桃「そんなことより、とりあえず一回やってみてルールを体得しよう」

シャミ子「あ、はい」

良子「それじゃあ良が預言者の役をやるね」

桃「任せた」

良子「Simon says touch your head」

シャミ子「!?!?」

桃「………」ﾎﾟﾝ

シャミ子「良!?!?今何を言ったのですか!?!?」

良子「お姉、アウト」

シャミ子「ええええぇぇぇぇ!?!?!?!?」

桃「言い忘れたけどこれは英語圏のゲームだから預言者は英語を喋るの」

シャミ子「そういうことは最初に言わんか!!!!」

桃「大丈夫大丈夫。基本的には自分の身体のどこかを触れというお触れしか出ないから」

良子「言葉の意味が解らなければ桃さんの真似をすればいいと思う」

シャミ子「……分かりました。やってみます」

良子「Simon says touch your shoulders」

桃「………」ﾎﾟﾝ

シャミ子（桃は肩に手をのせたから）

シャミ子「……肩」ﾎﾟﾝ

良子「Great!!」

良子「Simon says touch your foots」

桃「………」ﾎﾟﾝ

シャミ子（今度はつま先ですか）ﾎﾟﾝ

良子「Touch your head」

桃「………」ｿｰ

シャミ子（次は頭か!!）ﾎﾟﾝ

良子「お姉、アウト」

シャミ子「ええええぇぇぇぇ!?!?!?!?」

桃「よしっ!!」ｸﾞｯ

シャミ子「きさまさては嵌めたな!?!?」

桃「うん」

良子「今のは神の言葉じゃないから従ったらダメ」

シャミ子「……違いがよく分からなかったのですが」

良子「頭に『Simon says』がついてなかった」

シャミ子「……サイモンがなかった?」

桃「……預言者の言葉にしてはちょっと短かったよね?」

良子「うん」

シャミ子「……あぁ、なるほど。サイモンなんちゃらがないのは神託ではないのですね」

良子「うん、だからその言葉に従ったらダメ」

シャミ子「なるほど。なんとなく分かりました」

桃「それじゃあ今度はシャミ子だけでやってみようか」

シャミ子「え?」

良子「お姉……ご武運を」

シャミ子「なぜ私だけなのですか!?」

桃「シャミ子の英語力を伸ばすためだよ」

シャミ子「必要ありません!!」

桃「何言ってるの?こないだ英語のテストで赤点取って補習になってたでしょ?」

シャミ子「うっ……」

桃「それじゃあ始めようか」

良子「Simon says touch your shoulders」

シャミ子「いきなりですか!?!?」

良子「Simon says touch your shoulders」

桃「ほら、サイモンが肩を触ってって言ってるよ」

シャミ子「肩ですね、分かりました」ﾎﾟﾝ

桃「あ……」

良子「……桃さん?」

桃「……ごめん。今のは全面的に私のミス」

シャミ子「ショルダーは肩という意味ですね。覚えました」

良子「ちなみに今のは複数形だから正確には両肩だよ」

シャミ子「複数形?全然分からなかったです」

桃「ちなみにシャミ子は複数形がどういうものか分かる?」

シャミ子「それくらい分かるわ!!!!いくらなんでもばかにしすぎだ!!!!」

桃「それじゃあ『桃の節句』を複数形で言うと?」

シャミ子「複数形は……最後にsをつければいいから……」

桃「うん」

シャミ子「……もものせっくs!!!!」

桃「んぶっ!!」

シャミ子「きさまなぜ笑う!?!?」

良子「ﾝﾌﾟﾌﾟ」

シャミ子「良まで!!!!」

桃「……桃の節句に…複数形はないよ…ﾌﾟﾌﾟﾌﾟ」

シャミ子「きさまさては嵌めたな!?!?」

桃「……うん…ﾌﾟﾌﾟﾌﾟ」

良子「Simon says touch your knees」

シャミ子「ニーズ!?」

桃「今のはちゃんとした複数形だよ」

シャミ子「それよりもニーズの意味が解らないです!!教えてください!!」

良子「それじゃあお姉のためにならないよ」

桃「ニーズはひ――――――」

シャミ子「ひ?」

桃「……ここは?」ﾁｮﾝﾁｮﾝ

シャミ子「肘ですか?」

桃「うん」

桃「だからあとは肘をポンポンすればいいの」

良子「桃さん!!」

桃「ごめん、ヒント出しすぎた」

シャミ子「肘を触れば…ん?」

シャミ子（さっき桃はニーズは複数形だと言っていた）

シャミ子（だから片肘ではなく両肘を触る?）

シャミ子（でも両肘を触るのは腕組みみたいでちょっとおかしいような……）

シャミ子（……まさか!?!?）

???「………」

桃「どうしたの?早くしないとゲームオーバーだよ?」

良子「10…9…」

シャミ子「……ひ」

桃・良子「ひ?」

シャミ子「……肘ではなくて……膝です!!!!」ﾎﾟﾝ

桃「………」

良子「………」

シャミ子「……どうですか!?」

桃「……見破られたか」

良子「Excellent!!」

シャミ子「!!!!」ｸﾞｯ

???「……不愉快だ」

三人「!?!?!?!?」

???「実に不愉快だ」

桃「……リリスさん、いたのですか」

リリス「オイ桃色ゴルァ!!!!ただでさえ今の余は不愉快極まりないってのにこれ以上焚きつける気かぁ!?!?」

良子「どうしてごせんぞはそんなに不機嫌なの?」

リリス「オイシャミ子ぉ!!!!」

シャミ子「えっ!?私ですか!?」

リリス「全知全能の神だかなんだか知らんがそんな奴の言葉には耳を貸すな!!!!」

シャミ子「落ち着いてください!!これはただのゲームなのですから!!」

リリス「ゲームでもなんでもだ!!!!とにかく奴の命令は聞くな!!!!」

リリス「闇の始祖たる余の命令を聞けぇ!!!!」

シャミ子「……とのことです。どうしましょう?」

桃「……うん、それはそれで面白そう」

シャミ子・リリス「は?」

桃「光の一族は神の言葉に従い、闇の一族は邪神の言葉に従うというルールで行こう」

シャミ子「????」

良子「お姉はごせんぞの言うことは聞くけどサイモンの言うことは聞かない。
逆に桃さんはごせんぞの言うことは聞かないけどサイモンの言うことは聞く。
という解釈でよろしいですか?」

