないんだよ」

同級生「君に彼女がいる事は承知の事実、だからこそ対抗意識を燃やして君のだけ気合入れて作ったんだ、僕がやる気出すなんて早々ないよ」

同級生「『そのせいで浮気を疑われた』？　それは災難だった」

同級生「ハート型のお菓子に、「いつまでも一緒だよ」と一文字ずつ文字を入れ」

同級生「ウイスキーボンボンのように中にお酒を入れ、法律のぬけ穴から大人を楽しめる背徳感」

同級生「そしてわざわざデパートで買った包装紙でラッピング！」

同級生「疑われる要素しかないね、「緒」書くの大変だったよ」

同級生「うん、引かないで、道理であの日から距離を感じると思ったよ」

同級生「それで僕の思惑通り彼女との間に溝ができたようだけど、今は大丈夫なの？」

同級生「うん「思惑通り」ってのは冗談だからね、僕にそんな趣味ないの知ってるでしょ？」

同級生「え？　そういう趣味だと思ってるの？　君は今まで僕の何を見てきたんだ」

同級生「あー、それなら誤解を解くため彼女さんに話をつけるしかないか」

同級生「出来心とはいえ親友の恋路を邪魔しては馬が助走つけて蹴りに来るだろ」

同級生「……今日は無理じゃない？　会った事ないし彼女さんに、僕があげた事実を証明するにはまず同じ物を作らないと」

同級生「作る過程を目にしてもらうのが確実だろうけど、わざわざ僕の家に上がったり上げたりするほどの信頼関係は築かれてないし」

同級生「休日でいいかい？　それまでにチョコを完成させておくから」

同級生「ところで話変わるけど、彼女さんからチョコもらえたの？　僕のチョコの件もあるしもらいそびれたりしてない？」

同級生「『クオリティが彼女のが下だったせいで気まずくなった』？　ありゃりゃ」

同級生「それなら今度は君を落とすつもりで本気のチョコ作ってくるね♪」

同級生「嫌そうな貌しないで、チョップやめて痛い、そんなので気持ち良くなりたくない、だからおちついて、ね？」

同級生「おーい、〇〇君、お待たせ、待った？」

同級生「こら、親友を目の前になぜ逃げる必要があるというんだい」

同級生「え？　この格好は見ての通り女装だよ」

同級生「生憎女装が正装になるような人生送ってないし、性別不相応な恰好だ」

同級生「もちろんこれから君の彼女の疑惑を晴らしにいくさ」

同級生「だからこそ」

同級生「だからこそだよ」

同級生「僕が友チョコ配った時も男子で実行していたのは他の学年含めても僕だけ」

同級生「つまり友チョコ文化は少なくともこの地域には広がっておらず」

同級生「気合を入れてチョコを作った結果彼女さんには本命と疑われてしまった」

同級生「いつもの恰好で行けば〇〇くんは僕に親友超過の感情は持たないと証明できるだろう」

同級生「しかし僕はどうなる？」

同級生「友チョコを配った事を証明できても、僕が〇〇くんのためにチョコを作って渡した事実は覆らない」

同級生「動機である親友同士の戯れを証明出来るほど彼女さんは僕たちの関係を知らないだろう」

同級生「最悪の場合、僕にその気があると誤解を招く」

同級生「そうでなくても顔が整い身長が低いせいで正装で女子と間違えられる僕のいで立ち、普段着で来ても、崩れやすい砂糖のような女の子にとって疑念を晴らすのは難しいだろう」

同級生「そう思って考えた結果、僕が女装すれば〇〇の彼女さんは確信を持つだろうけど僕が同性に色目を使うような人間という疑惑は湧かないはず」

同級生「だから女装してきたって訳、今日一日は君のお２号さんだよ♡　股に蹴りやめて、本当に女の子になっちゃう！」

同級生「……え？　確かに本来の目的であるあのチョコが本命でなく友チョコである事実の証明だ」

同級生「でも人生目的と手段が入れ替わる事ってあるよね、別に女装は手段にもなってないけど」

同級生「大丈夫、『支離滅裂な幻影の自尊、戯言こだまして寝そべりついても大地に後ろ足を引っこ抜かれる』だよ」

同級生「『意味わからない』？　奇遇だね、僕もだよ、なんとなくそれっぽい事言っただけだもの」

同級生「コラ、逃げるな、これでも恥ずかしいんだよ、おい、まてぇ！」

みたいなのを某マイナーラノベで妄想していたためみたいなのどうよさん風に書いた。
完