犬子「斎藤さんってなんであいつとつるんでんの？」

斎藤「なんか可哀想かなって……」

犬子「わかるわ～でも野良犬にエサ上げるようなことしたらあかんよー？」

斎藤「でも……」

犬子「んー？でもなに？どしたん笑」

斎藤「いえ…ごめんなさい…」

犬子「あき、ちょっと火弱いよー？」

デコメガネ「ごめんちょっと手が疲れちゃって」

犬子「ほな筋トレにちょうどええなーはよ寒いから火強くしてー？」

デコメガネ「ごめんなでしこ…変わってくれない？」

犬子「あかんで、なでしこちゃん」

なでしこ「……ごめんね、ちあきちゃん」

デコメガネ「……」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

犬子「あき、ちょっとリンちゃんの原付に水かけてきてあげて～」

デコメガネ「えっと……なんで？」

犬子「熱くなってるやろうからな～クールダウンやクールダウン」

デコメガネ「でも……」

犬子「んー？」

デコメガネ「は、はい」ﾊﾞｼｬｧ

犬子「アハハハ」

───
──
─

リン「ひっ」ﾋﾞﾁｬ

リン「…つめたい………」ﾌｷﾌｷ

リン(今日もバイト終わってやっと帰れる)ﾌﾞｫｫ

リン(前からイタズラが酷くなってきてる…)ﾌﾞｫｫﾝ

リン(鳥の死体を原付に載せられてたり、テントに穴が空いてたり)ﾌﾞｫｫ

リン(私はただキャンプを楽しみたかっただけなのに…)ﾌﾞｫｫ

リン(あ、赤信号……)ﾌﾞｫｫ

リン(………………)ﾌﾞｫｫｫ

ｶﾞｼｬｰﾝ

犬子「アハハ、あいつ事故ったーん？」

犬子「お見舞いに虫食いリンゴでも持って行かへん？あき」

デコメガネ「…………」

犬子「……なああきちゃん？」

デコメガネ「…………」

犬子「んー？無視かなあー？なでしこちゃんこいつ調子乗ってへん？」

なでしこ「…………」

犬子「どしたん笑みんな？嘘や、嘘やでー？」

なでしこ「……リンちゃん下半身不随でもう歩けないんだって」

デコメガネ「会話もできなかったよ…」

犬子「…………」

犬子「リンちゃん……ごめんな」

リン「……ｱｰ」

犬子「ごめん……ごめんなさい」

リン「……ｩ……ｧｰ」

犬子「すいません……すいません……すいません……」

リン「ｩ……ｧ……ｩｰ」

～完～