桃「うん、解説ご苦労」

シャミ子「……ややこしいことになってしまいました」

リリス「まずは余からゆくぞぉ!!!!」

リリス「Simon says make more dolls」

シャミ子「えぇっと、メイクは作る。ドールは人形……」

桃「お断りします」

リリス「オイ桃色ゴルァ!!!!貴様それでも魔法少女かぁ!?!?」

桃「邪神が騙る神の言葉には耳を貸しません」

シャミ子「え?」

桃「リリスさんの魂胆はお見通しです。このゲームを利用して自分に都合のいいことをさせるつもりでしょう?」

リリス「無駄口を叩くな!!!!とっとと作業に取り掛からんか!!!!」

シャミ子「はっ、はいぃ!!!!」

リリス「シャミ子は返事をするな!!!!」

シャミ子「いや、でも…私は闇の一族なのでごせんぞの言うことを」

リリス「違う!!!!今のは余の言葉ではない!!!!サイモンの言葉だ!!!!」

シャミ子「え?…でも今のはごせんぞが言った言葉で……でもごせんぞの言葉じゃない?」

リリス「おーいシャミ子ぉー、大丈夫かー?」

シャミ子「!?!?!?!?」

桃「……ダメみたいだね」

良子「ダブルバインド……相反する命令を与えて部下を手軽に混乱させられる手法だね」

桃「……ﾊｧ……やれやれ」

桃「………」ｶﾞｼｯ

リリス「桃よ、なぜ無言で余を掴むのだ?」

良子「Simon says throw the door stopper」

リリス「ちょ」

桃「了解」ﾌﾞﾝｯ

シャミ子「え?」

リリス「あ――れ――」ﾋｭｰ

シャミ子「ごせんぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」

桃「ミッションコンプリート!!」

シャミ子「桃!!!!何故ごせんぞを投げたのですか!?!?」

桃「ゲームを悪用しようと企てた邪神に神の裁きを与えただけだよ」

シャミ子「だからといって投げることはないでしょう!!!!」

桃「……さて、リリスさんがいなくなって平均年齢が10代前半になったことだし」

シャミ子「知るか!!!!私はごせんぞを探しに行ってきます!!!!」

良子「お姉!!!!まだ駄目!!!!」ｶﾞｼｯ

シャミ子「良!!!!しっぽでお姉ちゃんを止めるのはやめてください!!!!」

桃「……始めようか」

シャミ子「何を!?!?」

桃・良子「サイモンセーズ(R-18)だよ」

シャミ子「……は?」

シャミ子「R-18…って全員アウトじゃないですか!!!!」

桃「そんなことはどうでもよろしい」

良子「Simon says strip Shamiko's clothes off」

桃「了解♡」ﾇｶﾞｾﾇｶﾞｾ

シャミ子「おいきさま///!?!?ナニをしている///!?!?」

桃「……サイモンの言葉だから…仕方ない///…ﾊｧ…ﾊｧ///」ﾇｶﾞｾﾇｶﾞｾ

シャミ子「鼻息を荒くするな!!!!」

良子「……これでお姉はすっぱまぞくに」

シャミ子「良!!!!」

良子「……!!」ﾋﾞｸｯ

シャミ子「助けてください!!!!」

良子「……それじゃあ次行くね」

シャミ子「良!?!?」

良子「Simon says massage Shamiko's breasts」

桃「了解♡」ﾓﾐﾓﾐ

シャミ子「ちょっ!?!?…きさま///…ﾝｯ///……揉むな!!!!」

桃「……サイモンの…ﾊｧ///…言葉だから…ﾊｧ///……仕方ない///…ﾊｧ///」ﾓﾐﾓﾐﾓﾐﾓﾐ

シャミ子「いつまでも受け身の姿勢でいるな!!!!少しは自分の頭で考えて行動しろ!!!!」

桃「やだね…ﾊｧ…ﾊｧ///」ﾓﾐﾓﾐﾓﾐﾓﾐ

