主人公「･･･いや」
ひろゆき「単なるあなたの妄想ですよねw」
主人公「･･･」
ひろゆき「勝手にそんなこと決められて、妹さんも迷惑だと思いますよ」
主人公「勝手にって･･･」
ひろゆき「そもそも、どんな優しい人でも自分が殺されたら流石に怒ると思いますけどね」
主人公「だが、自分のために兄が人を殺すなんて･･･」
ひろゆき「あなたは殺されたことあるんですか？」

主人公「は？ あるわけないだろ」
ひろゆき「じゃあ殺される人の気持ちなんて分からないじゃないですかw」
主人公「それはそうだけど･･･」
ひろゆき「大好きな人が自分のために命をかけて頑張ってくれる、むしろ嬉しく思う人もいるんじゃないんですか？」
主人公「･･･あいつの妹に限ってそれはない」
ひろゆき「え、どうして分かるんです？ そもそも、あなたは彼よりも彼の妹さんについて知ってるんですか？」

主人公「･･･」
ひろゆき「第三者が口を出すような問題ではないと思いますけど」
主人公「･･････第三者だからこそ冷静な判断がだな」
ひろゆき「復讐なんてのは感情の問題ですよ？ そこに横から冷静な人間に文句言われても」
主人公「･･･だが」
ひろゆき「まず復讐っていうのは被害者だけのためじゃないですよね。仮に殺された本人が許しても他の遺族の方は納得すると思いますか？」

主人公の仲間「でも、復讐なんて虚しいだけよ」
ひろゆき「え、ではここで引き返したら虚しくないんですか？」
仲間「まぁ、それもそうだけど･･･」
ひろゆき「これから生きている間ずっと妹さんの事を考えるのは辛いと思いますよ」
仲間「でも復讐しても妹さんは帰ってこないし･･･」
ひろゆき「復讐しなくても帰ってきませんけどね」

主人公「･･･だが、人を殺したらあいつも妹を殺した犯人と同じになってしまう！」
ひろゆき「え、同じって『人を殺した』って部分だけですよね？
その理屈なら快楽殺人犯も正当防衛も死刑執行人も同じってことになりますけど」
主人公「それは･･･」
ひろゆき「人を殺すという一面だけを見て判断するのはおかしいですよw」
主人公「だが、復讐は復讐を生むだけで･･･」
ひろゆき「え、見ず知らずの女の子を殺すような人の復讐をしようなんて人いるんですか？」

主人公「･･･いるかもしれないだろ」
ひろゆき「それならそっちを止めたらいいんじゃないですか？」
主人公「･･･」
ひろゆき「だってその狙われている人には復讐される理由があるんでしょう？
人殺しの復讐に対して復讐なんて、そちらの方がよっぽど不当で止めるべきだと思いますけどねw」

主人公「･･･だが、俺はあいつを止める！」
ひろゆき「それってあなたの自己満足でしかないですよね」
主人公「そこをどけ！」
ひろゆき「仕方がありませんね。2対1ですか」
主人公「行くぞ！」

ひろゆき「」


主人公「やっと追いついたぞ！復讐なんて妹さんは望んでいない！やめろ！」
復讐者「そうなのかもな･･･」
主人公「分かってくれたか･･･」
復讐者「あぁ」

終わり

正義は必ず勝つのだ