内海「どもミルクボーイです～よろしくおねがいします～」

駒場「よろしくおねがいしまーす」

内海「あっ、ありがとうございます～、ねっ今太めの輪ゴムいただきましたけどもね」

駒場「ありがとうございますー」

内海「いやーこんなんなんぼあってもいいですからね！言うとりますけども～」

駒場「あの、いきなりなんですけどね。ウチのおかんがね、好きな料理があるらしいんやけど」

内海「そうなんや」

駒場「その名前をちょっと忘れたみたいでね」

内海「料理の名前を忘れてもーてぇ？どうなってんねんそれは」

駒場「いや色々聞くんやけどな、全然分からへんねんな」

内海「分からへんのぉ。いやほな俺がね？おかんの好きな料理の名前？ちょっと一緒に考えたるから。どんな特徴言うてたか教えてみてよ」

駒場「炒めた挽肉とか野菜とかの具を、パン生地で包んで揚げた物らしいねん」

内海「ほーん…………なんやろなそれ」

内海「具の入ったパンを揚げる……カレーパンってこと？」

駒場「……俺はな？それ聞いてピロシキちゃうかって思ったんやけど」

内海「ピロシキ？何……ピロシキってそういう料理なん？」

駒場「……おん」

内海「へぇー、そうなんや」

駒場「……」

内海「あっ、続けて？」

駒場「でもな、分からへんのよ」

内海「何がよ」

駒場「おかんが言うにはな？インド発祥の料理らしいねん」

内海「ほなピロシキとちゃうやないか！ピロシキは……インド発祥ではないんやから！……その、インド発祥ではないんやんな？」

駒場「うん……」

内海「ほな、インド発祥ではないっ、んやから……ピロシキとはちゃうがな……っ！」

内海「ほなもうちょい詳しく教えてくれる？」

駒場「おかんが言うにはな？あんまり主食にはならんらしいのよ」

内海「ほなピロシキやがな！……えっ、それはなんで主食にならんの？」

駒場「いや、なんかそういう感じではないらしい……」

内海「たこ焼きみたいなもんか」

駒場「多分」

内海「あー……ピロシキはたこ焼きと一緒であんま主食にはならんのよ！なんか、そういう……ピロシキやがな！」

駒場「でもな、分からへんのよ」

内海「何がよ」

駒場「見たことはあるけど食べたことない料理の筆頭らしいねん」

内海「ほなピロシキとちゃうやないか！そもそもピロシキなんて見かけへんのやから！」

駒場「！！」

内海「ピロシキなんてマイナーな料理を見るにはな、もう実際に専門店行って注文するしかないのよ！」

駒場「内海……」

内海「大体、見はするけど食べたことないなんて矛盾が成り立つのはこの世でケバブだけなのよ！」

駒場「内海！」

内海「おお……これはピロシキ知らんでも行ける奴やったわ」

内海「ほなもうちょい詳しく教えてくれる？」

駒場「あっ……あの、カレーパンの親戚みたいなもんらしいねん」

内海「あっごめん。俺それ最初に言うてもうたな……」

駒場「うん……」

内海「あー……」

駒場「おとんが言うにはボルシチやないかって！」

内海「絶対ちゃうやろ！ありがとうございました！」

以上になります。

ミルクボーイの形式はお題が「皆が知ってる物」でないと成り立たないということを理解していない>>2嫌い。