シャミ子「きさまも///…ﾝｯ///……このゲームを///…ｱｯ///……悪用しているじゃないか!!!!」

桃「自分が投げたブーメランで受けた傷は気持ちいい」

良子「Simon says kiss Shamiko's lips」

桃「了解♡」ﾁｭｯ

シャミ子「!?!?!?!?」

桃「♡♡♡」ﾍﾞﾛﾍﾞﾛ

シャミ子「……ﾝｯ///……プハッ…ﾊｧ…ﾊｧ///」

桃「♡♡♡」ｳｯﾄﾘ

シャミ子「……もう///……やめて……ください///…ﾊｧ…ﾊｧ///」

良子「……それじゃあ次は良の番だね♡」

シャミ子「……え?」

桃「Simon says kiss Shamiko's lips」

良子「うん♡」ﾁｭｯ

シャミ子「!?!?!?!?!?!?!?!?」

良子「♡♡♡」ﾍﾞﾛﾍﾞﾛ

シャミ子「……ﾝｯ///……プハッ…ﾊｧｯ…ﾊｧｯ///」

良子「♡♡♡」ｳｯﾄﾘ

シャミ子「……良///……どうして///」

良子「……お姉♡」

桃「Simon says massage Shamiko's crotch」

良子「……大好き♡」ﾓﾐﾓﾐ

シャミ子「……ﾝｯ///……ｱｯ///……そこは///…ﾊｧｯ…ﾝｯ///」

桃「……もう駄目だ、我慢できない」

シャミ子「……え?」

桃「Simon says cherrypop Shamiko」

良子「分かりました。お任せください」

桃「何言ってるの?この神託を実行するのは私だよ?」

良子「違いますよ?良ですよ?」

桃「………」ﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁ

良子「………」ﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁ

シャミ子（……いまのうちに）ｿｿｸｻ

桃「……逃がさないよ」ｶﾞｼｯ

シャミ子「だからしっぽは掴むな!!」

良子「お姉……エッチしよ♡」

シャミ子「ひぃ……」

桃「シャミ子……エッチしよ?」

シャミ子「ひえぇ……」

良子「………」ﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁ

桃「………」ﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁ

良子「……これでは無限ループになってしまいます」

桃「……しょうがないから早い者勝ちにしよう」

シャミ子「……って、いつのまにかしっぽが結び付けられている!?!?」

桃・良子「さぁ……始めようか……」

シャミ子「こ……」

シャミ子「これで勝ったと思うなよ――――!!!!」


頑張れ桃ちゃん!!ライバルを出し抜いて本懐を遂げるのだ!!

あっ!!おいてめぇ!!!!勝手におとーさんの仕事を奪ってんじゃねえ!!!!

いいじゃない別に!!!!私だって可愛い妹を応援したいんだから!!!!

ならん!!!!ナレーションはおとーさんにのみ許された特権よ!!!!誰にも譲るつもりはない!!!!

だったら貴様を亡き者にしてその特権とやらを強奪してやるぜぇぇぇぇ!!!!

上等だぁぁぁぁ!!!!返り討ちにしてくれるわぁぁぁぁ!!!!

ゆくぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!

来いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!

サクラメントキャノン!!!!フルバーストォォォォォォォォ!!!!!!!!

んなもん当たるかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!


～おわり～